【簿記2級】材料副費はなぜ貸方に表示するの?
こんにちは、はらのです。 簿記2級の工業簿記の勉強をしているときに、 材料副費は費用勘定なのに、仕訳するとなぜ貸方に表示するのだろう? という疑問が湧いてきます。 今まで費用の増加は借方の増加だ!と機械的に覚えていると、頭がこんがらがってきますよね。 じつは、材料副費が貸方に増える理由は、 一旦支払った運賃や手数料を、製造原価として材料費に含めてしまおう。 という考え方をするからです。 これは、材料の購入価格と製造原価の違いからくるものです。 製造原価=購入価格+材料副費 となるのです。 簿記3級や商業簿記を学習していれば理解しやすいかもしれませんが、 有価証券や土地建物を購入したときに、支払手数料を購入価額に含めるようなものです。 有価証券を取得したときの簿価は、支払手数料を含めた金額になっていますよね。 詳しく見ていきましょう。 材料副費とは? 材料副費は材料を仕入れたときに副次的に発生する付随費用のことです。 実際に仕入れてから、製造に利用するまでは時間的にラグが発生します。その間に費用が生じたものを材料副費として扱うのです。 材料副費は 外部副費 内部副費 に分類されます。 外部副費 引取運賃 購入手数料 保険料 関税など 材料を仕入れてから、自社倉庫に移動させるまでに発生するイメージです。 外部副費は必ず材料費に振り替えなければなりません。比較的金額が分かりやすいので、純粋に製造原価として計算することができます。 内部副費 事務経費 管理費用 検収や選別費用 手入れにかかる費用など 自社倉庫から工場で使うまでに発生するイメージです。 内部副費は、保管や整理にかかる費用です。そのため、発生しても正確に原価に算入することが困難となります。ですから、材料副費とせず製造間接費として表示することも認められています。 材料副費の問題点 材料副費は、その概念が非常につかみづらいです。 というのも、発生した時点で支払った費用は別な勘定として仕訳されているからです。 引取運賃や保険料の支払いなどであればその都度振り替えることもできるかもしれませんが、管理や整理にかかった費用は間接工の賃金や光熱費として処理されているはずです。
2019/07/31 07:16