[Ⅷ301] 世の変革者(1) / 鑑三翁の「自由」の原点
「今の世界はまことに混乱擾雑(じょうざつ)の海である。社会の腐敗は底なきが如く、世界の表は紛乱を以て満たされている。」ウクライナへの暴力的侵略と虐殺を止めないロシアプーチンの血まみれの手、パレスチナの女性や子供への殺戮を止めないイスラエルネタニヤフの非道、安倍政権に始まる裏金蓄財に関与した数多の自民党政治家たちの腐臭‥。上記の一文は斯様な現実を眼前にして今ここに居る私が記したものではない。鑑三翁が1920(大正9)年4月から12月にわたって東京で行った「ヨブ記講演」の一節である(内村鑑三:ヨブ記講演.p.165、岩波文庫、2014)。今から百年以上も前、鑑三翁が59歳の時に記したものだ。誠に天才という人間は時代をも未来をも貫通するような言葉をもって神の預言者の如くに簡明に本質を射貫くことのできる者だとつく...[Ⅷ301]世の変革者(1)/鑑三翁の「自由」の原点
2024/07/12 12:36