「オフィシャル・ゾンビ」③
カクヨムはまるで見てもらえず(^_^;) 地道にここでがんばるしかないのか(T_T) オフィシャル・ゾンビ ーOfficial Zombieー -さいしょのおはなしの、つづきの2- 目の前でぼさぼさの頭に金の輪っかをはめた青年、それなりに見知ったお笑い芸人が真顔になって何やらごにょごにょと口ずさむのを、坊主のお笑いタレントは不可思議に見つめるばかりだ。 怪訝なさまで相手をうかがうのに、腰のあたりに添えたみずからの右手、おそらくは利き手なのだろう手のひらを軽く握る若手の芸人はそこに意識を集中しているらしい。 怪しい手品でも見ている気分の坊主だが、何もないはずのそこに何かしらの気配のごときものを感じているのに我ながら戸惑いが隠せない。「え、なに、やってんの? おい、くさかっ……べっ……!?」 次の瞬間、チラとこちらを見るむさ苦しいぼさ髪の男は何やら聞き覚えのある言葉と共にみずからの右手にぐっと力を込める。 その瞬間だった……!「……伸びろっ、如意棒……!!」「にょ、にょいぼっ? て、うわああああああああっ!??」 如意棒、にょいぼうの言葉と共に、相手の手元から見えない何かが走ったのか? 何か不可視の物体が突如としてみずからの身体を貫いた! もとい、押しのける勢いでこの身体ごと背後の壁へと突き飛ばす!! 完全に両足が畳から浮いてしたたかに背中を壁に打ち付ける坊主のタレントだった。
2022/03/29 21:39