不適切な前提を置いている立論に対しては、それについて批判的に検討しておくか、または排除する
フレーミングは「価値観の選択の問題」とすぐ上で述べたが,明らかに不適切な前提をもとにした立論の場合、それを教育の場に持ち込むと事実認識を誤らせかねない。現実世界から事実を切り取ってくるフレーミングは価値観によって異なってくるので、価値観と事実を明確に切り分けることは難しいが、だれの目から見ても不適切と思われる前提はありうる.もちろん虚偽の場合は論外だが,多くの場合,先行研究から都合のよい部分だけを切り取って,それを前提として立論されることが多い.たとえば原発について経済学者の池田信夫は「原発事故で過去50年に出た死者はチェルノブイリ事故の60人だけだが、WHOによれば、世界で毎年700万人が大…
2022/12/28 13:53