花火

花火

遠い花火雷鳴のように響く遠い花火部屋の灯りを消すと光が空に謳って散る花火に友は父を見るといういつもいつも短く散った父を見るという花火は夜の祭り夏の夜の祭りは亡き人人の蘇りか宴か夏は還ってくる子供の頃のゆめ果たされずに終わった望みたち亡き人々の優しいまなざしやこえラジオ体操ヒグラシの夕べ遠い花火家々の上に大きく広がり瞬く間に消えゆく夏の夜の心なぐさめるひかりの宴花火