トンイの長いあらすじを小説風に書いた完全版1~60話です。 ネタバレ、派閥や時代背景など
この頃、王様はオクチョンに申し訳ない気持ちでいた。 なぜなら王宮に招いて以来、ずっと肩身の狭い思いをさせていたからだ。就善堂で息を殺して、よく耐えてきたと思う。 激務に負われる王様にとって、彼女の
どうしたのだろう。オクチョンの腕の中で赤ん坊がスプーンを受け付けない。 もしかすると暑さのせいか。 少し風に当ててくるように言ったところ、生後百日の息子は金のおくるみごと尚宮に抱かれて去っていった。
トンイ19話 「恩人との決別」 王様はイニョン王妃とオクチョンのそれぞれから言い分を聞いた。 王妃の説明によると、投書の件を不安に思って実家に相談をしたが、まさか殺されたホ医官の父が実家の主治医を
大妃毒殺事件の会議の争点は、王妃の降格処分についてだった。 南人オ・テソクが、王妃の実家とホ医官のつながりを根拠にし、王妃の責任も追及すべしと主張した。 これ対し、西人チョン・イングクは、手形の件は
イニョン王妃の降格は、もはや仕方がない…… そんなあきらめが人々の間にどんどん広がっていた。 「南人はあらゆる手をつかって捜査を妨害するだろう。だが真実が決して消えることはない。だから今は耐えるのだ
チョン尚宮が内需司にのりこんだ。 慣例をくつがえし、内需司も例外なく調査することに決めたのだ。 ところが内需司の力づくの抵抗に遭い、しまいに護衛隊まで出動する騒ぎとなってしまった。 ほどなくチョ
「致命傷を負ったことは間違いありません……」 ただし死んだかどうか問われた刺客は、はっきりとは頷かなかった。 今トンイの行方を、右捕盗庁の兵が都周辺の山まで捜索中のところである。 そのような結末を
そこにはまだ部屋のあちこちにイニョン王妃のおもかげが残っていた。 巨大な蓮の芯がぐったりと首を垂らした屏風…… 庭に出てみると、白い蝶が内側の黒い羽を広げて、花の蜜を吸っていた。ハートの花びらに、白
コシはちょうどトンイの目の前で止まった。 眩しそうに目を細めたチャン・ヒジェは、ゆっくり周囲を見まわし、トンイの方へ視線をやりかけた。 「これはこれは! お待ちしておりました」 急に赤衣の長官が
チョンスと旅していたヨンギは、ときどき役所の馬舎に立ち寄って、馬を交換するようにしていた。 横長い馬小屋は、馬一頭ごとに部屋が割り当てられ、それぞれの仕切りごとに軍旗を掲げてある。 柵から人懐こく
トンイ27話「狙われた新王妃」 義州から戻ったヨンギは、トンイの行方がいまだ不明であると王様に告げた。 チョンスの方は、ひとまず都の様子を詮索に出かけた。 久々に自分の下宿に戻ってみたところ、石
「プンサンが来たと王様に伝えてください! どうかプンサンが来たとっ!!」 トンイは取り押さえようとする武官に無我夢中で訴えた。 「洗踏房の者のようですね…。きっと迷い込んだのでしょう」 おつき
ヨンギが王様の別邸へ到着したときには、さらに夜は更けていた。 感動の再会の邪魔にならないようまずはチョンスに遠慮した。トンイの無事がわかればそれで十分だった。 その甲斐あってチョンスは解き放たれた
チャン・ヒジェが内禁衛に捕えられたという。 テソクは鶏冠みたいな室内帽に両手をあて困惑した。頭に激痛まで走ってきた。 「チャン・ヒジェの陰謀の証拠を、王様がつかまれたようなのですが…!」 甥のオ
王命だと言うからとりあえず従っているものの、なぜ自分がこんなに美しい服を着せられ、御所へ案内されるのかー いまだトンイは事態がさっぱりのみこめずにいた。 とにかく詳しい説明は、後ほど王様よりされる
王様の政務は何かと忙しかった。 最近では市場の税の調整やら軍事訓練やらの間に、都承旨から報告を受けながら宮中を歩くほどだ。 先ほどから軍役改変の件で担当の重臣らがすでに集まっているとのことである。
「記録がない?! あの奴婢の記録がないのはおかしいではないか」 義禁府のオ・ユンは、側近の報告に驚きを隠せなかった。こうも最初から捜査が難航しようとは思いもしなかった。 「チャ・チョンスについても
使節団を先導する小太鼓やラッパの音色がまったりと流れていく。 列のところどころには龍の旗が天高く舞った。 清の兵士たちが砂埃をかぶったブーツでざくざく行進するなか、使節団一行の足取りに合わせて、野次
その晩、ソ・ヨンギは恐ろしい顔つきで物静かにトンイの部屋へ現れた。 ヨンギが語ったのは、十二年前に最も信じていた男に裏切られ、父を殺された苦しみについてだった。 父さんたちの死の真相を確かめようと
使節団の帰国直前には盛大な宴を催したいー 礼賓寺の署長チャン・ヒジェのこの申し出は、その背景にお世継ぎ承認問題が隠されていた。 当日は外が冷えながらも、塀に連なるぼんぼりの列が、早くも賑わいを見せ
ポン尚宮はトンイの指示を受けて水刺間へ行って、大きい壺へたっぷりのショウガ汁を分けて貰った。 そのショウガ汁を敷居や家具やたくさんの本をしまった留め金つきの木箱など、部屋のあちこちにくまなく塗ってい
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