新年

新年

まどろんで私は暖かい陽を浴びて眠っていた風のない静かな真昼今年という年がすでに始まり陽は天中高く少し傾き青い空には凧の上がる気配はなかったコンコン羽子板つく音もなかったラジオからきこえるにぎやかな笑い声ふわりこころに浮かぶ「お正月」は夢の中に溶け消えていた南天の赤い実が春の陽に光って揺れた今年の元旦新年