chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
smgrh1992
フォロー
住所
神奈川県
出身
広島県
ブログ村参加

2005/09/15

  • 『サングラハ』第187号、第188号 目次

    諸般の事情によりブログの更新ができないでいました。久しぶりの更新は『サングラハ』誌の最近2号の目次のご紹介です。『サングラハ』第187号目次■近況と所感………………………………………………………………………2■『正法眼蔵』「菩提薩埵四摂法」巻講義中………………………岡野守也…4■「私がここにいるわけ」――高校生に語るコスモロジー(1)…高世仁…19■仏弟子たちのことば(17)………………………………………羽矢辰夫…27■グローバルな問題を解決するために人々が持つべき内面について――いくつかの提案を四象限コスモロジーで評価する(2)……増田満……29■サングラハと私(2)………………………………………………三谷真介…36■講座・研究所案内…………………………………………………………………42■私の名詩選(8...『サングラハ』第187号、第188号目次

  • 般若経典のエッセンスを語る――六波羅蜜にあって八正道にはない「布施」

    強調点がぼやけてしまっているので、この前の部分では特に慈悲に関わる誓願の話に強調を置いて述べたが、次には、やはり空・智慧の基礎づけがなければ慈悲は大乗の慈悲にならないことを述べていく。「大乗」はサンスクリット語で「マハーヤーナ」という。「マハー」は「大きい」、「ヤーナ」は「乗り物」という意味で、音を漢字に移して「摩訶衍(まかえん)」となっている。日本語では「えん」と読むが、かつては「ヤーナ」に近い中国語の発音だったのだろう。一般的な仏教知識では、大乗はそれ以前の派を「小乗(ヒナヤーナ)」と呼んで全面的に批判・否定しているかのように語られることが多く、正直なところ筆者も般若経典をしっかり読み込むまでは、何となくそういうふうに思ってきた。しかし、以下は、大乗がそれ以前の部派仏教(小乗)をただ否定するのではなく...般若経典のエッセンスを語る――六波羅蜜にあって八正道にはない「布施」

  • 般若経典のエッセンスを語る47――智慧と慈悲のバランスを

    最初のほうで、大乗仏教は一言で言ってしまうと「智慧と慈悲」であること、そして智慧は空・一如に裏づけられていることを述べた。日本では明治以降、もっとも典型的には京都大学の哲学科の主任であった西田幾多郎が、坐禅の実践をベースにした思索によって、西洋の哲学の概念と、禅の空いわば東洋を、ひとつの哲学に統合して体系づけるという仕事をした。西田の最初のまとまった著作は『善の研究』であり、それ以後の著作も含め次第に日本の知識人・教養人たちの教養書・基本図書になっていった。そのように、日本の仏教に関する文化全体の中核の一つに京都学派宗教哲学があり、その源泉に西田幾多郎という人物がいて、さらにその背後に臨済禅がある。そこでなされた「無」や「空」という概念の哲学的な詮索、およびそこから出てくるさまざまな文化的なムードがあった...般若経典のエッセンスを語る47――智慧と慈悲のバランスを

  • 般若経典のエッセンスを語る46――「四弘誓願」+仏国土建設という理想

    さて最後に、かつて本ブログでも書いたが、改めて「四弘誓願(しぐせいがん」について書いておきたい。『大般若経』で三十一項目にもわたって述べられた菩薩の誓願を、中国の天台宗を開いた天台大師智顗(ちぎ)は主著『摩訶止観(まかしかん)』の中で四つにまとめていて、「四弘誓願」という。「大変広い四つの誓願」という意味で、なぜ「弘・広い」のかと言うと、私だけではなくてすべての衆生に関わるものだからである。日本仏教では古くから天台宗だけではなく多くの宗派で、この「四弘誓願」が唱えられてきたようである。派によって言葉は少し違うようだが、以下、臨済宗で用いられているテキストをあげる。衆生無辺誓願度(しゅじょうむへんせいがんど)煩悩無尽誓願断(ぼんのうむじんせいがんだん)法門無量誓願学(ほうもんむりょうせいがんがく)仏道無上誓...般若経典のエッセンスを語る46――「四弘誓願」+仏国土建設という理想

  • 般若経典のエッセンスを語る45 ――すべての人が真理を学び覚る世界にしたい

    第二十六願は「楽無上大乗(ぎょうむじょうだいじょう)の願」という。自分だけでなくすべての人、そして人だけでなく生きとし生けるものすべての救いを目指す人々を「菩薩大士」といい、そうした菩薩の集まりを「大乗」という。「楽」は「らく」ではなく「ぎょう」と読み「望む」という意味である。菩薩は自分だけでなくすべての人が大乗仏教を望み志すようにしてあげたい、と願うのである。第二十七願は「遠離増上漫結(おんりぞうじょうまんけつ)の願」である。ところが、少し修行し特殊な体験をしたからからといって、究極の覚りに到っていないのに到ったと思い込み、途中でいい気になることを「増上慢」という。「結」は思い込み・煩悩といった意味で、自分にも他者にもさまざまな問題をもたらす。しかし、いわゆる教祖や高僧には、そうした増上慢の人が少なくな...般若経典のエッセンスを語る45――すべての人が真理を学び覚る世界にしたい

  • 般若経典のエッセンスを語る44――エコロジカルに持続可能な福祉世界の構想

    続いて、残り第三十一願まで大まかに見ていこう。第十八願は「得五神通慧(とくごじんずうえ)の願」といい、すべての衆生が五種類の神通力を得られるようにという願である。第一は「天眼通(てんげんつう)」といって、天界や地獄など死後の世界を見通す力、第二は「天耳通(てんにつう)」で、あらゆる言語・音声を聞くことのできる力、第三は「他心通(たしんつう)」で、他者の心の様子をしる力、第四は「宿命通(しゅくみょうつう)」で、前世のことを知る力、第五は「如意通(にょいつう)」(または神足通)で、意のままに飛行したり居場所を変えたりする力で、つまりすべての人に超人的な能力を具えさせたいというのである。面白いのは第十九願で、「無種々大小便穢(むしゅじゅだいしょうべんえ)の願」という。古代インドのことだから、トイレや下水道など大...般若経典のエッセンスを語る44――エコロジカルに持続可能な福祉世界の構想

  • 般若経典のエッセンスを語る43

    *諸般の事情で長い間中断していましたが、また少しずつでも「般若経典のエッセンスを語る」の続きを書いていくことにしました。第十六願は「無諸趣差別並六道名字(むしょしゅさべつならびにろくどうみょうじ)の願」という。「諸趣」とは、天・人間・阿修羅・畜生・餓鬼・地獄の六つの生存形態すなわち「六道」のことで、菩薩は天界から地獄まですべての違い・差別をなしてしまい、六道という名称さえなくすことを願とするのだという。これもまた大変な願である。第十七願は「無四生差別(むししょうさべつ)の願」で、差別をなくすというのは、人間だけの話ではない。仏教では「四生」といって、生まれ方によって生命の種類を四つに分けている。卵で生まれるものが「卵生」、母胎から生まれるものが「胎生」、それから当時は科学が発達していないから、湿気から湧い...般若経典のエッセンスを語る43

  • 『サングラハ』185号がでました!

    『サングラハ』185号が出ました。発送も終わっていますので、読者のみなさんのお手元には間もなく届くと思います。お待ちください。まだ読者でにみなさん、以下の「近況と所感」「目次」「編集後記」で推測していただけるような内容です、よろしければぜひご購読ください。お問い合わせ サングラハ教育・心理研究所(smgrh.gr.jp)近況と所感これまで体験したことのないほどの大型台風が多くの被害を出して日本列島を縦断した後、急に涼しくなりました。被害に遭われたみなさんに心からお見舞い申し上げ、一日も早い復旧-復興をお祈りいたします。当研究所の関係者のみなさんはいかがでしたか?いつも神仏・天地自然・ご先祖さまにみなさんのご無事をお祈りしています。筆者の住む香川県は自然災害がとても少ないところで、ニュースで知るかぎりでは、...『サングラハ』185号がでました!

  • 2022年10月〜12月の講座予定

    サングラハ教育・心理研究所リモート講座のお知らせ学びの秋になってきました。みなさん、いかがお過ごしですか。以下の通り、10月〜12月の講座予定が決まりましたので、お知らせします。ご一緒にさらに深めていきましょう。どうぞ、お申し込みください。サングラハ教育・心理研究所岡野守也【日曜講座】「無明と智慧の深層心理学――『唯識三十頌』を学ぶ」第三期人はなぜ死を恐れ、なぜ強欲になりがちで、なぜ戦争をし、なぜ自分の生きる基盤である自然を破壊するのか。大乗仏教の深層心理学・唯識は、すべてのものを分離独立したばらばらのものと見る見方・分別知・無明が心の奥底にまで固く固着していることが原因であることを、きわめて正確に指摘し、にもかかわらず人間は、無明を超えて、すべてがつながり合い(縁起)・一体(一如)であることを心の奥底ま...2022年10月〜12月の講座予定

  • 『サングラハ』第184号「近況と所感」

    少し遅れましたが、『サングラハ』第184号の「近況と所感」も掲載しておきます。実際の暑さのピークはまだこれからです。八月は平年並みかそれ以上の暑さになりそうだと天気予報は言っています。日本中、記録的な大雨で被害が出ました。被害に遭われた方々に、心からお見舞いを申し上げます。その他、一つ一つ改めて書くのはやめておきますが、国内外で、いろいろ好ましくない出来事がこれでもかこれでもかと起こってきています。読者のみなさんは、ご無事・お元気でしょうか。いつも、みなさんのご無事・ご健康をお祈りしています。*筆者は、もともと瀬戸内海の生まれで、若い頃は暑さには比較的強く、夏は好きな季節だったのですが、最近はとても強いとは言えず、ここのところ毎年、夏が終わると、「何とかやっと生き延びた」という感じです。とはいっても、筆者...『サングラハ』第184号「近況と所感」

  • 『サングラハ』第183号近況と所感

    『サングラハ』第183号の発行のお知らせの時、「近況と所感」を掲載するのを忘れていました。問題山積の時代にあって、心が折れないためのヒントになるかと思い、掲載することにしました。参考にしていただけると幸いです。爽やかだった季節が終わろうとしています。季節は確実に移っていきます。「無常は仏法なり」(道元)。皆さんはいかがお過ごしですか。お元気でしょうか。あまり元気の出るニュースのない昨今ですが、それでも生かされて生きている日々は貴重です。生きることが許されている間は、日常をしっかり丁寧に生きたいものです。*ウクライナのあまりにも厳しい状況のニュースが毎日のように報道されています。私のまわりには、そうしたつらいニュースにずっと触れて、ご自分もとてもつらくなってしまっている方たちも少なくないようです。そういう方...『サングラハ』第183号近況と所感

  • 『サングラハ』第184号が出ました!

    お待たせしました。『サングラハ』第184号が出ました。混迷の深まる時代をどう生き抜くかのヒントをが語られています。どうぞ、ご購読ください。目次■近況と所感………………………………………………………………………………………2■『正法眼蔵』「生死」巻講義上………………………………………岡野守也…4■コスモロジー心理学各論8――全地球的(グローバル)な危機について……岡野守也…19■書評『人新世の「資本論」』における「脱成長コミュニズム」(5)…増田満……28■講座・研究所案内……………………………………………………………………………………38■私の名詩選(83)寒山詩…………………………………………………………………………40編集後記今号、普通には「心が折れる」世の現状に対する、いわば対処法の特集となっていま...『サングラハ』第184号が出ました!

  • 『サングラハ』第183号が出ました!

    『サングラハ』第183号が出ました。目次は以下のとおりです。目次■近況と所感………………………………………………………………………………2■「典座教訓」講義(6)……………………………………………………岡野守也…4■コスモロジー心理学各論7――宇宙は光、死は光の国への帰郷…………………………………………岡野守也…16■仏弟子たちのことば(15)………………………………………………羽矢辰夫…29■書評『人新世の「資本論」』における「脱成長コミュニズム」(4)…増田満……31■講座・研究所案内………………………………………………………………………38■私の名詩選(82)千家元麿「麥」……………………………………………………40『サングラハ』第183号が出ました!

  • 2022年7月〜9月の講座予定

    戦争や環境破壊が止まりません。このままでは人類の近未来に希望を見出すことが難しい時代になっています。そのもっとも深い原因は、すべて――例えば「我々」と「やつら」、「人間」と「自然」――を分離したものと捉える人間の浅知恵=分別知にあると思われます。私たちは、これまでとは根本的に違うすべてがつながっており究極的には一つであると捉える本当の智慧(ちえ)を学ぶことによってのみ、未来に確かな希望を見出すことができるでしょう。当研究所は、今期も分別知を超える本当の智慧の探究をさらに持続します。講座はすべて遠隔(リモート)ですから、まさに遠隔地の方も参加できます。すでに北からも南からも多くの方が参加してくださっています。皆さんもぜひどうぞ。【日曜講座】「無明と智慧の深層心理学――『唯識三十頌』を学ぶ」第二期大乗仏教の深...2022年7月〜9月の講座予定

ブログリーダー」を活用して、smgrh1992さんをフォローしませんか?

ハンドル名
smgrh1992さん
ブログタイトル
伝えたい!いのちの意味―岡野守也の公開授業+α
フォロー
伝えたい!いのちの意味―岡野守也の公開授業+α

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用