永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫) 作者:カント 光文社 Amazon カントはわれわれの「悪」と向き合い、「道徳法則」(moralisches Gesetz)とどう関連付けたのか。この問いについて考察する際、『世界市民という視点からみた普遍史の理念』(以下『普遍史』と略記)の中に登場する「非社交的社交性」(ungesellige Geselligkeit)という、カント独自の概念を検討している。 【前回の記事】 chine-mori.hatenablog.jp 『普遍史』の中でカントは「社交的」な人間観を描きながら、一方で人間には正反対の傾向があることもカントは認…