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僕の平成オナペット史 https://blog.goo.ne.jp/heiona

少年からおっさんに至るまでの僕の性欲を満たしてくれた、平成期のオナペットを振り返る

へいおな
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2020/04/21

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  • 連載小説「1999-お菓子系 20年目の総括」⑥

    本心とは裏腹の言葉を並び立てて里帆と話を合わせるのが自分をごまかしているような気がしてならず、私は早く電話を切りたくて彼女との要求どおり、祝儀の現金を渡して祝いの品物を一緒に選ぶ段取りを約束した。きっぱり断って里帆との腐れ縁を絶ち切る選択もあったけど、高校時代の少しだけ背伸びした思い出を共有している仲間を失うのは惜しい気がして、彼女への挑発も中途半端に終わった。今が大事。公務員の妻と教育熱心な母親の顔を持つ里帆にとっては至言なのかもしれず、メディアで嘲笑の対象とされている岡野のぞみも過去の男性遍歴を芸の肥やしにすることなく、今の自分を真剣に愛してくれている同級生の信金職員との結婚を決めた。過去が軽んじられるどころか、なかったことにとしらばっくれている二人のあざとさに共感が持てないのは、私が今の自分を嫌悪し...連載小説「1999-お菓子系20年目の総括」⑥

  • 連載小説「1999-お菓子系 20年目の総括」⑤

    あの頃の仕事仲間が旧交を温めるわけがないとわかっていながらも、私はあえて里帆に女子会開催を吹っかけずにはいられず、予想どおり彼女は難色を示した。素直に里帆の誘いに応じてなけなしの金を岡野のぞみへの祝儀として準備しようと思うべきなのだけど、やはり彼女が太く短く生きる選択を拒んで安定志向に走るのは彼女らしくなく、旧友も散々悪口を言っておきながら、二十年来の友人を祝福する姿勢に、私はつい電話越しの相手を困らせてみたくなった。嫌な女だ、と思われるのを承知のうえで、公務員の夫を持ち、娘を私立中学校に通わせようとしている里帆の順風満帆な私生活へのひがみも込め、彼女が率先して岡野のぞみの結婚を祝うのが偽善的で愚かしいことだと気づかせてやりたい。「まあそうだよね。誰もがみんな昔と今を切り離して生きてると思うし、新しい家族...連載小説「1999-お菓子系20年目の総括」⑤

  • 連載小説「1999-お菓子系 20年目の総括」④

    里帆の言うとおりだ。私も里帆とは長いつき合いだけど、互いに別の友人を紹介し合ったことは一度もなく、彼女の結婚披露宴にも招待されなかった。横山里帆は芸名で、私は彼女の本名を知らず、彼女も私の本名を知らないはずだ。本名を確かめ合う機会がなかったし、知らなくても直接会ってお茶を飲んだり、電話で話したりするのにまったく支障はない。ほかの友人知人と異質に扱うのは、学校や職場という社会集団で知り合わなかったからで、かといって連絡が途絶えたり、邪険にあしらったりすることなく今日まで親交が続いている。社会集団の友人知人とは距離感が近いゆえに、些細なことがきっかけで仲が悪くなり、出会いと別れを繰り返しているけど、里帆とは何のいさかいもなく関係を維持している。私たちは偶然同じ仕事で知り合い、そこには沢田繭子もいた。仕事といっ...連載小説「1999-お菓子系20年目の総括」④

  • 連載小説「1999-お菓子系 20年目の総括」③

    「まあ、繭子も芸能界に身を置いているうちに知恵をつけたんじゃないかな。このままじゃ恥さらしで終わるってわかったから、行き遅れた子みたいに地元で地道に婚活してたんじゃない?私にもいきさつを話してくれなかったんだから、密かに婚約話を進めていたんだろうけど、それじゃあ遠回りだよね。でも、話がまとまったんだから、私たちがとやかく言ってもしょうがないし」親友の里帆に何の相談もなく、無難な一般人の妻の座を射止めた岡野のぞみに、スキャンダルタレントのイメージを壊そうとしなかったプロとしての自覚が窺えるけど、彼女が芸能界に残した足跡とはいったい何なのか。無知と若さだけを売り物にしてきた頃から知っている私は、あの沢田繭子が不惑を目前に控えるまで明け透けに振る舞っては世間の非難を浴びるのが彼女なりの流儀だと思っていたのに、将...連載小説「1999-お菓子系20年目の総括」③

  • 連載小説「1999-お菓子系 20年目の総括」②

    岡野のぞみが十代の頃から親交を続けているのは、仕事仲間だった里帆だけだと思い込んでいたので、私はシンデレラになるよりも筒井筒を選んだ彼女の決断に首を傾げた。あのときの沢田繭子は、わがままで意地っ張りで私たちをとことん見下していた。その奔放ぶりが今でも芸能界をのらりくらりと渡り歩ける原動力なのかもしれないからこそ、堅実な男性に嫁ぐのを天秤に掛けていたことが腑に落ちない。芸能界に使い捨てにされるという危機感が、岡野のぞみに過去を振り返らせて同級生を手玉に取ったという彼女の防衛本能も理解できるけど、私は彼女がそんなに計算高い女性ではなく、年を取っても恋愛に一途な夢見る夢子ちゃんだと思っていた。だから、私や里帆と違って何の才能がなくても芸能活動が続けられたわけで、スキャンダルタレントとしてお茶の間やインターネット...連載小説「1999-お菓子系20年目の総括」②

  • 連載小説「1999-お菓子系 20年目の総括」①

    二十歳の頃の大物ミュージシャンに始まり、舞台演出家、プロ野球選手、歌舞伎役者、実業家と数々の有名人と浮名を流しては破局を繰り返してきた岡野のぞみが、芸能界を引退して地元の同級生と結婚するという話を、かつての仕事仲間の横山里帆から聞いた。演技力も歌唱力も人を笑わせる才能もないのに、高校時代から二十年近く芸能界にしがみついてこられたのは、ひとえに私生活の切り売りに徹してきたからで、そんなタレントがきっぱり足を洗って都落ちするのが果たしておめでたいのか。それが里帆からの一報を聞いたときの私の偽らざる心情で、電話越しの彼女のはしゃぎっぷりに軽い違和感を覚えた。私たちの間で多少の揶揄も込めて「出世魚」と呼んでいた岡野のぞみ。金も地位もある男性との結婚の夢が叶えられずに表舞台から消え去るのは、内助の功の素質うんぬんよ...連載小説「1999-お菓子系20年目の総括」①

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