悪女について|有吉佐和子|27人の男女が語る一人の女性実業家の華麗なる一生
昭和の代表的女流作家、有吉佐和子さんの「悪女について」に令和のミステリーファンが熱狂しているということで、書店で思わず手に取ってみました。一人の悪女の一生を描くのに、悪女は一度も語り手にならずに、彼女を語る男女の証言のみで物語が成立するので、本当のところは彼女はどう考えていたのだろうと憶測が止まらなかったり、語る人によって浮彫りになってくる彼女の像が全く違っていたりするのがとっても面白い作品です。
2020/12/24 00:03