祝詞 弔いの湖付近の教会は今日も香を焚き、祭壇に花や線香をそえ、何なら他の人が持ってきた採れたての野菜や果物を供えたりと祭壇はにぎやかだ。 快晴で陽の光もステンドグラスからよく射し込んでいる。 私も供え物をしにこの生臭僧侶、元白薔薇隊の兵士のいるこの教会にやってきた。持ってきたのは、はちみつの甘いお酒に、白い百合の花と白い薔薇に、剣を。これを供えに来た。さて、あいつはいるかと探したら、すぐに見つかった。祭壇の前で礼拝しに来た人達を誘導し案内をしているようだ。黒い僧侶服はいつもなのか、はたまたそれしかないのか、毎日、顔が蝋に覆われて顔を見せない無愛想な女神像の祭壇の前に案内しているのが、何となく…