京都・東山、「空也の寺」に立寄り(2)
<京都・東山、「空也の寺」に立寄り(2)>空也上人が持っている、鹿の角が先に付いている杖にはこんなエピソードがある。空也上人は鹿を可愛がり、その鳴声をこよなく愛していた。ところが、「平定盛」がその鹿を射殺してしまったために深く悲しみ、その毛皮で衣を作り、角を杖の頭につけて念仏を唱え歩いた。そのことを聞いた「定盛」は悪業を悔いて、一宇の寺を創建し、「空也」を開山とし、自ら第二世になったということが、「空也堂(中京区蛸薬師通り)」という寺の縁起に記されているそうである。空也上人は念仏により庶民を教化するだけでなく、険しい道の往来の邪魔になる岩を削って平らかにしたり、井戸を掘ったり、橋を架け、野辺に捨てられた遺骸を火葬にして弔い、市中で乞食をしては貧民に与え、囚人を供養し、孤児を慰め、病人を救い、そして鉦をたた...京都・東山、「空也の寺」に立寄り(2)
2024/08/25 09:03