隣家の大学教授が殺された。モラハラ夫と共に暮す妻妙子は隣家に出入りする人物を目撃していた。家から逃げ出した娘、家にいつかない浪人の息子。結末もプロセスも悪くない。ただどこかスッキリしない。なぜだろう。氾濫の家佐野広実講談社今日の一曲OhNoNohで、"AsLateAsPossible"では、また。『氾濫の家』佐野広美
今までになかったブログ。全てがオリジナル。一貫したテーマゼロ。日替わりのアホネタ&恋愛だのマジメだの
北一が挑む今回の謎は放火事件と28年前の殺人事件。殺人事件の方はきたきた捕物帖シリーズらしくない、義理とか人情とか江戸時代っぽいものとは違う話。相変わらず面白かった。気の毒ばたらききたきた捕物帖(三)宮部みゆきPHP研究所今日の一曲STUTS×SIKK-O×鈴木真海子で、「愛をさわれたら」では、また。『気の毒ばたらききたきた捕物帳(三))』宮部みゆき
店名にツッコんでください333店名にツッコんでください333
廃校になる小学校の祭り。父と別れ母と暮らすことになる生徒、不倫してる親、田舎暮らしに文句ばっかり言ってる親などを描写する連作短編集。面白かった&ヒシヒシと迫る。人間の凄く嫌な事と良い事が凝縮されている。スゲ~よ。ドヴォルザークに染まるころ町田そのこ光文社今日の一曲MartinMiller&MarkLettieriで、"EasyLover"では、また。『ドヴォルザークに染まるころ』町田そのこ
商社勤務33歳ひまりは事故に遭い肩から下が動かせない重度の障害者に。弁護士目指して、ロースクール入学、司法試験合格を目指す。胸熱、目頭熱。勉強する機会があるという意味、懸命に勉強する意義がズドンと伝わる。障害のある人達にとっての希望でもあるが、頑張ろうとしない健常者が煎じて飲むクスリでもある。ひまわり(幻冬舎単行本)新川帆立幻冬舎今日の一曲ROSÉ&BrunoMarsで、"APT."では、また。『ひまわり』新川帆立
介護施設の悲喜こもごも。施設長、元お笑い芸人の男性介護士、医師の立場から描く。正直介護の現場なんて希望がなく読みたいと思わなかった。しかし読むと現場の大変さだけでなく、人生の機微や、尊厳死などを伝えてくれる良作。森にあかりが灯るとき藤岡陽子PHP研究所今日の一曲GracieAbramsで、"That’sSoTrue"では、また。『森にあかりが灯るとき』藤岡陽子
赤羽駅近くの団地で資産家男殺害。30年前松山大学マンドリン部女子学生転落死&男子学生行方不明。自分が生まれ育った赤羽が舞台だった。しかし二つの事件を強引に結びつける。強引過ぎじゃないか?観やすいけど何も残らない2サスっぽかった。その時鐘は鳴り響く宇佐美まこと東京創元社今日の一曲FelixJaehn,Shouseで、"WalkWithMe"では、また。『その時鐘は鳴り響く』宇佐美まこと
海から運ばれた遺体は、救命医武田の自分と瓜二つだった。武田の過去を調べるとある不妊治療クリニックに行き着くが、重要人物が死んでいた。この謎を同僚の城崎と共に解く。密室殺人はそれほど面白くなかったが、それ以外のストーリー展開や動機、そしてタイトルの意味は物凄く面白い。禁忌の子山口未桜東京創元社今日の一曲Official髭男dismで、「50%」では、また。『禁忌の子』山口未桜
商店街でネイルサロンを一人で経営する月島美佐。もう一人雇ったり、なかなか入れなかった隣の居酒屋に入れたり。敬愛する三浦しをん史上、最も感情移入できなかった。ネイルをやると気持ちが上がる、というのが正直ワカラン。しかしお仕事小説としては良かった。ゆびさきに魔法(文春e-book)三浦しをん文藝春秋今日の一曲ペトロールズで、「インサイダー」では、また。『ゆびさきに魔法』三浦しをん
銀座で逃げた人魚を探す謎の王子。一回り年上の彼女のいる男性や娘が海外に行くので心配な母親などの連作短編集。設定は変わってるけれど、中身は割としっかりした人間ドラマ。1章が5章につながる様が巧い。人魚が逃げた青山美智子PHP研究所今日の一曲iriで、"Pickyouup"では、また。『人魚が逃げた』青山美智子
楽しい笑える話かと思ったら、英語とコンピューターが苦手、というような自己肯定感が低いという話がかなり多い。永住権をとるには料理学校に行くのが手っ取り早いというようなお役立ち情報あり。バンクーバーは住みやすそう。ようやくカナダに行きまして(文春e-book)光浦靖子文藝春秋今日の一曲Coldplayで、"ALLMYLOVE"では、また。『ようやくカナダに行きまして』光浦靖子
作家が北海道で羊を飼い、肉を卸していた頃の話。羊を飼うという仕事の面白さと大変さ。自分で育て、その肉を食べるということ。私の生きる世界では全く実感できないことを、疑似体験できた。私の最後の羊が死んだ河崎秋子小学館今日の一曲KingGnuで、「ねっこ」では、また。『私の最後の羊が死んだ』河崎秋子
2.0の続編。独自通貨と自治区を広げる謎の団体まほろば。ついに海外に進出する。面白すぎる大傑作。独自の政治経済理論や割と最近の米露中などのリアルな国際社会を描く。個人的には中谷の理想の世界の作り方は上手だし良いものだと思う。※自分用ネタバレ中谷はローズヴェルトがラジオで使ったような方法で、動画配信。少林寺の大物と対談。逮捕されるが、中国のナンバー2にあたる人のアドバイザーの著書に感激、その人に警察から出させてもらう。ウイグルにまほろば自治区を作ることを前向きに検討させる。ロシアに渡り、大統領と会談、共同声明。まほろばは択捉島国後島にまほろば自治区を作る。北方領土を返してくれということではなくロシア領土内で。デジタル通貨カンロを使用。島に来るものにはまほろばがバックアップする。ロシアの東部が経済的に潤うこと...『エアー3.0』榎本憲男
寺子屋の先生、信吾は生徒や親のトラブルを解決しているうちに江戸の裏を仕切る大物の怒りを買ってしまう。良かった。江戸時代の人が抱える様々な問題。本人にそんなにやる気があるようには思えないがさらっと解決する。浅草寺子屋よろず暦(角川春樹事務所)砂原浩太朗角川春樹事務所今日の一曲chelmicoで、"LIGHTUP"では、また。『浅草寺子屋よろず暦』砂原浩太朗
寺子屋の先生、信吾は生徒や親のトラブルを解決しているうちに江戸の裏を仕切る大物の怒りを買ってしまう。良かった。江戸時代の人が抱える様々な問題。本人にそんなにやる気があるようには思えないがさらっと解決する。浅草寺子屋よろず暦(角川春樹事務所)砂原浩太朗角川春樹事務所今日の一曲chelmicoで、"LIGHTUP"では、また。『浅草寺子屋よろず暦』砂原浩太朗
下町の豆腐屋。父を失い、祖母と母が営んでいる。経営の厳しさやほのぼのした日常を、彼女ら二人と高校生の息子の目線で描く。誰も傷つけないほのぼの&しみじみ小野寺史宜節変わらず。読後小さな街の豆腐屋さんで豆腐を買いたくなった。でも近所にはないんだよ。日比野豆腐店小野寺史宜徳間書店今日の一曲メンバの一人を失ったペトロールズで、「雨」では、また。『日比野豆腐店』小野寺文宜
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隣家の大学教授が殺された。モラハラ夫と共に暮す妻妙子は隣家に出入りする人物を目撃していた。家から逃げ出した娘、家にいつかない浪人の息子。結末もプロセスも悪くない。ただどこかスッキリしない。なぜだろう。氾濫の家佐野広実講談社今日の一曲OhNoNohで、"AsLateAsPossible"では、また。『氾濫の家』佐野広美
妻の体型を管理し自分の好きなことしかしない激しいモラハラ夫から逃げた白石葉。たまたま出会った人の経営するレストランで働く。「今度から、Tバック履いてくれる?じゃないとお尻の形がチェックできないから」という衝撃的な夫の台詞。そしてレストランでの素晴らしい出会い。すごく良かった。マイ・ディア・キッチン(文春e-book)大木亜希子文藝春秋今日の一曲MelbourneSkaOrchestraで、"GetSmart"では、また。『マイ・ディア・キッチン』大木亜希子
売れっ子お笑いコンビや編曲家などが大坂で、栄光と挫折を味わう連作短編集。義理と人情的な「大阪っぽい」人達の話。面白かった。ミナミの春(文春e-book)遠田潤子文藝春秋今日の一曲OKGoで、"Love"では、また。『ミナミの春』遠田潤子
店名にツッコんでください334店名にツッコんでください334
つまらないことに巻き込まれて人を殺し逃げることになった男。大して悪い事してないのに逃げないといけない可哀想さと、すごく面白いわけじゃないけど、つまらなくもなく、ある程度予想できるストーリー。逃亡者は北へ向かう柚月裕子新潮社今日の一曲iriで、"Butterfly"では、また。『逃亡者は北へ向かう』柚月裕子
4万から300万まで様々な月収の女性が登場する連作短編集。収入の多寡と幸福は比例するようなしないような。面白かった。パパ活してる人とその人に話を訊く話が一番刺さった。月収原田ひ香中央公論新社今日の一曲角野隼斗で、ラヴェルの「ボレロ」では、また。『月収』原田ひ香
戦前室蘭で生まれた猛夫が不幸な生い立ちから成功しようともがく話。作者の父がモデルだそう。猛夫のコンプレックスとか欲望とか、わかるーと言いたいのと、全編に渡って暗いのと。ダメな自分を癒してくれたり、こんな男じゃダメだと叱咤してくれる。人生劇場桜木紫乃徳間書店今日の一曲m-floloves鈴木真海子で、"Judgement?"では、また。『人生劇場』桜木紫乃
地方競馬から中央へ第三作。何とドバイワールドカップ出場。勝てるのかフィッシュアイズ、芦原瑞穂。やはり面白かった。競馬はやらないが、読むのは本当に楽しい。風の向こうへ駆け抜けろ3灼熱のメイダン古内一絵小学館今日の一曲レキシで、「YO.JIN.BO.」では、また。『風の向こうへ駆け抜けろ3灼熱のメイダン』古内一絵
大学内傷害事件とインド人男性殺害事件。意外過ぎるストーリー展開。インドの宗教や社会、自動運転のネタがパンパンに詰め込まれ、めっちゃ面白かった。功利主義などを考える哲学的小説。ブルーロータス巡査長真行寺弘道(中公文庫)榎本憲男中央公論新社今日の一曲ChappellRoanで、"TheGiver"では、また。『ブルーロータス巡査長真行寺弘道』榎本憲男
店舗を持たない古美術商の陶子は大物同業者から贋物を買ってしまった。復讐はうまくいくのか?古美術の果てしない蘊蓄、贋物のつくり方、殺人事件。めちゃくちゃ面白かった。今年読んだナンバーワン旗師・冬狐堂一狐罠(徳間文庫)北森鴻徳間書店狐罠「旗師」宇佐見陶子(講談社文庫)北森鴻講談社今日の一曲SUPERBEAVERで、「片想い」では、また。『旗師・冬狐堂狐罠』北森鴻
三島屋シリーズ10。天変地異から人間を守る存在など。めちゃくちゃ面白かった。村の守り神の河童の三平太の話で悶絶。結婚の話の多重構造のストーリー展開が宮部みゆき天才としか言いようがない。猫の刻参り:三島屋変調百物語拾之続宮部みゆき新潮社今日の一曲DREAMSCOMETRUEで、「ここからだ!」では、また。『猫の刻参り三島屋変調百物語拾之続』宮部みゆき
あちこち看板を立て宣伝する弁護士ジェイソン。姉が便利屋に金を払って夫を殺させたとして逮捕された。かなり怪しい姉の弁護をするのか。裁判シーンが少なめだが面白かった。裁判の行方、判決、そして後の出来事、読み応えあり(「ザ・プロフェッサー」シリーズのような正義VS悪という構図ではない)リッチ・ブラッド(小学館文庫)ロバート・ベイリー小学館今日の一曲幾田りらで、「百花繚乱」では、また。『リッチ・ブラッド』ロバート・ベイリー
少年Aが犯罪を犯し少年院に入れられた。被害者の母はBから情報を受けAを殺す。Bは誰か?不自然なストーリー&リアリティの欠如。新川帆立1%+湊かなえ99%。どんでん返しはあるけどね目には目を(角川書店単行本)新川帆立KADOKAWA今日の一曲ROLEMODELで、"Sally,WhenTheWineRunsOut"では、また。『目には目を』新川帆立
作者がずっと描く神山藩を巡る連作短編集。普請担当の父、藩内内乱、盗人など。良かった。んだけど、やはり長編でじっくり読ませて欲しいと改めて思ふ。雫峠砂原浩太朗講談社今日の一曲Vaundyで、「走れSAKAMOTO」では、また。『雫峠』砂原浩太朗
東北北海道新幹線に絡めながら、男女の友情とか前世とか子育てとかを描く短編集。物凄く面白いというわけでもないけど、つまらないというわけでもない、評価しにくい。嵐をこえて会いに行く彩瀬まる実業之日本社今日の一曲藤井風で、「真っ白」では、また。『嵐をこえて会いに行く』彩瀬まる
視覚障害者の正彦。盲学校小4の時にやって来た小倉先生から将棋を教えてもらい夢中になる。本当に何かに熱中することの尊さ、目が見える見えないなんて本質的な違いじゃない、目が見える俺なんて全然アカンやないか等色々考えさせてくれた傑作。中学受験の国語で出題されそう。見えなくても王手佐川光晴実業之日本社今日の一曲VULFPECKで、"BigDipper&MatterofTime"では、また。『見えなくても王手』佐川光晴
英国の空港で逮捕された怪しい奴はお腹に鳥の卵を抱えていた。ハヤブサによる狩りやレースの流行の歴史。違法に収獲する者を捉えたノンフィクション。めちゃくちゃ面白かった。全く知らない話。悪い奴は何度でも嘘つく。ハヤブサを盗んだ男――野鳥闇取引に隠されたドラマジョシュア・ハマー紀伊國屋書店今日の一曲OoochieKoochieで、"GOLD"では、また。『ハヤブサを盗んだ男野鳥間取引に隠されたドラマ』ジョシュア・ハマー
ウィルはサラと新婚旅行。都会とは閉ざされた湖のあるロッジで殺人事件。怪しすぎる容疑者たち。人間とはここまでひどくなれるのかその極地を見た。長い物語だけど、読む価値あり。しかしヒドイな〜報いのウィル(ハーパーBOOKS)カリン・スローターハーパーコリンズ・ジャパン今日の一曲水曜日のカンパネラで、「たまものまえ」では、また。『報いのウィル』カリン・スローター
ひきこもりの中年男性が父親とホームレス女性殺害を自供。ひきこもりに至る経緯が詳しく綴られる。現代的なテーマを重たく描く。ラスト近くの謎解きはあまり好みではなかった。鼓動葉真中顕光文社今日の一曲Supertrampで、"GoodbyeStranger"では、また。『鼓動』葉真中顕
家庭を省みず離婚することになった記者。妹に薦められて休みの日に家事学校に通うことになった。料理、洗濯を学ぶ。非常に地味な話。大きなストーリー展開は無いが、人生について考えさせられる。山の上の家事学校近藤史恵中央公論新社今日の一曲幾田りらfeat.anoで、「青春謳歌」では、また。『山の上の家事学校』近藤史恵
夫が出ていった後、定食屋で働き始めた沙也加。ぶっきらぼうな店主と美味しい料理。店主の過去。面白くないわけじゃないけど、テーマが何なのか分かりにくい。読後何が残ったか?人と人との触れ合いって大事、的な事か。定食屋「雑」原田ひ香双葉社今日の一曲米津玄師で、「さよーならまたいつか!」では、また。『定食屋「雑」』原田ひ香
道長邱で働く女房、父も兄も犯罪者で既に死んでいる。しかし盗賊の親分は死んだはずの兄だと噂が流れる。すごく面白かった。道長を含む貴族たちの権謀術数と道長を嫌う人達の憎悪が中心に描くミステリーのち更に咲く澤田瞳子新潮社今日の一曲宇多田ヒカルで、"KeepTryin'"では、また。『のち更に咲く』澤田瞳子
店名にツッコんでください325店名にツッコんでください325
叔父が一酸化炭素中毒で死んだ。自動車整備士の甥が仕組んだとして逮捕される。自白を強要され自白するが、公判では否認する。実は父親も無実の罪で有罪になってた。すごく面白かった。帯ではホラーとなっていたが、リーガルミステリー&冤罪兎は薄氷に駆ける貴志祐介毎日新聞出版今日の一曲Eaglesで、"TheBestofMyLove"では、また。『兎は薄氷に駆ける』貴志祐介
勝てない馬ばかりだった生産牧場、厩舎、騎手、馬主に奇跡のような馬が誕生。スピードよりスタミナが持ち味。この馬で凱旋門賞に勝たせたい者たちの物語。めちゃくちゃ面白かった。一気読み。ナカヤマフェスタやステイゴールドというのが実在したのを知らなくても、十分に楽しめた。熱い!フェスタ(集英社文芸単行本)馳星周集英社今日の一曲礼賛で、「スケベなだけで金がない」では、また。『フェスタ』馳星周
新聞社社会部から突然政治部で東京1区の選挙を取材せよと命じられた記者。都議死の件は殺人ではという情報を。東京1区で立候補する教授の選挙を手伝うことになった他議員の秘書。どちらも何かおかしいと感じる。面白かった。一気読み。最近の裏金事件のことも連想する。ゼロ打ち(角川春樹事務所)相場英雄角川春樹事務所今日の一曲LennyKravitzで、"Human"では、また。『ゼロ打ち』相場英雄
元日銀マンの大学教授が物価とは何なのか詳しく教えてくれる。「ゆる言語学ラジオ」で薦められていた。物価指数にも色々あるとか知らないことだらけ。前半は分かりやすかったんだけど、後半は難しくなった。物価とは何か(講談社選書メチエ)渡辺努講談社鬼束ちひろで、「青春の影」では、また。『物価とは何か』渡辺努
精神科医を辞め、神奈川県警で心理分析官になった夏希の最初の事件は爆弾テロ。謎解きのカタルシスはそれほどでもないが、気軽に読めるのはいい。脳科学捜査官真田夏希(角川文庫)鳴神響一KADOKAWA今日の一曲KWroiで、"WaterCarrier"では、また。『脳科学捜査官真田夏希』鳴神響一
明治時代、北海道の山中で鹿や熊を仕留め、孤独に暮らす男の話。壮絶な生き様を一人称で読む小説。彼の生き方を知識として読む意味はあったが、あまりエンターテインメントとしては読めなかった。ともぐい河﨑秋子新潮社今日の一曲CreepyNutsで、「二度寝」では、また。『ともぐい』河崎秋子
和菓子の南星屋シリーズ3作目。中間がやって来て、家をすぐ出ろ、手紙を預かってくれと言う。直後に大火発生。この謎がずっと続きつつ、別件の話と和菓子の話の連作短編集。ずっと変わらないクオリティ。和菓子と人情のハーモニーうさぎ玉ほろほろ西條奈加講談社今日の一曲藤井風で、「満ちてゆく」では、また。『うさぎ玉ほろほろ』西條奈加
短大の入学金を母に使われた姉18歳。母の恋人に虐待される妹8歳。違う土地へ移住した姉妹はどうなるのか。物凄く好みの小説。何度も目頭が熱くなった。人は一人では生きていけないし、また誰かを助けることが自分の生きがいになるのだ。水車小屋のネネ津村記久子毎日新聞出版今日の一曲岡村和義で、「愛スティル」では、また。『水車小屋のネネ』津村記久子
大学でバンドを組んだ四人の組む前と後。就活したり、プロ目指したり、彼女にふられたり。良かった。小野寺史宜らしい。冒頭はボーカルの女性の中学時代、母親にコーラスをやらないかと誘われ断る所から始まる。その後はギターの男性の目線で描く章になるので、ボーカルの人がなぜボーカルをやるのかわからないのが最後になって分かる。その構成もいい。うたう小野寺史宜祥伝社今日の一曲DeepPurpleで、"SmokeOntheWater"では、また。『うたう』小野寺史宜
駅で逮捕された弁護士のスーツケースから元検事の遺体が。殺害を自供したのに公判で覆す。12年前の事件と大きく関わる。初めて読む華文ミステリ。面白かった。なぜややこしいことを仕組むのかその長大なプロセスがすごく好み検察官の遺言(ハヤカワ・ミステリ文庫)紫金陳早川書房今日の一曲TalkingHeadsで、"LoveforSale"では、また。『検察官の遺言』紫金陳
異端の楽団に入った知り合いの女性が死んだ。死の謎を解こうとまだプロになりきれていないチェリストが挑む。ミステリーとしては微妙。しかし音楽とは何かを大胆に解釈する様は最高。所詮この世は錯覚とバイアスで成り立ってるだけなのかも四重奏逸木裕光文社今日の一曲SteelyDanで、"DoItAgain"では、また。『四重奏』逸木裕
質素倹約を強いた松平定信が引退した後。栗杖亭鬼卵と知り合う。不要不急の文化に勤しんできた鬼卵の半生を聞かせてもらうと。面白かった。上田秋成や円山応挙など実在の人物多数登場。鬼卵の名前も初めて見たけれど、実在の人物だそう。江戸時代の改革VS文化、読んだことのない小説きらん風月永井紗耶子講談社今日の一曲JuliusRodriguezで、漫画BLUEGIANT“MOMENTUM”では、また。『きらん風月』永井紗耶子
南部鉄器を作る工房で保護観察の少年を預かることにした。いい話なのだけれど、「いい話をしようとしてる感じ」がずっとチラつく。それが「いい話風」になってる気がする。そう感じる私が歪んでいるのか。風に立つ柚月裕子中央公論新社今日の一曲SUPERBEAVERで、「切望」では、また。『風に立つ』柚月裕子
藤原仲麻呂が人事を操り、天皇すらコントロールする。しかし、孝謙天皇の所に道鏡と吉備真備が来ると・・・日本史リアル劇画化小説。面白かった。まさに劇画北辰の門馳星周中央公論新社今日の一曲アンジェラ・アキで、「手紙~拝啓十五の君へ~」では、また。『北辰の門』馳星周
店名にツッコんでください324店名にツッコんでください324