花嫁の秘密 437
兄二人が難しい話をしている間、居間に残されたセシルもまた難しい顔をしていた。 「はぁ……」ため息がこぼれたのは何度目か。 あの日、リックと慌ただしく列車に乗ってフェルリッジに舞い戻ってから、数日の間は気にしていなかったけど、もう一週間だ。いくらなんでも手紙のひとつも寄越さないなんてひどすぎる。今日の午後に出掛けたついでに郵便局で確認してみたけど、僕宛の手紙が届いている様子もどこかにまぎれてい…
2023/11/15 22:37
2023年11月 (1件〜100件)
「ブログリーダー」を活用して、やぴさんをフォローしませんか?