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酔生夢死浪人日記 https://blog.goo.ne.jp/ck1956/

 映画、音楽、書物、スポーツ、政治に至るまで、日々思いついたことを記していきます。

ck1956
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2005/08/24

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  • ブレイディみかこ著「ぼくはイエローでホワイトで――2」に感じた日英の教育格差

    既にブログ画面の上部に告知されているが、gooブログは11月にサービスを停止する。これを機会に更新をやめるか、引っ越しするかの二者択一だが、まだ決めてはいない。最近は日常がブログに引っ張られている感もあるから、他のプロバイダーで継続するにしても、形を変えることになるだろう。ブレイディみかこ著「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」(2021年、新潮文庫)を読了した。著者は福岡生まれで英国在住の保育士だ。19年に発表された第1弾は、渡英中に知り合ったアイルランド人との間にもうけた一人息子(ぼく)のスクールライフに迫っていたが、11章から成る本作は続編にあたる。家族が暮らすブライトンは映画「さらば青春の光」でモッズとロッカーズが抗争を繰り広げた観光地で、緑の党と労働党が支持を集めている。初等教育を地域...ブレイディみかこ著「ぼくはイエローでホワイトで――2」に感じた日英の教育格差

  • 「秋が来るとき」~罪をも曖昧な優しさに包まれる

    パレスチナへのジェノサイドについて繰り返し非難してきたイスラエルが、イランを攻撃した。アメリカはイスラエルによる迎撃を支援するなど、両国の最凶の軍事同盟は揺るがない。G7はイスラエルの自衛権を支持する声明を出したが、攻撃権も込みということか。アメリカ国内ではトランプ大統領が閲兵する形になった軍事パレードに抗議し、数百万人規模の集会が開催された。世界はあまりに騒がしい。人生の秋、いや冬を平穏に過ごしたい俺にとって……。新宿ピカデリーで仏映画「秋が来るとき」(2024年、フランソワ・オゾン監督)を見た。映画館、テレビを含めオゾンの作品に接するのは5度目になる。ゲイを公言するオゾンは、ジェンダー問題を作品に織り込んできた。まずはWOWOWで先日放映された「彼は秘密の女ともだち」(14年)の感想から。クレールは親...「秋が来るとき」~罪をも曖昧な優しさに包まれる

  • 松浦寿輝著「半島」~至上の高みに到達した日本文学との邂逅

    日本の2時間ドラマにはさすがに飽きた。新分野を開拓しようと、ミステリーチャンネルをチェックして「ミス・マープル」シリーズを見たら、想定外に面白かった。「名探偵ポアロ」同様、原作はアガサ・クリスティーだが、主人公の個性は大きく異なる。マープルは不倫相手が第1次大戦で戦死した後、独身を貫いているという設定で、大きな比重を占めているのは恋愛だ。衝撃のどんでん返しに毎回驚かされている。同チャンネルでドイツ発ミステリー、「Tatort」シリーズの「ティールとペルネミュンスターの事件簿」(全5回)のエピソード1、2を見た。離婚の痛みを抱える寡黙なティール刑事と雄弁な法医学者ベルネが反目しつつ打ち解けていく様子も楽しい。両者が共通の思い出としてチェ・ゲバラについて語るシーンが興味深かった。制作開始は2002年だから、1...松浦寿輝著「半島」~至上の高みに到達した日本文学との邂逅

  • 「天国の日々」~マジックアワーが照らす青春の懊悩と憂愁

    環境活動家グレタ・トゥーンベリらが支援物資を届けるためガザ地区に向かった船が、イスラエル軍に拿捕された。昨年にも<パレスチナと共に立つ>とボードを掲げていたグレタは出発前、「ジェノサイドに世界中が沈黙しているという事実ほど危険なことはない」(要旨)と語っていた。現在、ドイツの研究所で分科会<資本主義を超えて>の座長を務めている斎藤幸平(東大准教授)は「報道1930」(BS・TBS)で<差別、格差、ジェンダー、環境、反戦などのカテゴリーが相互に関係し、人々の経験を形づくっていくインターセクショナリティー(交差性)が閉塞した世界を変える第一歩になる>と期待を寄せていた。インターセクショナリティーを体現しているグレタの勇気に拍手を送りたい。新宿シネマカリテで「天国の日々」(テレンス・マリック監督)を見た。197...「天国の日々」~マジックアワーが照らす青春の懊悩と憂愁

  • アパルトヘイト廃止後の南アを映すクッツェー著「恥辱」

    長嶋茂雄さんが亡くなった。享年89。国民的ヒーローの死を悼みたい。俺は王貞治の時間を止めるホームランに魅せられていたが、上の世代の多くは、全身から熱を放射する長嶋さんに惹かれていた。亡き母もそのひとりである。エピソードに事欠かない長嶋さんだが、鮮明に覚えているのは阪神・上田次朗投手のノーヒット・ノーランを9回2死で阻止したシーンだ。長嶋さんは一塁ベースから上田に、奥村チヨのヒット曲にちなんで「ごめんね、ジロー」と声を掛けたという。長嶋さんを発見したのは社会人野球のスカウトだった。夏の甲子園東京予選の展望をチェックしようと新聞を購入したところ、駅は千葉県内で、「佐倉一高の大型内野手・長嶋」の記事が目に留まる。人を介して立教大に進学した長嶋さんは砂押監督のスパルタ指導で才能を開花させる。この偶然がなかったら、...アパルトヘイト廃止後の南アを映すクッツェー著「恥辱」

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