古代の日本的色彩感覚は祈りに基づくものだった② 染師が神聖な仕事だった日本と染師が蔑視されていた西洋
(前回からの続き) 前記事では、「古代の人は色の中にある霊(たま)に祈る」「染師は草木に宿る霊力を見抜き、霊的な祈りを込めて染色している」というお話を書きました。 今回は、その続きで、『染色の口伝』に書かれているスピリチュアルな思想と、日本と西洋の染師の社会的地位の違いについてです。 前田雨城『日本古代の色彩と染』によると、古代の人は、染色に対してご神事のような意識で臨んでいました。 例えば、「染...
2023/05/31 10:09