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青リンゴ観察日記 https://blog.goo.ne.jp/1225greenapple

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。<br>*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*<br>

Yukkanen
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2020/12/28

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  • 第七十五話④

    一学期最後の、模擬試験が始まった。しかしチョルは、いまいち集中しきれずにいた。[名札を注文したのに、まだ言い出せてない][それに、みんなで街に遊びに行くという話も]モ・ジンソプはああ言っていたものの、後でソンイに突っ込まれていた。「あ、でもジンソプ、明日は模試だよ?」「あー・・知ってるけど、期末もあるからさぁ」[どうせポシャるだろうけど]そう思いながら、チョルは自分とミエとの”約束”を言い出せないことを気にしていた。「・・テスト終わったら観るんだよ」ジンソプの言う通り、模試が終わったらすぐに期末の準備だ。”約束”を果たすのに、そんなに時間は残っていないのだ。 ミエもまた、試験に臨む傍らで、昨夜ベッドで一人考えたことを思い出していた。ボー・・パチッ思い出していたのは、自分のために全速力で駆けて行ったチョルの...第七十五話④

  • 第七十五話③

    塾の時間になっても、チョルは昼間と同じような顔をしていた。[一日中回復しなかった16歳][話しかけるどころか目も合わない]ミエからの拒否オーラがすごくて、チョルは弁解はおろか声も掛けられなかった。そうこうしている間に塾も終わり、席を立つ生徒達に向かって塾講師が、「みんな明日の模試頑張ってね」とエールを送った。 「ミエ、模試頑張ってね。ヨンヒ、君も!」「うん!ジョンウクもね!」「へーい」 塾を出たところで言葉を交わすミエの後ろにチョルはいた。視線に気が付いたのか、不意にミエが振り返る。ビクッダダダ・・しかしすぐに行ってしまった。そして家に帰ったチョルが目にしたものは・・・。最強の変態ここに!まるで数日前の反転のような事態に、チョルはブルブルと怒りで震えた。そんなチョルに、スンジョンが声を掛ける。「つーかあん...第七十五話③

  • 第七十五話②

    先に教室に戻ったチョルは、一人ペンを動かしていた。しかしその表情は死んでいる・・・。[この出来事をどう収拾すべきか悩む16歳]チョルはボーッとしながらも、先程の自分の言動と出来事をプレイバックした。[わざと狙って言ったわけじゃないが][自ら友達だと認めたのに、全くの無反応・・]てっきり目をキラキラさせて近寄ってくると思ったのに、ミエはチョルに向かってこう言ったのだ。「この変態」[つーかなんで俺が変態なんだ?][お前はわざと堂々と(?)見ておいて、なんで俺の方が・・]チョルはそう不満に思いながら、またあのシーンを思い出してしまった。透けて見えた下着の線、そしてあの視線・・・。ストーーーーーップ!!止めろ!考えるな!!チョルは記憶を掻き出すように激しく髪をグシャグシャした。後ろの席のオ・ヨンスは「どっか痛いの...第七十五話②

  • 第七十五話①

    チョルは「ファン・ミエと自分は友達だ」と堂々と宣言し、シン・チャンヒョンを見下ろしていた。シンはというと、そんなチョルを前にポカンと口を開けていたが、やがて引き攣った笑いと共に口を開いた。「お、おお!そうだったんだ〜!?」わざとらしいくらいの明るさで、シンは友人たちと共にうなづいて見せる。「そっか〜友達か〜」「友達なんだな〜」「そっかそっか、分かった!これからは気をつけるな!ファン・ミエ・・よし、覚えたぞ!じゃあ先に教室に・・」 シンがチョルの後方にある階段に向けて歩き出そうとした途端、 チョルが長い足を出してそれを止めた。 「お前らのクラス、あっちから行った方が早くないか?」  「え、え・・?」  シンはそう言って振り返った。 遠くに階段がある。 チョルの後ろには近くの階段・・・。なんで敢えて遠い方に・...第七十五話①

  • 第七十四話③

    怒った(ように見える)大魔王を前にして、シン・チャンヒョンは狼狽した。「いやちょっ・・怒んないでよ!俺たちはただちょっと気になって話してただけ!なぁ?!てか俺たちだけじゃなくてみんな気になってるって!」その最中に、ミエにピンチがやってきた。鼻がムズムズして、くしゃみが出そうになったのである。あ・・ダメ・・クシュッ・・!ガッ!くしゃみが弾ける直前に、背中を強く掴まれた。その衝撃でミエのくしゃみは消滅したのだった。「二人・・チョルとあの小さい女子が、付き合ってんのかとか・・」チョルはゆっくりとミエから手を放す。シンからの質問に、ゴゴゴゴ・・と黒いオーラを放ちながら・・。「は?付き合うって何?違うけど」「そ・・そうなんだ・・よくわかったヨ・・・」[ファン・ミエ、寿命が十年縮んだ] セ、セーフ・・・。   <だか...第七十四話③

  • 第七十四話②

    トントントン、と静かな足音が廊下に響いている。今は授業中。びしょ濡れになったチョルとミエが、ひっそりと廊下を早足で歩いていた。スケスケ制服になってしまったのにズンズン先に行くミエに、チョルが苛立って静かに叫んだ。「おい!ファン・ミエ!ちょっと止まれ!」「その格好で教室行くのか?!」「ついてこないでくれる?この変態!」「いや誰が変態・・じゃなくて!おい、とにかくこれで隠せって」 「はーめんど」 「別にいいって、この変態!裏口から出て乾かすから!あんたはもうあっち行って!」そう言いながら、ミエは裏口の方に進んで行く。「いや、何・・」そんな折り、チョルは裏口近くに見覚えのある男子生徒が歩いているのに気がついた。ミエは気づいていない。「あんたが変態なのは事実だけど、これは偶然起こった事故でしょ?この前のあんたのス...第七十四話②

  • 第七十四話①

    絶句している二人の間に、水が流れるジャアアという音だけが響いている。そして二人の意識は、そのまま遠ざかっていった・・・。 [遙かなる宇宙・・][幾多の星々の間、地球上に位置する、][セモドン地方の、] [百済中学にいる、][チョルとミエ・・・]  二人の意識は遠い宇宙空間を彷徨い、そして再びこの場所に帰ってきた。 相変わらず水は流れ続けている。  「・・・・」  「あ、その・・いや・・こんなことになるとは・・その・・」  汗なのか水なのか、チョルはびしょ濡れのまま、目の前の光景にただ動揺していた。 対照的にミエは、光を失くした目を見開いたまま動かない。  「服が・・」  「服・・」 チョルはそう言った後、またミエの透けた制服に目をうつしてしまって狼狽えた。 「いやそうじゃなくて・・とりあえず・・」  [と...第七十四話①

  • 第七十三話④

    もう初夏のような日差しの下、チョルは考えていた。[六月の初旬は、もう暑い。記憶が熱のようにもくもくと立ち上るから][冷やさねば]次々に浮かんでくる記憶や、上昇していく熱を冷やすために、チョルは頭から水をかぶった。隣にはミエがいる。「もー朝から汗だくだよ!」わざとらしく鼻歌など歌いながら、チョルの隣で水を出す。また上半身裸のチョルのことを思い出しているのだろうか。「男子はいいよねー暑い時も気楽に脱げてさぁ。教室でもすぐ脱ぐし窓脱いで・・じゃなくて窓開けてても・・」[こいつも冷やしてやろうか?]チョルがそう思っているその隣で、ミエが顔を洗い始める。チョルはミエのことを見ながら、先ほどのモ・ジンソプの言葉を思い出した。「よし、じゃあ友達記念に街で遊ぼーよ」「だね、ファン・ミエも一緒に・・」  ブルブルッミエの名...第七十三話④

  • 第七十三話③

    ダダダダダダ・・キム・チョルは再び走っていた。もう授業は始まっていたが、校庭を走っている。その彼の後ろを、ファン・ミエもまた走っていた。「うわああ〜!」「朝からこんなん聞いてないって〜!」結局、罰として運動場10周を言い渡されたチョルとミエ。ミエは名札忘れとその反省中に抜け出した罰で、チョルは服装違反で呼び止められたのに走り去って行った罰であろう。ミエは、自分の名札を付けていた”ヘッドフォンの男”を追いかけて行ったチョルに聞く。「ねぇ!あんたあの男子の顔見た?」「見てねぇ!」「見てないの!?あんなにマッハで走って行ったのに?!じゃあヘッドフォンとカバンがどんなんだったか・・」「覚えてねぇ!」「なんで覚えてないの〜?!」「見てねぇからだよ!!」そのチョルの剣幕に一瞬ミエはビクッとなったが、構わずチョルの後に...第七十三話③

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