董奉の物語
◎屍解もするし、白日昇天もする『董奉、字は君異といい、侯官県の人である。その時、同県に長余姓という者がいて、年なお幼い時に或る機会から董奉に面会したことがあった。その時、董奉は既に三十余であった。その後五十年経て、長余姓がある他の栄職に就いて再び侯官県を通った時、その地の役人共皆彼の許に往いて拝謁したことがある。その時、董奉もその中に居ったが、長余姓は彼を見て驚き、「足下は恐らく仙道を得られたのではあるまいか、という訳は、自分が年なお幼くて郷里に居た時に足下に面会したことがある。それは足下もまた記憶して居られることであろう。その時足下は最早可なりの年頃であったが、今日お目にかかって見ると、足下は炯々として昔のままで少しも年老った容子がない。如何にも不思議なことである」と話した。その時、董奉はわざととぼけた...董奉の物語
2025/05/31 03:44