胆管がん、ステージ4、リンパ節転移あり。 患者目線で抗がん的な内容を提言、日常、病状、それに心理学。
ビジネス書でも有名な「ストックデールの逆説」。ご存知の方も多いと思います。そしてがん患者さんの生き方にも役立ちそうです。彼はベトナム戦争で捕虜となったアメリカ人。過酷な条件の中で死と隣り合わせのまま、絶対に屈服せず、生き残った人です。開放されたときは骨折で身体はボロボロだったそうで、一人では立って歩けないほどだったとか。たぶん拷問での内臓損傷による後遺症もあったことでしょう。彼は自分が生き残れた理...
私のお世話になってる病院は、連休中はケモはすべてお休み。ちょっと不安です。がん細胞の分裂は、連休も年末年始もありませんから。ところで、今までお会いした医師たちの「臨床的には変わりない」といった言、それ信じてきましたけど、「ちょっとそれどうなの?」と思うこのごろ。だいたい、”その患者さん”の臨床の、いったい何を言い当てられるのか?と詰めれば、たぶん何も回答のしようがないでしょう。だから「臨床的には変わ...
部活や団体競技のスポーツ選手たちが合宿を重視します。あれは寝食を共にすると、集団の凝集性が高まるとことを当てにしてるのですよね。いわゆる「同じ釜の飯を食う」です。職場の飲み会も、学会や国際会議の後の懇親会も似たような効果があります。でも、やはり「寝食」という面では弱いです。入院期間が長いと、強めにこの効果があるものだ、とわかります。同じ時間にご飯を食べ、同じ時間に消灯し、同じリズムで生活させられる...
”命の重さに年齢差はありません。”10歳の女の子の命も、100歳のおじいさんの命も同じです。当然、と頭ではわかっています。でも私達の頭にはバイアスがあるんです。救助場面の優先性で明らかになったりします。私は入院中に、ご高齢の方の能動的な「死の受容」の過程と、外の合理性からの受動的な「死の受容」の過程とを目の当たりにして、このバイアスを思いました。そして、がん患者となって、私自身が死を意識する身となっ...
TEDより。「血管新生抑制療法は癌への血管を遮断することで、治癒に大きな効果があると動物実験で実証。ただし、今のところ一部の癌のみ。最終的な治癒までに至らないのは、進行度の高さが原因と考える。ただし諦めるものではない。逆の切り口で、血管新生を抑制する食べ物を探したところ、思う以上の抑制効果があった。なので、癌の治癒や予防的な観点から食事を検討していくのがよい。」全文翻訳はこちらから。ウイリアム・リー...
術後補助化学療法の2クール目です。今の所、幸い自覚できる強い副作用がなくて助かってます。食事も美味しく食べてるし、食欲もあります。私は「皮膚」にくるようです。手足のひらが真っ赤っ赤で、ジワリます。太ももや腕にも紅斑があって、かゆいです。それと倦怠感、軽い口内炎。その出方は、わりとスポッティで急激に強くなったり弱くなったり、消えたり出たりという感じです。前回は休薬中にでましたね。手のひらが赤くジワっ...
有毒な過去について考えます。やっぱり、自分のがんの原因について考えて、原因を低減していくことで、今後、癌が悪化しない、再発しないといったことを期待します。しかし、個々人の科学的な原因の特定は難しいです。おそらく原因とは、多々たくさんの原因(要因)たちが固まった粟おこしのようなもので、一つひとつを切り離すと小さい粒かもしれません。お互いが関連しているかもしれません。できるだけ原因の”大きな粒”を特定し...
今回は術後の回想を。熱もさほどなく、痛みもよくコントロールされていて、そこはありがたかったのですが、言葉にできない辛さがありました。「うを~!」という感じのもの。めまい、体温の上がり下がりの激しさ?体が奈落の底まで萎えていく感じ?疲労?わなわなと震える感じ?体が落ち着かない感じ?体がフワフワ、ムワーっとする感じ?ムズムズ症候群が全身に及ぶ感じ?細胞の一つひとつが助けて~苦しい~!と叫んでいるような...
「僕は妻の化学療法に付き合わない。健康な僕が気の毒な患者さんには迷惑だからだ。」という記事を目にしました。肌が悪かったり、かつらをつけてる人には、健康な自分が疎ましいだろう、というのです。私は全くそんな「疎ましい」気持ちになんかなりません。と申しますか、ケモは良くなることを期待してやるのです。副作用に苦しんだりしても、「良くなる」ことをして、その様相に一点の恥も情けなさもありません。銭湯やサウナ、...
やっとお腹の管が抜けました。さっぱりしました。胆汁のドレナージ管も腸瘻も、するっと抜けて、痛くもなんともありませんでした。そして看護師さんから「今日はシャワーにしてくださいね。明日からお風呂OKです。」うえ、えー?!あ、明日からお風呂大丈夫なの?!って思いましたね。だって、お腹、まだ穴開いてるし、腸とかに管ブチ込んでたんですよ?ねぇ?でも、なんだかイケイケな微笑みを浮かべている看護師さんの顔を見て、...
高齢者の心理学の研究で、「サクセスフル・エイジング」というテーマがあります。これらの研究は、がん患者さんの良い助けになりそう、と私は思うのですよね。ご高齢の方は、喪失体験が多いです。病気、身体機能の喪失、社会的地位や役割の喪失、主だった収入の喪失、友人や伴侶の死・・施設入居に伴う家屋や馴染みのコミュニティの喪失・・などなど。そして「平均寿命」といった世の概念が自分のスケールになってます。こういった...
ERCPで入院した時のことです。同室には同じ胆管がんの患者さんがいました。87歳の女性です。ご高齢のために手術不適合となって、抗がん剤治療もしましたが、副作用が強くてすぐに中止。今回はステント交換の入院とのことでした。年齢を伺ってびっくりしました。とってもお若い!70代前半かと思いました。姿勢もよく、髪の毛もふっさふさ!お肌も色艶がよく。何より美人さんです。80歳になってからバイオリンを始められたそう...
今回は痛みについて。幸いに良くペインコントロールされていたので、手術による痛みはMAXレベル3程度の痛み。お陰様でした。ですが、頭痛のほうがひどかったですね。MAX、5程度。もともと頭痛持ちでして、ロキソニンが常備薬の人間です。なのでこの頭痛が、どれだけ手術に関係してたかわかりませぬ。それと放散痛のような肩甲骨の下の痛み。背中の痛みは医師に伝えても、首をひねるばかりで、整形の分野かな?という回答。放散痛...
癌を告知されて治療に入る時、どの程度の範囲の人に、どの程度の情報を知らせるか、考える必要があります。職場の場合、話すべき上司は決まっていて、その人の人間的な質、会社の制度、社風など予めわかっているし、何を交渉するか、何を引き出したいか、目標が立っていれば対策は立てやすいかもしれません。一方、プライベートな関係に知らせる場合は、注意が必要です。むしろ、精神的な支えとなるプライベートの人たちなのですが...
癌を患ってる方のSNS上の発信を拝見すると、主観的な発症の原因に「ストレス」を挙げてる方が実に多いと気が付きます。そのストレスが何かと言えば過労といった人間のこしらえたシステム上のものや人間関係を挙げています。この2つは別々の要因でなく、強く関連しています。そのストレスは一過性のものではなく、患者さんは、問題のある環境下に継続して長くいたと実感しています。と申しますか、環境下に長く身を置きざるを得な...
心理学に有名な「アカゲザルの赤ちゃん」の実験があります。アカゲザルの赤ちゃんを母親から引き離し、2体の母人形に放ちます。1体は針金で粗雑に作られた母人形。そのオッパイのあたりに哺乳瓶があります。もう1体は、毛皮が張ってあるだけの、やはり粗雑に作られた母人形。さて、赤ちゃん猿はどちらを選ぶでしょう?赤ちゃん猿にしてみれば、母親から引き離されることは”死”を意味します。まさに死の恐怖に包まれながら、死の...
午前中にリハビリを兼ねて、ご近所をお散歩。小さな公園の桜が満開できれいでした。青空に桜。穏やかに暖かくて。近くに、小学生の男の子が一人でボールを蹴りながら遊んでいて、スマホで撮影している私に寄ってきました。知らない子です。その子が、白い歯を見せてにっこり。「こんにちは!」と挨拶されて、めっちゃ嬉しかったです。純真な子。知らない子。なんて幸せだろう!って思いました。うふふ。素敵な世界。テンション、上...
がんを患ったこともない人の書いた、がん患者向けのエッセイなどを読むと、ちょっと引きます。正直引きます。健康な人の勝手な主観が織り混じっていると思うのです。親切で慈愛に満ちた言葉であっても、「優れてやるべきことをやって、穏やかに、死になさい」といったメッセージがそこかしこにあって・・。たぶん、健康で死から遠い人が読むには、ご自分の死生観を養うに参考になるとは思います。ですが、こういったエッセイは、著...
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