高天原に帰って
イザナミの自伝 9 わたしたち夫婦は悩んでいた。子が産まれないのだ・・ いや、産まれてはいた。しかし手足の無いヒルコとか、泡となって消えたアワシマとか・・ 要するにこれからの国を作っていってくれる子が生まれないのだ・・・ 重苦しい空気がわたしたちの間に流れていた そのとき、イザナギが言った 「イザナミ、こうやって悩んでいてもしょうがない。ここはいったん、高天原に戻って、神々に相談してみようじゃないか」 わたしは力なくうなずいた。 確かにそれ以外に方法はなさそうだ・・・ そしてわたしたちは、再び天の浮橋を登って高天原に登っていった。 「おう、久しぶりだな」 「どうだ?国つくりはうまくいっているか…
2024/11/27 18:30