トルクコンバータとは?故障した時の症状や原因、メンテナンス方法を解説
みなさまは、トルクコンバータをご存じでしょうか。 トルクコンバータとは、スムーズな変速を可能にする、オートマチックトランスミッション(AT)の重要な部品です。メンテナンスを怠り故障すると、最悪の場合車が動かなくなり、修理に多額の費用がかかります。 トルクコンバータの役割や仕組み、故障の原因や症状、トルクコンバータの交換方法を解説します。 トルクコンバータとは? トルクコンバータの役割、仕組み、必要な理由を解説します。 トルクコンバータの役割 トルクコンバータは、エンジンとトランスミッション(変速機)の間で、振動や騒音を吸収するクッションの役割をしています。 AT車では、エンジンの駆動力は、トランスミッションで変速してからタイヤに伝わります。しかし、エンジンとトランスミッションを常時直接つなぐと、エンジンの回転数とタイヤの回転数の差によって、大きな振動や騒音が発生します。 トルクコンバータにより、エンジンが回転している間でも、滑らかにギアを切り替えられます。 MT車(マニュアルトランスミッション)でいうとクラッチが同様の役割です。 クラッチは、エンジンにつながっている「フライホイール」と、トランスミッションにつながっている「クラッチディスク」を物理的にくっつけたり離したりして、動力の伝達と遮断を切り替えます。 上手にクラッチペダルを操作しないと、大きな振動が起きたり、エンストしたりするのが、自動でスムーズに変速するトルクコンバータとの違いです。 トルクコンバータの仕組み ATの中に、ATフルードと呼ばれる専用オイルに満たされたトルクコンバータがあります。 トルクコンバータはドーナツのような形状をしており、2枚のプロペラが内蔵されています。1枚のプロペラはエンジンに、もう1枚のプロペラはトランスミッションに接続されています。 エンジンにつながれたプロペラが回転すると、周囲のオイルに流れが発生し、トランスミッションにつながれたプロペラも回転し始めます。 オイルを介して、エンジンの駆動力をトランスミッションに伝えるのが、トルクコンバータの仕組みです。 また、プロペラを介さずエンジンとトランスミッションを直接つなぐこともできる「ロックアップクラッチ」も同時に内蔵されています。
2023/09/30 07:00