エゴの衝突
大学受験の国語の問題で、感情が揺さぶられ、うまく飲み込めず、解けなかった問題がある。 確か、代ゼミの模試だと思う。 中国の春秋時代の実在する料理人の話だった。 その料理人は自分の使える王が自宅に訪問して下さった時、最高の料理を振舞ってもてなすのだが、 「これはなんの肉だ?」 と尋ねられ、 「自分の息子です。」 と答えた。 そして、その台詞に注釈が付いていた。 『当時、自分の最も大切な子供や妻を振る舞う事は最高のもてなしであった。』 自分の価値観というか、正義の物差しがバキッと折られ、もはや問題を解けなかった。 そこまでする事が最高のもてなしとする文化が存在したことは理解できたし、この事実を知っ…
2021/02/21 18:42