ブログみるアプリ
日本中の好きなブログをすばやく見られます
無料ダウンロード
ブログ村とはIDが異なります
メインカテゴリーを選択しなおす
フォロー
羅生門
大学に進学してから、就職してからは映画も見た。資金はアルバイトで稼ぐ金銭。安い給与しかないのだから楽ではない。話題作だけを見ることになる。例えば1950年公開、黒澤明監督の〈羅生門〉。三船敏郎、京マチ子、森雅之、志村喬ほか出演。その撮影技術には目を見張る
2022/08/31 10:00
大分・由布院と別府に行く②
別府に移動。宿泊地は【西鉄リゾートイン別府】。ホテルに夕食の推薦場所を尋ねたところ、「割烹・とよ常が」と云う。〈割烹〉とは〈大衆割烹〉のことだった。この店、空き待ち客が多かったが回転も速く、お値段も安いのが人気の因だろう。温泉場は広く、湯量も多かった。湯
2022/08/30 10:00
大分・由布院と別府に行く①
孫のYがやって来た。Yの未知の地に行ってみよう。日豊線を上り、大分から由布院へ。別府泊というコースを設定した。大分では「駅亭」で軽い昼食を摂り、ローカル線を一路西進する。由布院は異様なほどの多くの観光客が流れており、中国語・韓国語が飛び交っていた。千円台の
2022/08/29 10:00
新婚時代④
父が遠方から様子を見に来てくれた。返礼しなければならない。しかし志布志・古江線管理線勤務だった父のところまで会いに行くのは大変だった。鹿児島本線・肥薩線・吉都線・志布志線を乗り継ぐのである。鹿児島本線は夜行列車利用。満席で座れない。「このまま ちんで(死
2022/08/28 10:00
新婚時代③
それにしても五時半起床、十一時半就寝、通勤が往復三時間では身が持たない。やむなく伴侶の実家の片隅に居を移し、しばらくして下関郊外の安岡町という漁村に移り住んだ。夏は海水浴で賑わうが、冬は日本海からの風が強く、海岸からの砂埃が容赦なく吹き込んでくる。畳の縁
2022/08/27 10:00
新婚時代②
伴侶の気持ちを思う。慣れない土地。友人・知人とて皆無のところ。さぞ、寂しかっただろう。ところが不思議。「蛍がいっぱい居るのよ!」「おばあちゃんにも見せたい。おばあちゃんを呼んでもいい?」「おしめを洗ってたらね、メダカがいっぱい寄ってくるのよ。面白い!」と
2022/08/26 10:00
新婚時代①
昭和32年の流行歌に ♪一万三千八百円 贅沢言わなきゃ食えるじゃないか♪(※)というのがあったが、私の昭和35年当時の給料は一万二千円。その時仲人だったMさんから「崎山駅前に空き家がある、そこに移らないか?」との話。早速転居することにした。結婚後四ケ月目に
2022/08/25 10:00
多忙な日々④
関係者の努力で、工事そのものは順調に推移した。駅前広場をもう少し立派にしたいと考えたのだが、良い知恵が浮かばなかったのは残念だ。最近、松本清張原作の映画【点と線】で古い駅舎と駅前広場が写し出されたのを観た時、懐かしさと少しばかりの口惜しさを感じたものであ
2022/08/24 10:00
多忙な日々③
電化工事には間に合わなかったが、香椎駅の大改良工事もあった。この仕事、停車場グループの担当である。私は防災グループだから、本来関係ない。が、本社や構造物設計事務所、それに運転関係から持ち込まれた計画を聞いて、停車場グループの責任者であるN係長は目をむいた。
2022/08/23 10:00
多忙な日々②
その次の仕事は赤間駅近くの立体交差を改修する工事である。赤間に赤間街道から国道に接続する道路があり、鹿児島本線を跨いでいる。その橋桁が限界を支障するので、桁を少々削り取り補強したかった。補強で充分な程度の内容と思ったが、県の道路維持課は「全面的な取替え工
2022/08/22 10:00
多忙な日々①
伴侶は小倉生まれの小倉育ちだった。披露宴は小倉の鉄道施設で。田川にはそういう施設がなかったのだから仕方がない。その宴には遠方から父も出席した。そして住居は田川線沿いだが、田川から離れた処とした。豊津駅前の一軒家である。ようやくにして転勤の辞令。門司局施設
2022/08/21 10:00
伴侶を偲ぶ
夜中 目が覚めることが多くなった。眠れない時にはラジオをつける。今日もそうだった。日付が変わったばかりの深夜である。スピーカーから童謡が流れていた。海沼実先生の解説があり、倍賞千恵子さんが歌う。曲目は【浜千鳥】。神経を集中する。哀しみをたたえながらも 清
2022/08/20 10:00
炭坑節②
私の最初の配属先は田川伊田駅近くで、駅構内の寮には炭坑の騒音が絶え間なく聞こえていた。【炭坑節】月が出た出た 月が出た ヨイヨイ三池炭坑の 上に出たあんまり煙突が 高いのでさぞやお月さん 煙たかろ サノヨイヨイあなたが其気で 言うのなら ヨイヨイ思い切り
2022/08/19 10:00
炭坑節①
【正調炭礦節】月が出た出た 月が出た ヨイヨイ三井炭坑の 上に出たあんまり煙突が 高いのでさぞやお月さん 煙たかろ サノヨイヨイ香春岳から 見下ろせば 伊田のたてこうが 真正面12時下がりの サマちゃんが ケージにもたれて 思案顔サノヨイヨイひとやま ふ
2022/08/18 10:00
結婚
結婚を考えねばならない時期にきていた。伴侶をどうするか。地元の若い女性達からいろいろと熱烈なアプローチはあった。大卒はこの地に少なかったし、国鉄は安定した職業のように思えたのだろう。彼女達の殆どの家族状況がよく判らなかった。父親が無職等の話を聞き敬遠した
2022/08/17 10:00
福岡・筑豊 田川④
このままでは技術が身につかない。ある日、列車の動揺度と線路狂いの相関関係、保守の優先度等を統計学的に解明出来ないか、と勉強していたところ、保線区長が言う。「線路は悪いところから直せばいいんだよ!」そりゃそうだが。このテーマは二十年後に本社施設局や技術研究
2022/08/16 10:00
福岡・筑豊 田川③
日田彦山線 筑前岩屋~大行事での出来事がある。線路巡回の時 筑前岩屋の詰所に泊まることになった。本来なら旅館に泊まるべきだが、支給される旅費が少なく仕方なかった。終列車が通り過ぎた時刻に 一人の人物がやって来た。怪しげな風体である。相手にしないでいると怒
2022/08/15 10:00
福岡・筑豊 田川②
(前回の続き)S君の場合。飲み屋の借金がかさみ払えないので夜逃げ。正規の退職手続きを取らせたい。大阪のドヤ街に居るらしい、捜し出せ、という仕事も私に命ぜられた。大阪に行き探し回ったが見つかる筈もない。本人は暫くして筑豊に帰ってきたらしい。私の留守中寮に忍び
2022/08/14 10:00
福岡県・筑豊 田川①
筑豊地帯の一角を占める田川・後藤寺の沿革は複雑だ。もともと静かな田園地帯だったが、明治十年頃から始まった石炭ブームで全国各地から労働者が集まった。加えて得体のしれない流れ者、荒くれ者もやって来るなか採掘が始まる。採掘された石炭は五平太船に積み込まれ英彦山
2022/08/13 10:00
宮崎・油津の伊勢海老
九月九日、JR九州の勧誘に応じて【伊勢えび会席と日南の旅】に参加した。OB会からの参加四名、その他Y会長の熱心な努力で四名。合わせて八名である。ツアーが成立するのかと心配したが、満席になったとはご同慶の至りではある。日帰りの旅で1万2千円。その結果は充分満足で
2022/08/12 10:00
配属前実習⑤
やがて配属のときが来た。もともと地方採用学卒者の初任地は門司か博多の保線区が望ましいのだが、それぞれ先輩達が配属されている。したがって出身地に近い所、という意味で、広島の人は広島へ、山口の人は下関の工事局へ、名工大の人はもともと佐賀出身だから佐賀保線区へ
2022/08/11 10:00
配属前実習④
教習所の三か月が終わり、寮を出て北九州市門司区(※1)の社員寮に移る。肩書も総務部勤務から施設部勤務になる。ただ、施設部に腰をおろしたのは数日だけ。門司保線区で話を聞いたり関門トンネルを見学したりする。指導者は高工専の卒業者。実習生は名工大・広島大・山口
2022/08/10 10:00
配属前実習③
それはさておき、寮での三か月は社会常識で大いに得るところがあった。まず、言葉。広島弁、というのを初めて聞いた。振り返って我が身のことを考えると、宮崎訛りもどうかと思う。早速修正することにした。次に人間関係。事務・営業部門の諸君は その系統の人間と連れだっ
2022/08/09 10:00
配属前実習②
私の場合、修学旅行というのは初めての経験だった。小学時代は戦時中だったし、中学時代は学制改革のさなか。高校は皆さん貧乏で、旅行に携帯しなければならない米の調達が出来ない人が多く、大学は就職先も決まらないのに、という有り様だったから。教習所での旅行先は東宝
2022/08/08 10:00
配属前実習①
国鉄には所定の勤務に就く前に教育訓練を、という考えがあった。もともとは本社採用学士を対象にしたもので、そのルールを地方採用者にも準用しようとするものだったが、期間や実習内容に大きな差があった。私たち地方採用の場合、三か月を門司の鉄道教習所で、次の三か月を
2022/08/07 10:00
就職戦線
当時就職戦線は厳しかった。就職内定率は10%に達しなかった。ある者は教職に就くべく資格取得の為留学し、ある者は自衛隊に入隊、またある者は中小企業に足を運んだ。四年生の十二月末で採用通知を貰ったのは、九州電力一名、それに私の国鉄西部支社一名、それだけ。私は
2022/08/06 10:00
ドイツ語
地方大学だったが、私にとっては新しい教育環境であり、新鮮な気持ちにさせられた。その中で尤も興味をそそられたのはドイツ語だった。副読本はシュトルムの自伝的な作品、インメンゼー/みずうみ(※1)である。穏やかな昼下がりの午後、一人の老人が緩やかな坂道を登って
2022/08/05 10:00
大淀川の畔にて
8月11日、大淀川の河畔で開催される第69回の花火大会に赴くことにする。先ずは場所の確保。堤防の斜面に座を占めた。カメラは一眼レフも持参したが、主役はコンパクトカメラ。三脚にしっかり固定する。18時半、アトラクションとして踊りと太鼓の演奏。30分の休憩を
2022/08/04 10:00
アルバイト⑤
小説家・吉川英治氏の自叙伝には息を吞んだ。氏は小学校すら卒業していない。低学年の新聞配達から始まり、20種の業種を転々とした。18歳の時年齢を偽って横浜ドックの船具工になったが、船から転落し腰の骨を折るという経験もしている。参考:忘れ残りの記―四半自叙伝
2022/08/03 10:00
佐渡の荒波
最近のお寺さんは大変だ。檀家との密な関係性を築くには説教ばかりでなく、イベントも考えなくてはならない。A寺のご住職の発案でツアーが成立し、佐渡へ行くこととなった。佐渡の外海に点在する小島を巡るのは無理だと思ったが、地元の人は大丈夫だと言う。成程、無事だった
2022/08/02 10:00
初めての酒②
(初めての酒①の続き)運搬具は氷嚢にしよう、輸送方法はリヤカーにしようということで話は纏まった。最大の注意点は交番前をどうやって通り抜けるか、だ。リヤカーに氷嚢を積み、その上に野菜を積み込んで、という方法。グループでリヤカーを囲み、警官に見えないように通
2022/08/01 10:00
2022年8月 (1件〜100件)
「ブログリーダー」を活用して、南向庵さんをフォローしませんか?