ミッション完了
ふと窓に視線を向けると、海が広がっていた。そうだ、この路線は海沿いを走る。それにしてもこんなにも海が近かったんだと、しばらくの間眺めていた。仕事帰りの通勤客に紛れて、西へと向かっていた。 テキストでの返信に期待は皆無だ。唯一ショートメールは既読のみするという。電話が確実だが、億劫なのが正直なところだ。近くのホテルに着いたこと、明日は予定どおり訪問することを、父にメッセージで知らせた。 ここへ来るまで、叔母のところで世話になっていた。叔母と母にも、ホテルに到着したことと礼をラインに載せた。こちらは、どちらもすぐにスタンプ付きで返信が来た。 叔母の家に滞在中は、叔母と母と三人で過ごした。姉妹は顔が…
2025/03/28 23:48