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ブログタイトル
劇作家・プロデューサー│佐野語郎(さのごろう)
ブログURL
https://blog.goo.ne.jp/sano560
ブログ紹介文
脚本・演出、童話創作の傍ら、音楽劇の制作に取り組む佐野語郎の活動紹介~作・演出に『全体演劇 わがジャンヌ、わがお七』ほか。出版に『ほしのこ ピッカル』『雪女とオフィーリア、そしてクローディアス 東京ミニオペラカンパニーの挑戦』ほか。
更新頻度(1年)

12回 / 319日(平均0.3回/週)

ブログ村参加:2019/11/11

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劇作家・プロデューサー│佐野語郎(さのごろう)
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愚直な騎士さんの新着記事

1件〜30件

  • コロナ禍で浮かび上がったこと~疫病流行の時代に思う⑵

    政府キャンペーン“Gotoトラベル”“Gotoイート”とやらに乗せられ、世間は賑わいを取り戻しつつある。閑古鳥が鳴いていた観光地に人が押しかけ店々は繁盛し、入場制限緩和となった野球場は内野席ばかりでなく外野席にもファンが広がっている…世の中明るくなって結構な話ではある。「密集・密接・密閉」忌避の疫病対策が功を奏しコロナ禍は収束に向かうのだろうか?そうあってほしいが外国に目を転じると、イギリスもイタリアも規制緩和がもとで「第二波」に見舞われているとか。アメリカは大統領選のこと以外は眼中にないお方に異を唱えるようにニューヨーク市長が規制を緩めようとしない姿勢を保っているが、皮肉にもニューヨーク市の失業率は上がり、特に文化芸術の従事者は困窮している。演劇の街ブロードウェイは年内閉鎖であり、楽器を手放すトランぺッターの...コロナ禍で浮かび上がったこと~疫病流行の時代に思う⑵

  • 舞台と芸能は「3密」が全て~疫病流行の時代に思う⑴

    新型コロナウイルスの蔓延で「密集・密接・密閉」がご法度の世情となって半年になる。集まってはいけない、相手とは離れ大声を出してはいけない、建物内は風通しがよくなければならない…。狭い稽古場で役者同士がセリフを掛け合い、ダンサーたちが汗をほとばしりさせ、オペラ歌手が抱き合いながら重唱しアリアを歌いあげる。やがて、公演当日。舞台を見上げる観客(聴衆)たちは客席にひしめき合いながら、『音羽屋!』『ブラボー!』の大声援を送る。役者と見物、歌手と聴衆の交流、それによって舞台芸術は成り立っている。つまり「3密」があってこその上演芸術なので、それを禁じられると歌舞伎をはじめとする伝統芸能も演劇やオペラなどの現代芸術も滅びるのである。演劇公演もオペラ公演も大半が延期や中止に追い込まれ、俳優・歌手ばかりでなく、その数倍のスタッフた...舞台と芸能は「3密」が全て~疫病流行の時代に思う⑴

  • 「観てみたい聴いてみたい日本語オペラ」を創って広めたい

    『雪女とオフィーリア、そしてクローディアス東京ミニオペラカンパニーの挑戦』を刊行した出版社が新たにウェブサイト(オウンドメディア)を立ち上げ、個人出版された様々な分野の書籍および著者を紹介している。本書の場合は、「小説」に収められ<戯曲・オペラ>の注が付けられている。佐野語郎|幻冬舎ゴールドライフオンラインhttps://life.gentosha-go.com/list/author/佐野語郎上記のサイトは「連載形式」をとっているので、WEBマガジンとして読みやすいように一作品を数十回に分けて掲載している。現在第22回を迎え、喜歌劇『クローディアスなのか、ガートルードなのか』の第一幕第四場中庭「あなたはこの月をどこで眺めているの?」がアップされている。編集者が付すこのタイトルは、作中の詞からとっているが、その...「観てみたい聴いてみたい日本語オペラ」を創って広めたい

  • 創造の根源にあるもの~劇の主人公と舞台上演③

    青年期から壮年期にかけて演劇一筋に走り続け、劇の主人公に自分自身の思いを託してきたが、老年期を迎え演劇からオペラにシフトしてからは彼女や彼に寄り添うような姿勢に変わったかもしれない。登場人物を通して強く訴えるよりも彼らの生そのものを差し出す。生きる痛みと人間への愛しみを彼らに寄り添うようにして表す。運命に引き裂かれ思いを遂げられなかった劇中人物へのオマージュがそうした舞台表現になっていた。日本語によるオペラ、芸術性の高い音楽劇をモットーに立ち上げた「東京ミニオペラカンパニー」は、二本の新作オペラを上演した後、その活動の全体像を「雪女とオフィーリア、そしてクローディアス東京ミニオペラカンパニーの挑戦」(幻冬舎/2019年)にまとめた。第1章脚本/第2章上演/第3章東京ミニオペラカンパニーの仕事/巻末付録楽譜。脚本...創造の根源にあるもの~劇の主人公と舞台上演③

  • 創造の根源にあるもの~劇の主人公と舞台上演②

    20代の頃、自分は特別な才能に恵まれた存在ではなく、意欲的ではあるがフツーの若者だと自覚していた。仲間と始めた演劇を心の糧とはしたが、生活の手段とはしなかった。ただし請け負う仕事=職業とはしなかったけれども、自分にとって演劇は趣味の対象ではなくライフワークとして生きる上での核にはなっていた。それだけに自分自身にとっての切実な思いを舞台で表現し続けてきたと思っている。テネシー・ウィリアムズとともにアメリカ演劇を代表したのはアーサー・ミラーだが、その代表作『セールスマンの死』はピューリッツア賞に輝き、世界各国で上演された。資本主義の急速な発達と文明社会の膨張の中で押し潰されてゆく老セールスマンとその家族の悲劇を描いている。作者ミラーはニューヨークタイムズ紙に『悲劇と普通人』という文章を寄せている。…悲劇的感情という...創造の根源にあるもの~劇の主人公と舞台上演②

  • 創造の根源にあるもの~劇の主人公と舞台上演①

    高校時代、文芸部発行「驟雨(しゅうう)」の編集・執筆に関わったことがあったためか、卒業後、仲間と立ち上げた劇団の上演パンフレットには巻頭詩を掲載することが通例になっていた。『ガラスの動物園(T.ウィリアムズ作)』(1968(昭43)年11月/横須賀市文化会館大ホール)上演パンフには、宮澤賢治と並ぶ童話作家・新実南吉の詩だった。戦後アメリカ演劇を代表する劇作家の自伝的処女作上演に際して、なぜ新実南吉の『雲』なのか。今思えば二つの要因が考えられる。第一には、主人公の在り方と運命である。『ガラスの動物園/原題TheGlassMenagerie』の主人公は一般的にローラという足に軽い障害をもった内向的な娘である。ガラス細工の動物たちを心の友としていることが劇のタイトルの由来だからであろう。しかし、演出者としての私は母親...創造の根源にあるもの~劇の主人公と舞台上演①

  • 創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇(終)

    「演劇における音楽」というモチーフは、数十年前の<ストレートプレイにおける生の音楽>を端緒として、近年の<音楽演劇というジャンルの開拓>、<音楽演劇の追求と展開>へと向かい、<全体演劇の復活>をもって終止符を打つことになった。では、「オペラにおける演劇」というモチーフはどうか。半世紀以上も演劇畑に身を置いた私がどうしたことがキッカケでオペラに関わることになったのか。オペラは歌劇と名付けられてはいてもクラシック音楽のフィールドに属するのに、なぜ「ミニオペラ」というジャンルに意欲を燃やし個人プロデュースまで担うことになったのか。その経緯および理由は当ブログの「語られる歌と歌われる音楽」(2017年8・9・10月)などに詳しいが、オペラの専門家による客観的な視点からその上演活動や創作内容を批評した論考が、近著『雪女と...創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇(終)

  • 創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇⑷

    【音楽演劇から全体演劇へ】演劇は、そもそも舞台上の俳優の演技に加えて、音楽・装置・照明・衣装などの表現要素を伴う「総合芸術」とされている。では、総合芸術にたいする「全体演劇」とはどういったものか。近代劇は戯曲の言葉(セリフ)を演劇のヒエラルキーの頂点に置いたが、現代演劇ではそれを相対化し、演劇の構成要素を横並びに捉えた。つまり、舞台では、演劇・舞踊・音楽が等価値に展開される。演劇ユニット東京ドラマポケットvol.3上演パンフレットには次のように書いた。…「全体演劇」は、俳優・演出家ジャン=ルイ・バローが提唱し、二十世紀のフランスで開花した概念である。舞踊家・振付師モーリス・ベジャールは言う―『せりふの独裁の時代はすでに去った。今や演劇の概念そのものが、人間を中心としたもっと根源的なものとして再検討されなければな...創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇⑷

  • 創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇⑶

    【音楽演劇の追求と展開(後)】東京ドラマポケット公演vol.1『音楽演劇オフィーリアのかけら』から2年後、歌えて芝居もできる新たなメンバーを結集して、vol.2『Shadows<夏の夜の夢>に遊ぶ人々』(2010年8月11日~12日、北沢タウンホール)を制作した。音楽アンサンブルはヴィオラ・チェロ・ギター・打楽器、演者は16名となった。劇の世界「幽冥界の入り口」という設定は公演vol.1と同様、現実と幻想・回想が交錯するが、<劇中劇>が入れ子細工のように組み込まれている。台本の冒頭に次のような記述がある。舞台装置は、四本柱が直立する「本舞台」を囲むように、数層の演技空間によって構成されており、その象徴的造形によって幽冥界の世界および劇中劇(宮殿大広間・森の中)の世界が多元的に表現されることになる。それは、エリザ...創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇⑶

  • 創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇⑵

    【音楽演劇の追求と展開(前)】「演劇における音楽」というモチーフは、<音楽演劇というジャンルの開拓>を起点とし、やがて<音楽演劇の追求と展開>へと向かうことになる。2006年秋、佐野を主宰とする「東京ドラマポケット」という演劇ユニットが誕生する。(設立趣旨:総合芸術としての演劇を制作する。戯曲の舞台化や新解釈による演出ではなく、俳優の演技を中心とした美術・音楽などの表現要素が重層的に融合する世界を創造する。)2007年8月24日~26日、横浜創造界隈ZAIM別館2Fホールにて『オフィーリアのかけら~予告篇~』が上演される。ユニットの設立趣旨にもあるように、その上演作品は実験性の高いものだった。音楽に関してはフルート・クラリネット・ヴィオラ・チェロ・パーカッション5名のアンサンブルを演技空間の奥に設置するとともに...創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇⑵

  • 創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇⑴

    【ストレートプレイにおける生の音楽】演劇は、洋の東西を問わずその発生を遡れば舞踊と音楽とに行きつく。やがてそれに伴う言語的要素が「せりふ(台詞・科白)」表現となって物語られる時、俳優という存在が登場して演劇が誕生したのだろう。ギリシャ古典劇においても中世日本の音楽舞唱劇においても音楽と舞踊と演技は一体となっている。また、ギリシャ野外劇場ではアポロンをはじめとする神々に、能舞台では鏡板の松に降臨する神を前に物語が演じられる。そこには演劇にとって人間にとって欠かせない祭儀性がある。かなり以前から私は演劇を上演する際、音楽は生演奏にすることにしていた。なぜか。録音された音楽をスピーカーから流すのではなく、舞台を見つめる演奏家による生の音楽に依ろうとしたのか。それは単なる趣味や贅沢ではない。「儀式性」である。これから始...創造の軌跡~演劇における音楽、オペラにおける演劇⑴

  • 献本寄贈先の広がりとライフワークと一泊一人旅

    高校卒業後、航空会社や貿易会社勤務を経て21歳で大学演劇科へ進んだが、演劇を「お仕事」ではなく「これまでにない作品世界と表現技法の開拓」をモットーにして長年活動してきた。今回の『雪女とオフィーリア、そしてクローディアス東京ミニオペラカンパニーの挑戦』刊行はその集積の一つと言えよう。全国主要書店にて発売中といっても、個人出版は商業的営利性が目的ではない。編著者として、この分野に関心のある方にぜひ読んでほしいという思いで献本や寄贈を続けている。日本演劇学会で知己となった大学教員を通じて、関東を中心に関西の大学にも「学術研究の対象」として郵送しているが、寄贈先から『学生にぜひ紹介したい』というメールや大学図書館から丁寧な礼状まで戴いている。母校の早稲田大学演劇博物館の蔵書となったことも有難い。さて、2月の『雪女の恋』...献本寄贈先の広がりとライフワークと一泊一人旅

  • 街の本屋とネット通販と大型書店

    「100年に一度」の豪雨と台風がもたらした災害は、沿岸部・山間部・川の流域を襲い、川崎市の高層マンションは電源を失ったためエレベーターは動かず、水道は断水、暗闇の廃墟の様相を帯びている。執筆のため一人一泊旅でお世話になる温泉地も土砂崩れによって箱根湯本~強羅間の登山鉄道が寸断され年内の復旧は困難とか…ただただ自然の猛威に黙するのみである。さて、視点を文化的状況特に書籍の流通の面に移してみると、かつての日本人の暮らしを“怒涛のようなうねり”が押し流しているように思える。街の本屋さんが次々と姿を消している。地方の小都市、私の出身地は首都圏にかろうじて入る横須賀だが、個人経営の書店はほとんど見当たらなくなった。高校時代、文芸部誌「驟雨(しゅうう)」発行のために、広告掲載をお願いに市内の商店を部員と訪ね歩いた。その中で...街の本屋とネット通販と大型書店

  • わが編著書~平積みされる新刊本と献本先からの反応

    発行日2019年8月30日、発売日9月3日。初版3,000部、全国発売。北は北海道から南は沖縄までの主要大型書店に配本された。東京では、三省堂書店本店が演劇書売り場にPOPを掲示して置いてくれていた。八重洲ブックセンターは他の書店同様にオペラコーナーだ。紀伊國屋書店本店の場合、オペラ関係は別館売り場になるので、本館の演劇書コーナーにも置いてくれるように頼んでおいたがどうなるか…。発行:幻冬舎メディアコンサルティング/発売:幻冬舎。単行本としては数十年前の児童書以来である。前回は出版社からの依頼、今回は個人出版という違いはあるが、書店に置かれる自著を眺める機会が巡ってきたのは感慨深い。「あとがきに代えて」に次のように書いた。…この『雪女とオフィーリア、そしてクローディアス~東京ミニオペラカンパニーの挑戦』の出版企...わが編著書~平積みされる新刊本と献本先からの反応

  • 個人出版の企画と実現~東京ミニオペラカンパニーの挑戦~

    2015年秋「東京ミニオペラカンパニー」というオペラユニットを立ち上げて以来、『悲戀~ハムレットとオフィーリア』(2016年9月/虎ノ門・JTアートホールアフィニス)、『雪女の恋』(2019年2月/上野・東京文化会館小ホール)と、当初の予定通り公演を実現することができた。代表を引き受けて下さった声楽家の宮部小牧氏(ソプラノ)藪内俊弥氏(バリトン)をはじめとする音楽家の方たちと参集してくださったスタッフの皆さん、そして後援・マネジメント担当東京二期会事務局によるサポートのお陰である。今、初めての個人出版(出版費用は著者、製作と広報は出版社、初版3000部の商業出版)の校了を目前にしている。書名は「雪女とオフィーリア、そしてクローディアス東京ミニオペラカンパニーの挑戦」(幻冬舎ルネッサンス新社/8月刊)。全ての原稿...個人出版の企画と実現~東京ミニオペラカンパニーの挑戦~

  • 新作オペラ『雪女の恋』制作過程11<公演を終えて>

    あちこちからかかるブラボーの声、呼び戻されるように繰り返されるカーテンコール。客席からロビーに出て来られる来場者に挨拶をする。西洋比較演劇研究会の仲間も駆けつけてくれていて、短い会話を交わす。この瞬間、芸術的時間空間を共有できたひと時こそ私にとって大きな歓びである。東京文化会館を退館後、徒歩数分の料理店で「打ち上げ」が行われる。心地よい疲労感と解放感を仲間とともに味わうこのひと時が待っているからこそ、半世紀以上も舞台にかかわり続けて来られたといってもよい。本番翌日には、東京二期会事務局大門さんからの報告メールが送信される。入場者数は一般461学生22招待券24合計507名座席数649なので78.36%18:30開演(休憩19:31-19:47)20:50終演当日券A6,000円×5枚=30,000円B4,000...新作オペラ『雪女の恋』制作過程11<公演を終えて>

  • 新作オペラ『雪女の恋』制作過程11<本番/第二幕>

    <休憩>後、客席のざわめきが収まったころマエストロが再び登場すると、待ちかねたかのように温かい拍手が送られた。第五場「山の神、恋に裁断を下す『三年目、雪女に戻るべし』」のタクトが振られる。ヒトを逃がして命を救いヒトを慕いお山を捨てる掟破りは許されぬわたしは女ゆきおんな恋も命の雪の精恋の炎は消せませぬ命を懸けた妹の恋の炎は消せませぬ真の恋ならかなえてあげたい山の神はこゆきと姉ふぶきの捨て身の訴えを前に、ついに裁断を下す。お山と下界は別世界雪女と里人は異なる命別れる運命人里降りて三年目月が一夜で欠ける年天空の満月が新月に変わる夜里の女の姿は消えてもとの雪女に変わるべしその夜こゆきはお山に戻る雷鳴の響きで神の姿は消え、やがて合唱が浮かび上がって、第六場「こゆき、里女小夜になり弥助と幸せな暮らしを送る」が歌われる。舞台...新作オペラ『雪女の恋』制作過程11<本番/第二幕>

  • 新作オペラ『雪女の恋』制作過程10<本番/第一幕>

    客席の雰囲気は、開演前のロビーの期待感そのままに温かさに満ちていた。照明が落ちて一瞬の静寂が訪れる。登場するマエストロに光が当たり、大きな拍手が送られる。オーケストラメンバー=ピアノ・ヴァイオリン・チェロ・フルート・ハープ=の眼が指揮者のタクトに集まる。オペラ『雪女の恋』のテーマが流れ出す。聴衆はその豊かな音楽の世界に入ってゆく。女声コーラスの…雪やこんこん雪こんこん…の美しい調べに、男声コーラス…山の里にはゆきがふる…が加わり、合唱は大きなうねりとなって会場いっぱいに広がる。第一幕第一場「人里に舞う雪山奥にふぶく雪」の始まり―合唱は物語の「語り手」である。山の掟<聖なる山を侵す人間を追い払え、命を奪え>が山の神のアリアと雪女姉妹の重唱によって歌われる。第二場「雪女こゆき、里の若者弥助と出会う」に移る。主人公こ...新作オペラ『雪女の恋』制作過程10<本番/第一幕>

  • 新作オペラ『雪女の恋』制作過程9<本番当日開演前>

    ついに“怒涛の一日”が始まる。東京文化会館入館と同時に、制作と舞台スタッフは分刻みのタイムスケジュールで動き始める。地下の楽屋回りと階上の舞台とで同時に作業が進行する。舞台監督の統括の下、ピアノの調律が終わり、美術・照明スタッフの建て込み・シュートが始まる。衣裳・ヘアメイク担当が各部屋で準備する。出演者・演奏家が楽屋入りする…。制作担当の私は二期会事務局スタッフと連携しながら、ロビー設営・配布物(プログラム・アンケートほか)の準備に取り掛かる。お昼ごろ、ロビー奥に「ミニ書展」が設置される。今夜上演されるオペラの歌詞が三人の書家によって見事に作品化されたのだ。(この三点の書は、昨秋、上野・東京都美術館「奎星展」で展示されている)【佐野語郎作『雪女の恋』より】星のすべてがこゆきに変わる舞い散る雪が弥助をつつむ成田誠...新作オペラ『雪女の恋』制作過程9<本番当日開演前>

  • 新作オペラ『雪女の恋』制作過程8<会場内の公演広報・衣裳合わせ・通し稽古>

    2月に入り本番まで4週間を切ると、チケット販売の動きが慌ただしくなる。チケット取扱いの「二期会チケットセンター/東京文化会館チケットサービス」への問合せやチケット申込みが活発になるとともに、主催者サイドによる<手売りチケット>も追加の必要が出てきて、制作担当の私も忙しくなる。公演会場の東京文化会館のロビーには大ホール・小ホール催事のラックが設置されており、わが『雪女の恋』のチラシも収められる。続いて壁面には公演間近となったポスターも掲示され、電子パネルには公演情報が掲示される。一方、稽古場では稽古の合間に「衣裳合わせ」が行われる。ポスター撮影のために昨年仕上げが済んでいた主役こゆき以外の衣裳が製作されていたのだ。稽古場は、オケ音楽稽古・キャスト稽古・合唱稽古それぞれ別々の施設で進められてきたが、本番の月に入ると...新作オペラ『雪女の恋』制作過程8<会場内の公演広報・衣裳合わせ・通し稽古>

  • 新作オペラ『雪女の恋』制作過程7<キャスト・合唱・オケ音楽稽古>

    稽古場が確定すると、立ち稽古に備えて「模型舞台」が提出される。演出プランに基づき装置家が会場の寸法に合わせ設計した作品で、それによって出演者全員とスタッフおよび広報関係者が舞台のイメージを共有する。昨年11月からソリストを対象とする「キャスト稽古」が先行して始まったが、年が明けると<立ち稽古>の段階に入った。それまでの指揮者による歌唱指導およびピアニスト(=作曲家)による演奏に加えて、演出家によるミザンセーヌ(楽譜に沿った舞台の動き)と演技指導がシーンごとに行われる。それらを受けて何度も繰り返されるソリストたちの歌唱と演技。1月も後半になると、暗譜が進みヴォーカルスコアが手から離れる。ソリストたちは「歌手」から「人物」に変わっていく。雪女・里人・山の神が歌い動き、稽古場に<雪女の恋の世界>が繰り広げられる。コー...新作オペラ『雪女の恋』制作過程7<キャスト・合唱・オケ音楽稽古>

  • 新作オペラ『雪女の恋』制作過程6<稽古場の確保>

    東京ミニオペラカンパニーvol.2『雪女の恋』二幕の上演に向けて、徐々にだが着実に態勢づくりが進められている。音楽家・舞台スタッフの理解と協力のお蔭だが、プロデューサーとしては「稽古場の確保」が喫緊の課題である。ソリスト4名・コーラス12名に加えて、指揮者・演出家・オーケストラ5名の日程と時間帯調整は至難の業だが、制作サポートに就いてくださったソリスト藪内俊弥氏の粘り強い尽力によってその「稽古日程」が確定された。今度は制作者の出番である。年明けに、立ち稽古・合唱音楽稽古・オケ音楽練習がスタートを切り、合同稽古も控えている。確定された稽古日程に対する「稽古場の確保」は急務となり、都内の施設に電話をかけまくり、予約が取れるとすぐに使用料の支払い・承認書の受け取りに走った。どちらの施設にもピアノがあることや、こちらの...新作オペラ『雪女の恋』制作過程6<稽古場の確保>

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