鳥がよむ俳句

枯蘆

枯蘆(かれあし)が騒いだので窓を閉めた み

2024/11/30 06:29

熊手

ペコペコ社長の景気は大熊手 み

2024/11/29 06:29

金糸魚

黄色の蛍光ペンで塗る金糸魚(いとより) み

2024/11/28 06:29

セロリ

セロリを齧(かじ)る 何かが浄(きよ)められる み

2024/11/27 06:29

鯛焼

鯛焼の包み紙のひかる匂い み

2024/11/26 06:29

末枯

末枯(うらがれ)は最上階の窓際に み

2024/11/25 06:29

白菜

白菜は芯から喰えと豆知識 み

2024/11/24 06:29

鴨

鴨たちよ、みんなでそっちへ行くんか み

2024/11/23 06:29

葱

長葱(ながねぎ)はレジ袋から街を見る み

2024/11/22 06:29

鶲

カーブミラーに鶲(ひたき)は影を見るか み

2024/11/21 06:29

小春

屠場(とじょう)の上に高層ビルの小春 み

2024/11/20 06:29

麦飯、薯蕷汁

麦飯(むぎめし)と季節違いの薯蕷汁(とろろじる) み

2024/11/19 06:29

冷ゆ

表面は沸騰するも芯は冷ゆ み

2024/11/18 06:29

帰り花

夕日照るビルのガラスに帰り花 み

2024/11/17 06:29

茶の花

畑から脱走したか茶の花よ の

2024/11/16 06:29

敷松葉

この頃は客人はなし敷松葉 み

2024/11/15 06:29

銀杏落葉

雨の舗道は銀杏落葉(いちょうおちば)に滑る み

2024/11/14 06:29

露寒

露寒(つゆざむ)やさっき見たのは何だろう み

2024/11/13 06:29

群時雨

群時雨(むらしぐれ)、我が町の名はひらがなに み

2024/11/12 06:29

柘榴

柘榴(ざくろ)をブロック塀へフォーシームや み

2024/11/11 06:29

冬浅し

サンルームに冬浅く眠り老いる み

2024/11/10 06:29

柳葉魚

頭から食べて柳葉魚(ししゃも)の尾が残る み

2024/11/09 06:29

秋惜しむ

伴走のロープが緩む秋惜しむ み

2024/11/08 06:29

牛蒡引く

引いた牛蒡(ごぼう)を銃口に詰めてやれ み

2024/11/07 06:29

夜霧

夜霧にハイビームの影はマドロス み

2024/11/06 06:29

やや寒し

やや寒し、今日は頭が回らぬ日 み

2024/11/05 06:29

秋深し

秋深き5時にコミュニティバスを待つ み

2024/11/04 06:29

文化の日

AI(えいあい)に真理を託す文化の日 み

2024/11/03 06:29

星月夜

脚注に言い訳のある『星月夜』 み

2024/11/02 06:29

秋の灯

キーを挿しシングルルームに秋の灯 み

2024/11/01 06:29