開かれた公共圏としての教室とコーディネーターとしての教師

開かれた公共圏としての教室とコーディネーターとしての教師

資源エネルギー庁と文部科学省が共同で発行した「チャレンジ!原子力ワールド」という中学生用向け副読本(1)がある.2010年発行なので,福島第一原子力発電所事故の直前の発行といってもよい.この副読本では放射性物質の危険性に触れてはいるものの,そのすぐ後で「万一、事故発生という事態になっても周辺環境への放射性物質の放出を防止できるよう、何重にもわたる安全設計を行っています.」等と原発の必要性と安全性が力説されている.津波に対しても「大きな津波が遠くからおそってきたとしても、発電所の機能がそこなわれないよう設計しています」と記述されている.事故後,この副読本は現実とあまりに乖離した原発宣伝だとして批…