「花ファイル」という言葉の誕生10年ほど前のこと。ある日、ふと浮かんだことがありました。いつも通り静かにお稽古が進む中、生徒たちは花と向かい合い、それぞれの思いにふけっていました。何を考えているのだろう――無心になっているのか、それとも夕餉の支度のこと、あるいは朝、家族と交わした会話のことだろうか。当時、生け花のお稽古に通ってくる人の約8割は専業主婦で、時々ボランティア活動にも出かけていました。「忙しいのよ」と言いながらも、経済的にはゆとりのある方が多かったのを覚えています。そんな静寂を破るように、私はふと口を開きました。「もし、あなたの好きなことでお仕事ができ、そのお金で家族へのプレゼントを買ったり、ボランティアの活動費に充てたりできたら、嬉しくない?」突然の問いかけに、生徒たちはキョトンとしたまま。再...花ファイルという言葉
75歳からの夢学生時代、アルバイト先で出会ったある著名人、70歳でスキーを始めました。その方のオフィスは高層ビルの最上階にあり、毎日階段で通勤していたのです。その姿を見て、「70からでも夢を実現できる心と体があれば、人生はもっと広がる」と、私の心に深く刻まれました。♦そして70歳。これまで経験のなかったショップ経営をスタートしました。湘南の海と丹沢の山に挟まれた小さな丘の上の小さなショップです。夢は尽きませんが素人経営の日々は試行錯誤の連続です。♦店内には、暮らしに欠かせない植物や器、雑貨を取り揃えています。植物は現在、海の側にある小田原市の国府津店が中心です。♦秦野店・国府津店の共通する雑貨は主に古物の取り扱いです。手に取ってみたり、使い込まれた椅子の心地良さなど、懐かしさを感じられるものばかりです。♦...樹と器と暮らしの時間___花ファイル
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