きらめきの花 と 光の妖精ぴか

真にっ青な空に しゃらしゃらと音がするような風がふいて・・・その日 ほっこりーたちは 不思議な場所にたどりつきましたそこに咲いていたのは ”きらめきの花”たくさんの 赤い星のようなはなびらがふくらみ しだいに白い星になると まるで小さな花火のように きらきらと光のつぶをまきちらしていたのですきらきら ふわふわ空へ舞い上がる光の中に ひときわ明るく 黄色く光る子が あらわれましたその子は 光の妖精ぴか...

つきほの花 と ゆめほの実

月の光がぽうっとただよう夜森の奥には小さな灯が ゆれていましたほっこりーたちが見つけたのは ”つきほの花”その花びらは 月の光をすかすように ほのかにひかり宵の風にやさしくゆれています花がぽっと光ったときころん… ころん…やわらかい地面に落ちたのは ”ゆめほの実”ふわっと黄色に光るちいさな実はだれかの願いや そっとたいせつにしまっていた想いが花からこぼれおちてできるのだそうですほっこりーたちは しずか...

宵のともし草

お日様がしずみ 空が少しずつ暗くなってきたころほっこりーたちは 森の中で ふしぎな光を見つけましたそれは 宵の風にふわっとゆれた ”ともし草” の灯ですつぼみがほどける時にうまれる ひとつぶの光ひとつ… また ひとつ…”ともし草”は 光を透かすようにさいていきます「この玉 もらってくれるかしら…」”ともし草”から ちいさな玉がころがり出ました「これはね ともし草が 心にふれたときにだけ落とす ”灯だま” な...

もじりん花

この赤い花にちかづくものは ほとんどいません花も 『こわい』といわれてることを ちゃんと知っていましただから いつもひとりきりで さみしそうな光の音を そっとならしていたのです「だれか きいてくれないかな…」その音に気づいたのは ほっこりーたちです「ねえ なんだかかなしい音がきこえる」「こわくないよね 少しだけ ちかづいてみようか…」ぽん！ 花に風のつぶがふれましたその時 光の音色が ふわりと やわ...

りんりん草

夜の森に ベルのような ”りんりん草” が咲いていました風がそっと通ると 花がゆれてりん… りん…やさしい音が しずかな夜にひろがりますほっこりーが花の中に そっと入ってみるとりんりん草の光が こぼれてきましたそれは ほっこりーの  たのしい記憶の光あの日の風 笑った声 まあるい実のにおいそのひとつひとつが 音にまざって光となって ゆれていきます「わたしも！」 「ぼくも入る！！」ほっこりーた...

灯しの木（ともしのき）

夜になり すべての音が聞こえなくなった水辺にすっと白い木が 浮かぶようにあらわれましたこの木は ”灯しの木”枝のさきには きのうの光が ぽつり ぽつりと 灯っていますほっこりーたちは 灯しの木に あつまってきてたのしかった今日のできごとを おもいおもいに話しかけます「あのね きょう 花の中にちいさな風がいたの」「やさしいにおいの光 みつけたんだよ」「なつかしいお花に であったんだ」灯しの木はうなずく...

ほしつぶのキューブ

その日は 月明かりのない まっくらな夜でしたほっこりーたちは ぼおっと光るひとつの木にあつまっていましたその木になっていたのは まあるい赤い実その赤い実がぽとりと落ちたときふしぎなキューブが すっとあらわれ 赤い実をすいこみましたキューブの中で赤い実は ぽうっと光りだします「これはね きのうの たのしいうたの光」「こっちは あの時の なみだの光」ほっこりーたちは つぶやきながら 大事そうにそっとキ...

おもいで草

ほっこりーたちが来たのはやわらかな霧がただよう 草の原ですそこに咲いていたのはまあるくて ふわふわしていて ちょっぴり重そうにうつむいている花”おもいで草”ほっこりーたちがその花にふれると あたりがふわっとやさしい香りにつつまれました「この香り しってる…」「風がうまれたときの ちょっと冷たくてすーっとしたかおりだ」「光のつぶが そらにちった時のきらきらしたかおりもするよ」「ひだまりでお昼寝した時の...

光のつぶと ひそみ花

夜のはじまりの時間 暗くなった草むらの中で ふわりとひかる青い花”ひそみ花” は 風も 音も 気配も すべてが静かになったこの時間そっと光の糸をのばしますのばされた糸が 空気にただよっている光のつぶにふれたとき光のつぶはぴたりととまり やがてゆっくりと光りだします「あのね 今日うれしいことがあったの」ほっこりーが”ひそみ花”にちかづいて そっと話しかけましたすると 光のつぶが返事をするように ゆらゆら...

葉っぱとつぶのおしゃべり（ほのつぶ花）

ほっこりーたちが 大きな ”やすらぎの葉” のうえでひとやすみしています「今日はいっぱいとんだね」「光のつぶ ちゃんと届いたかな」すると ほっこりーの声をきいた 

やどり星の木

まっくらな森のなかほっこりーたちは ふしぎな透明の木にであいましたその枝には ちいさな光の実が ぽっ ぽっ と灯っていますそのとき ふわっと風がふき 風のつぶのちいさな声がきこえたようなきがしました「この光る実はね 届けられなかった だれかの願いなの…」ひとつひとつの光の実には むかし 誰かが心のなかにしまっておいた うれしい気持ちや 伝えようと思っていた ありがとうの気持ちが やどっているのです...

光やどし花 と 光まもり花

ある日の午後ほっこりーたちは 不思議な野原にやってきましたそこには きらきらと光をとじこめたような花が咲いていましたひとつは六角の花びらをもつ黄色い花 “光やどし花”花の中には 小さな光のかけらが眠っています「これ だれかの想いかな」「この光 風のつぶが集めた記憶だよ」ほっこりーがふれると 光のかけらはぴかっと光って花の中で しずかにふるえましたすぐとなりには オレンジの小さな花も咲いていますその光...

夢のしずく（ゆめほほり草）

ある朝 ほっこりーたちはしずかな丘にやってきましたそこに咲いていたのは ゆめほほり草の花白くてふわふわの花のまんなかには 小さな黄色い光のつぶがやさしくひかりぽとん ぽとん としずくになってあふれます「これ… 夢のしずくだ」このしずくは ゆめほほり草が見た やさしい夢のかけらほっこりーが夢のしずくにふれるとしずくが ほわっと光をまとって空へと浮かびあがりました「わあ 花の夢が お空をさんぽしている...

赤い実がおちるとき （おとしあか草）

ぽとん…赤い実がひとつ おちましたころん…ほっこりーたちがその音をきいて 赤い実のところにあつまってきます「ねえ この実・・・」「うん 光ってるね！」赤い実は ”おとしあか” というなまえの 夜のきおくがつまった実 この場所で だれかが笑った時 なみだをこぼした時 やさしくほほえんだ時 ひとりでがんばった時そんな気持ちのひとかけらが 赤い実になってころがるのですほっこりーたちは 赤い実にふれてにっこ...

きらきらの声にさそわれて（はじけ星草）

たんぽぽの光つぶを追いかけて 空にうかびあがったほっこりーたちそのとき 風がひゅうっとふきましたほっこりーたちが きゅっと目をとじたときパチ パチ パチ パチなにかがはじけるような音が聞こえてきましたしたでは はじけるように光る 黄色い ”はじけ星草” がさいています「たのしいね」 「くすぐったいよ」 「あったかいね」はじけ星草のおしゃべりは キラキラの光をまとってほっこりーたちをくすぐるようにきこ...

たんぽぽの 光つぶ

つぎの朝 ほっこりーたちが森をぬけたところに たんぽぽが一つだけ さいていましたほっこりーたちが近づくとたんぽぽのまん中から 青く光る小さなつぶが ひとつ またひとつ とびはじめました「ねえ あれって・・・」 「たんぽぽの ”光つぶ”だよね！」「ほんとうにあるんだ」ほっこりーたちが 青い ”光つぶ” をじっと見つめていたそのとき 光つぶが とびたつとき つぎの花が うまれるどこからか ふしぎな...

はじめての白いきのこ

夜の森にまよいこんだほっこりーたち 月あかりもない森は しーんとしています  ほっこりーたちが 少ししめった草の上でねむろうとしたとき ふわりと光るしろいきのこが ぽつん ぽつんと草のあいだから顔をだしました 「・・・あれ なんだろう？」 「はじめて見たよね・・・」 ほっこりーたちはふしぎそうに 白いきのこにちかづいてみました   「なんだかねむたくなってきたね・...

おとつる花

夜おそくのことです音もなく すーっと光のつるをのばしたのは 「おとつる花」のばしたつるには 花のまんなかにあった  ”光のつぶ”  がくっついて キラキラした音をかなでていますほっこりーたちは しずかに耳をすましましたよく聞くと キラキラした音はほっこりーたちに そっとはなしかけているのです「心配しないでだいじょうぶだよ」 キラキラした光のつぶの声を聞いたほっこりーたちは大きく開いた白い花に ...

やさしい光と ふわふわたち

こんにちはこれから始まるのは「半ダースのほこりおばけ」ほっこりーたちと不思議なお花たちが巡り合う小さな世界のお話ですやさしくて、心がほっこりあたたまるようなお話をお楽しみください（※ライブドアブログから引っ越しをしたため、11話までの記事はほほ同じ内容となります なお、ライブドアブログのほうは後日削除いたします）静かな朝のことです空の色がすこし青くなるころやわらかい風がすーっとやわらかい葉っぱをゆら...