【エッセイ】映‥そして夜の淵
深夜三時の文章は 夜の波に飲まれそうになる。 捻り出すわけでもなく、強く思いを巡らすでもなく、おもむろに取り出した真っ白なページに 浮かんだままに文字を紡いでいく。 ピンと感覚が研ぎ澄まされ、感情がうごめく 今、ここにしかない色。音。香り‥。 そのすべてを余すことなく感じたくて、この時間を慈しむように五感を集中させた。 今日この瞬間にしか書けないものがある。 恐らく私はこうして書くことで、日常の心の バランスを必死に保っているのだ。 それでいて立ち止まり、手離してしまえば 楽になれることも頭のどこかで知っていた。 そう‥心だけいつも追い付かない。 冷蔵庫か
2022/11/30 20:40