『法華経』現代語訳と解説 その29
『法華経』現代語訳と解説 その29 また文殊菩薩よ(注1)。大いなる菩薩が、後の末の世の、教えが滅びようとしている時に『法華経』を受持する者は、在家、出家の人の中において、大いなる慈しみの心を起こし、菩薩ではない人の中において、大いなるあわれみの心を起こして、まさに次のような思いを持つべきである。『この人たちは、如来が相手の能力に応じて説く教えを大いに失っている。聞きもせず、知らず、悟らず、質問せず、信ぜず、理解しない。この人たちはこの経について、質問せず、信ぜず、理解しないといっても、私が阿耨多羅三藐三菩提を得たならば、どこにあっても、神通力と智慧の力をもって、彼らを導き、この教えの中に入ら…
2023/10/31 18:52