発達障害ともの忘れ(16)
前回から、発達障害の気質が強い人で「もの忘れ」を訴えて受診されてきた実際の症例についてご紹介しています。 今回は3人目の症例についてです。 (症例3)「もの忘れ」を主訴に来院された40代女性 夫と別居中で実家で両親と3人で暮らしている方ですが、ここ数か月で記憶力と注意力の低下、イライラ感の増強があり、当院を受診されました。 以下にまず、症状や神経学的所見、画像検査結果などについてまとめます。 【症状など】 ・もともと大学卒業後、IT企業でシステムエンジニアの仕事をしていたが、仕事量が多いことに加え、年齢とともに仕事内容が高度化して残業が増えてきたことや、他人をまとめたり、指導する立場にもなった…
2021/05/26 10:14