沖縄の水牛ー宮城節子
節子と出会ったのは23の年、当時僕は大学を中退して行き場を失っていた。将来に対する展望もなく、開拓する知恵のなかった僕は知らない異国ので死ぬことを考え、九州の地を這いずり回った。そして行き着いたのが沖縄になった。沖縄については知らなかったが、大学時代読んだ唯一の岩波新書「米軍と農民」が僕をして沖縄にいざなったかのような気がしている。そこで僕は、反基地、辺野古埋め立てに反対する活動家宮城節子と出会った。北部ヤンバルオオシッタイに拠点を据え、機織りをしながら活動していた彼女は、実に大勢の仲間が全国にいたのには驚愕したものだが、60年安保、成田闘争で活動していた節子は、大木よねさんと共同生活をしている。大木よねささんは、権力の手により居住地を強奪された国策被害者でもある。家を愛し、畑を愛し、地元を愛した大木よね...沖縄の水牛ー宮城節子
2024/01/14 09:07