「食事でも…」 と言おうとして、次の客の登場で口をつぐんだマツダ先生。 心なしかマツダ先生もちょっと悔しそうだった。 それにしても次から次へと患者がやってきて、なかなか繁盛しているようだ。 これなら結婚後の生活も安泰そうではないか。 うふふ(゚∀゚) 早くデートの約束をしたい。 だが決して焦らないようにしなければ。 帰り際マツダ先生が 「あ、マリコさん」 というので、食事の日程を詰めるのか?と期待して 「はい(・∀・)!」 と元気に振り返ると 「領収書はちょっと多めで書いた方が良いんじゃないですか?」 と言ってきた。 「え、いやいいです(;・∀・)」 考えもしなかったが、私が個人事業主なので領…
彼の話はまだまだ続く。 「幼い頃から自分が兄よりもなんでも出来が良かったんですよ」 とか 「兄がいつも嫉妬していました。」 それに加えて 「高校時代にラグビー部だったんですが、ケガをして、ほぼ決まっていたスポーツ推薦が受けられなかったんです。」 あれ、医者になるつもりだったのに、スポーツ推薦って…。 時々話が合わなくなるが、とにかく文武両道でなんでも出来た(る)と言いたいようだ。 マツダ先生はこうしてずっと自分の人生の不満を、自慢に置き換えながら生きているのだと思った。 医者になる希望は叶わなかったが、親の土地に自分の医院まで建てて貰って、恵まれた人生だと思うのだが。 よく思う。 (私を含め)…
ピピピピ( ゚д゚;)ハッ! タイマーが鳴って、私の電気治療が終わったらしい事がわかった。 やっと私の番がやってきたのだ。 「おまたせしました~」 いえいえ、眠っていたのですぐでした^^; マツダ先生は施術しながら話し始めた。 「レイコさんとはお仕事がご一緒なんですか?」 、職場は同じだが職種は違う事、一緒に働くうちに気が合って仲良くなったことなどを話した。 「ここを開業されたってすごいですね^^」 照れたように語り始めた。 「うちは祖父と両親と兄が医者なんです。 「ボクも現役の時に◯◯大学と◯◯大学に(両方難関大学と言われる大学)…」 えっ! 難関大学にダブル合格(゚A゚;)? 「受かると言…
予約の時間に整骨員に行くと、待っていたのは顎ヒゲを蓄えた笑顔のオジサンだった。 キョロキョロ(・∀・)))? 院内には彼しかいないようなので、彼が紹介相手だとわかった。 いや~ヒゲというのは見た目年齢を必ず上げるのだなぁ。 しみじみ(・_・;) いや、ヒゲが原因ではない。 34歳というのは、実際もうかなりのオジサンだということだ(;´Д`) ゲンジツゲンジツ(-_-;) や、でも私、こういうヒゲが似合うルックス、嫌いじゃないかも。 切り替え早い 名前は(仮名)『マツダ整骨院』なので、マツダ先生としよう。 マツダ先生は初対面ながら、とても感じの良い人だった。 客商売と言ってしまえばそれまでだが、…
占い師からは「しばらく紹介は無い」と言われていたのだが、別れたことをすぐにレイコちゃんに報告すると 「待ってた♡!」 と言って、すぐに次の紹介話を持ってきてくれた(*´∀`) やっぱりあの占い師、当たらないわ(# ゚Д゚) はるかちゃんに報告しなくちゃ。 あの分け隔てまくりの態度と、(はるかちゃんに対する)エロい行為。 う~む、振り返っても、なぜそんなに人気があって予約が取れないのかわからない。 ブツブツ(●`ε´●) レイコちゃんが次に紹介してくれた男性はこんな人。 「行きつけの整骨院の先生なんだけどさ、34歳でバツ無しだよ( ´∀`)!」 お、それは貴重だね。 「しかも自分の親の土地に建て…
サクライくんからデートの確認だと思われるラインが届いた。 別れ話をするのは本当に気分が重い。 どんなテンションでメッセージを書けば良いのか。 と思いながら開いたラインにはこう書かれていた。 『こんばんは 家族や会社の人に相談してよく考えたんだけど、僕たちはあまり合わないと思う。 別れましょう。 今まで楽しかったです。』 あれ(;・∀・)? 次回のデートで別れ話をするつもりが、なぜか向こうから言われてしまった。 彼は私とのことを家族にまで相談していたのか。 お互いそう思っていたということで、手間が省けて良かったのだが…。 それにしてもラインで別れ話するって、ちょっと幼くない? 年令に関係なく、今…
「どれ、みてあげよう。」 占い師のモミモミは、なんだかとても怪しく見えたが、私の心が濁っているからかもしれない。 などと思っているとはるかちゃんが 「あの、結構です(゚A゚;)!」 と、ちょっと毅然として言った。 ど、どうなるの(゚A゚;)ゴクリ? 占い師は途端に不機嫌になって 「じゃあコレで終わり。3,500円ずつ」 と言った。 あ、そんな感じね(-_-;) 占い師の妻から静かに 「ありがとうございましたm(_ _)m」 と頭を下げられ、私達はそそくさと退散した。 帰りのエレベーターでの会話は 「見えてたよね?」 「奥さん、イヤじゃないのかな?」 「冷たい視線が注がれていたよ。」 「ぎゃ~…
それって ja.wikipedia.org ってやつですよね(;・∀・)? こんな使い方もしちゃっていいの? っていうか、私のときと全く違って、かなり丁寧ですわねぇ。 ちろりん(―_―;) 更に占い師ははるかちゃんの身体の事を見始めた。 「胃腸が弱いね。」 自分しか知らないはずの事を当てられはるかちゃんは驚いて 「そうなんです! 最近仕事が忙しいのもあるんですけど、お腹の調子が良くないし、ご飯も食べられないんです。もともと胃下垂だからたくさんは食べられないんですけど。」 はるかちゃん、情報提供多いから(;´Д`) 「どれ、見てあげようかね。」 え(;・∀・)??? 占い師はそう言うなり、立ち上…
今の彼氏と別れるかどうか悩んでいるはるかちゃん。 また私と同じような事を言われるのだろうと思っていたら 「う~ん、あんたがいい女だから、男が離さないんだろうねぇ。」 などと言うではないか。 「この男とは前も別れたね?」 「なんでわかるんですか(@_@;)?」 「見えたからね」 み、見えた(ー_ー;)??? 透視とかってこと? どうして私のことも見てくれないのよ! 「何度も浮気されて、その度に別れても許してくれって言われて…。」 あ、はるかちゃんたら自分から占い師に情報提供しちゃったよ(;・∀・) それって占い師の常套手段…などと言えるわけもない。 はるかちゃんは続ける。 「何度も浮気されて、そ…
「もし別れたら次の相手は^^;?」 と尋ねると 「すぐに出てくる」 と答えてくれた占い師。 なんとしてもここだけは掘り下げたい。 「どんな所で知り合うとか、わかりませんか?」 「なりふり構わず気になる男がいたら電話番号聞いたり誘ったりすれば良い。」 と、これまたフフンと笑って言った。 バカにされているのかしら 「紹介とかどうですか?」 と喰い下がってみたら 「まあそれが一番良いけど…紹介はしばらくないだろうね。」 そうか、さすがのレイコちゃんもネタが尽きたかしらね(-_-;) 「他には?」 占い師は私の恋愛について興味がなさそうだ。 当たり前か。 その後は仕事の事を聞いて、合計で10分ほどだっ…
邪心が見透かされそうな気配するする占い師には、先に私が見てもらった。 はるかちゃんの方が切羽詰まっているし、本来主役ははるかちゃんなのだから、先にして欲しかったのに、占い師が 「あんたが先ね」 と勝手に決めたのだ。 何か考えというか、感じとってのことなのだろうとドキドキした。 「恋愛というか、結婚と仕事の事を…」 占い師の横では妻であろうか、大変慎ましい感じのする女性が控えていて、生年月日を聞き取って、四柱推命の統計でサラサラと紙に書き、渡してくれた。 そんなの占い好きの私には見慣れた、聞き慣れた情報で、それほど新しく仕入れたいものではないのだが…。 「今付き合っている人とはどうですか?」 四…
来週会う予定なのだが、新年早々のデートはどこに行こう。 と考えてはみたものの、特にワクワクしているわけではない私だった(-_-;) サクライくんも同様なのか、年が明けてからは、頻繁だったラインも一日一回程度になってしまった。 私は既に仕事が始まっていたので恋愛にかまけている場合ではなかったのでちょうどよかったのだが…。 (先月はあれだけかまけていたくせに) そんな時、仕事仲間のはるかちゃんから誘われた。 「占いに行きたいんだけど、一人じゃ心細いからついてきて~(´∀`*)」 「私も占いに行きたいと思っていたところよ~\(^o^)/」 二つ返事でOKした。 サクライくんとの今後について、指南して…
年末、ランチの提案が意に沿わないということで、声を荒らげたサクライくん。 ランチはしないまま別れた。 最悪の年末だった。 サクライくんは年末年始、大好きな家族と過ごすことが嬉しくてたまらない様子だったが、私も大晦日とお正月、特に家族の仲が良くもないが、ほぼ義務なので実家で過ごした。 紅白で名も知らぬ若手アーティストを見ながらも今後のことを考え、気付けばゆく年くる年が始まっているという不毛な時間だった(ー_ー;) 慌ててお風呂に入り、さっさと寝ようと準備をしていた時のことだった。 意外にもサクライくんからのラインが届いたのだ。 「明けましておめでとう!今年もたくさん仲良くしようね!」 今年もたく…
年始のデートの約束を取り付けようとしたら、大切な家族との時間を大切にしたいから会えないという返事だ。 私は今、自分の思い通りにならない事に腹を立てている。 こんな時は冷静になろう。 「ランチ、どうする?」 怒りは収まらないが、このまま来年を迎えるのも辛いので、仲直りしようと思った。 「そうだなぁ、このあたり何かあるかな。」 サクライくんもそう感じたのか、積極的にお店を探そうとし始めた。 「そういえばその信号の先に、キッシュの有名なお店があるよ!」 「キッシュかぁ、そんなに好きじゃないかな。」 「あ、そうなんだ、残念。」 文字だけだとわかりにくいが、決して私は責めたわけではなく、じゃあ他にはどこ…
サクライくんの冬休みは12月30日から1月6日までだった。 私は12月28日から1月4日まで、と、少しズレているが十分に会える日はある。 サクライくんを車で家まで送りながら聞いた。 「いつ実家から帰ってくるの?」 サクライくんが 「一緒に初詣に行きたいよね!」 と言っていたので、2日か3日辺りだろうと思って尋ねたのだ。 「5日か6日かな。」 え…。 私の休みは昨日伝えたのだが。 念の為聞いてみよう。 「初詣いついくの?」 「う~ん、初詣は家族と行くからこっちでは行かないかな。」 ええっ! 「ねえ、サクライくんが一緒に行くって言ったんだよね?」 少し責めるような口調だったかもしれない。 自分で言…
常々書いているが、やっと彼氏なし地獄から抜け出した私は、やっと出来た彼氏を手放すことが恐ろしい為、あれこれ不満を述べつつも別れるつもりはない。 それならば何らかの努力を続けていくしか無いだろう。 せめて積極的に会って、セックスをしないまでも、スキンシップを増やそうではないか。 とはいえ、サクライくんの家があまりにも汚いので、私の家に泊まりに来てもらうように誘導している。 (いつもどこに置かれているのかわからない、汚い)彼のバッグが、私の部屋に直接置かれるのもたまらないのだが、帰ったあとに丁寧に掃除するようにすればいい。 さあ今日も彼が来たので、その気にさせるために、努力するぞ! ムラムラ えい…
食事を終えて彼の部屋に行くと、読みかけの小説が(大げさではなく)これみよがしにテーブルの端に置かれていた。 名前は出せないが、その作家のとあるシリーズは、私が小学生の頃にクラスメイト達と回し読みししていた思い出がある。 再度言うが小学生の時に。 とてもおもしろく読みやすい、まさに読書初心者向けの内容だ。 おそらくサクライくんがそれを選んだ理由…それは彼が読書慣れしていないからだろう。 なぜ彼は急に小説を読もうと思ったのか。 活字など(ゲームしているから)読む時間が無いと言っていたのに。 あ、わかった∑( ゚д゚)ハッ!! 私が以前、案に本を読むことを推奨したからに違いない。 彼は私に合わせよう…
事件が起きたと言うより、私が事件を起こしてしまったのだ。 よりによって私自身が…(;´Д`) サクライくんに貰ったネックレスを見せて、とりあえずミッションクリアとなったものの、髪がネックレスに少し絡んで邪魔だった。 そうだ、ヘアゴム持ってきてたから結ぼう(・∀・) と思い、髪を束ねようとした時 ブチッ! 鈍い音と共に、ネックレスは千切れていた(;´Д`) 私の剛毛が、ネックレスを引きちぎってしまったのだ。 サクライくんの表情を想像して、青ざめる私(-_-;) 「ごめんなさい( ;∀;)!」 とっさに謝ったが、サクライくんはあからさまに不機嫌になり、文句を言い始めた。 「人がプレゼントしたものを…
クリスマスといえばプレゼント🎄! だが、「付き合い始めたばかりだからプレゼントの交換はやめようね」とどちらからともなく言い出したので、私は何も準備しなかった。 サクライくんのようなこだわりの有りそうな人に何を贈ればいいのかと思っていたので、正直贈りたくなかった。 もっと深く知ってから贈りたい。 サクライくんが帰った後、ソファーの掃除をしようとクッションをどけると、そこには小さな箱が置かれていた。 箱にはクリスマスカードが添えられていた。 カラフルなマーカーで 「Merry Christmas to Mariko」 と筆記体で書かれていた。 筆記体がオシャレとか、知性的とでも思ったのだろうか(-…
しつこいが、付き合っているとは言え 「サクライくんが大好き😍!」 というわけではない。 こういう(絶対的な恋愛感情が伴わない)始まり方をしたことがないので本当はよくわからないのだが、「お見合い」ならこんなものだろうと思うことにしている。 (お見合い結婚の方々の非難を浴びそうだが) これから好きになる(なろうとしている)ところだ。 まあ、短い付き合いながら、サクライくんに対して良い感情と良くない感情がせめぎ合っているわけで…。 さて、クリスマスイブということで我が家で過ごした私達。 昼間からスパークリングワインなど開けて、おつまみを食べながらクリスマス関連の映画をDVDで鑑賞。 だいたい想像でき…
「洗面台のアレ、何?」 もちろん(未使用の)生理用品のことだ。 私はてっきり見て見ぬふりをされると思っていた為、指摘された事にまず驚いた。 「置き忘れちゃったの^^;」 笑いにしようとしたのだが、サクライくんはダメ押しした。 「オレ、ああいうのほんとだらしないと思うよ。 絶対に彼女とか奥さんにして欲しくないね!」 と言い捨てたのだ。 だらしない…? 自分がどれほどだらしない生活をしているのか、もしや彼は知らないのだろうか。 指摘されたことでとてつもなく恥ずかしい気持ちになって、言い返す気にもならなかったのだが、サクライくんは私が反省して落ち込んでいると思ったようで 「わかったらこれから気をつけ…
今更だがクリスマスイブの事だ。 クリスマスイブということで、サクライくんがウチに泊まりに来ることになった。 サクライくんの家があまりに汚い(独身男性なら平均的かも?)ので、彼の部屋に泊まりたくない。 それに、ウチで過ごして 「掃除が行き届いている事の快適さ、キレイであることの清々しさ」 を感じて欲しいという意図もあった。 一番は私自身が“生理”の期間にあたるため、自分の家で過ごしたかったのだ。 その事に関連して、今回はかなりショックな事があった。 我が家の作りは、奥行きを広く見せる為なのか、洗面台とトイレが並列にあり、更に奥にバスルームがある。 水回りが一部屋にまとまっているのだ。 その日生理…
ムカッ 今、サクライくんの言葉(や表情)によって、私は明らかにムカッとしたし、不愉快な表情を続けて見せたが、サクライくんは気にしていないようだ。 (一人になるのが怖くて)別れる事はできないので、サクライくんをもっと理解しようと思い、頻繁にサクライくんの部屋を訪れるようにしている。 この日私達はサクライくんの家でテレビを一緒に見ていた。 バラエティ番組で、ある女性タレントが整形しているかどうかという事が話題だった。 私は、手術が痛そうということはもちろんだが、整形が周囲にバレることを考えたらとても出来ないと思う。 私は他人からの評価が極端に気になる方だ。 「いいなぁ、私だって(人に知られる)勇気…
「あのね、今会社の女性上司に、彼女が痴漢にあったって話したんだ。 そしたらね 「痴漢に遭うということは、彼女にスキがあるって事だから、ボクも気をつけなさい」 って言われたよ。 服装とか、表情とか、気を付けた方が良いんじゃないかな。」 は(*_*;??? ツッコミどころ満載で、私は彼に何と返事したら良いかわからなかった。 職場で私の話をしている 女性上司に私が痴漢にあったと報告した 女性上司に「彼女はスキがあるからきをつけろ」と言われて、受け入れた。 1~3を私にそのまま報告した。 腹が立つとか不愉快とかじゃなく、ただただ悲しかった。 それでも別れるという選択肢が出てこないのは、選り好みしている…
サクライくんの家に泊まり、翌朝彼の通勤の時間に合わせて一緒に家を出ることにした。 彼は自転車で通勤なので、最寄り駅で別れ、電車に乗り込んだ。 しばらくこんな時間の電車に乗っていなかったので忘れていたが、地方都市なりにちゃんとラッシュだった。 一駅で乗り換えだから我慢しようと、ぎゅうぎゅう詰めの電車に乗ったのだが、身体を動かすのも気を遣う混みようだ。 その時だ スカートの中に鞄のような物が入ってきた。 うげっ! 満員電車だから仕方ないと思ったのだが、次の瞬間、その鞄と一緒に明らかに手が入ってきて、太ももあたりをまさぐり始めた。 うぎゃ~~~~っ!! 思えば20代前半から電車通勤をしていないのです…
ところで、サクライくんはこんなに皮肉たっぷりの態度だが、私のことは結構好きなようで、いつも抱きしめたり手をつないだり、まあその…キスしたり(オエッですか(;´д`)?)彼からのスキンシップを欠かさなかった。 だが、男女の営みについてはオクテ…というより「興味がない」と、かなり早い段階から言われていた。 私は今までそんな男性に会ったことが無いので、何かの冗談かカッコつけているだけだと思っていたが、付き合っているうちに本気らしい事はわかった。 しかし、その行為の楽しさを知らないだけだろうとも思った。 私はそもそもそのような行為が大好きなので、早くそういう関係になりたかった。 ムラムラ(;´Д`)ハ…
「オレは実家貰うから関係ないけどね。」 それって、もし結婚したらいきなり同居ってことかしら。 まさかね、だって別れた奥さんとは2人で(後半は義母もいたらしいが)住んでいたわけだし。 心配だから聞いておこう。 「いつ頃から一緒に暮らすつもりなの?」 「そうだねぇ、結婚してすぐに一緒でも構わないんだけど」 マジ(゚д゚;)!? 「そうなんだ、でも前の奥さんとは二人で暮らしてたよね?」 サクライくんはニヤリと笑って言った。 「だって、奥さんの実家がマンション買ってくれたんだもん。 まりちゃんちの親は、マンション買ってくれるの?」 はあっ(゜o゜;????? 私の考えというか、勝手に世間一般の考えだと…
別れた奥さんへの自慢をいつまでも続けるサクライくん。 現在の彼女に自慢する理由が全く理解出来ないと思っていたが、彼にとってはそんな素晴らしい女性から選ばれたということが過去の栄光なのかもしれない。 もちろん勝手な想像だが、奥さんは29歳という女性としての過渡期で焦っていた時に、たまたま出会ったのがサクライくんで、お互いの利害関係も一致してトントン拍子に結婚して一旦はミッションクリアとなったものの、すぐに早まった!と気付いたので、離婚一直線だった。 ただそれだけなのではないかと思う。 サクライくんの自慢は別れた奥さんだけではなかった。 ライナスの雑巾、もとい、安心毛布を繕ってくれる優しい母親を始…
「ああ、それ?」 サクライくんはボロ布を抱きしめた。 「コレが無いと眠れないんだ~。」 おおっ! ズタボロの布は、所謂ライナスの毛布であったか! 良いの良いの、精神安定剤なんだもんね^^ 別に否定しているわけじゃないの、でも32歳のオッサンなんだから、少し恥ずかしがった方が好感持てると思うのよね。 そもそもすごく汚れていて、臭ってきそうだよ。 「実家に持って帰ったらお母さんが破れた所を縫って洗濯してくれるんだ。」 出た(*_*; こんな時になんというのが正解かわからないので 「ふ~ん」 とでも言っておく。 他人の嗜好や親子関係を否定するつもりはないので 「そうなのね、ところで…」 と違う話題に…
おかしい。 サクライくんの部屋の扉を開けると、想像と違う風景が広がっていた。 いや、独身男性の部屋ならこんなもんだろうと思うし、キレイ過ぎると私は気後れすると思う。 だが彼は以前 「シンプルで何もない部屋」 と言っていた。 この部屋は何もないと言うより、物で溢れかえった部屋だと思う。 テレビにはゲームのコードが繋がれたままだし、漫画雑誌とDVDが山積みだ。 もしかするとシンプルな部屋だったのかもしれないが、片付けも掃除もしないうちにこうなっている事に、本人も気付いていないのではないだろうか(-_-;) 離婚後一人暮らしを始めたというワンルームのこの部屋。 掃除機の姿も見えないから、入居以来一度…
あけましておめでとうございます ※と書きながら予約投稿だ。 遠出の帰りにサクライくんの家まで送っていくことにした。 実はちょっと企みがあったのだ。 「うちは何も無いシンプルなモノトーンだよ。」 サクライくんが不動産関連の会社に就職を決めた理由は、大学時代にインテリアデザインの勉強をしていたかららしい。 そんな彼の部屋はきっとオシャレだろうと思ったが、そうか、シンプルモノトーンか。 ウチなんてほぼイケアとニトリで統一感も特に無いから、見られたらまた小馬鹿にされちゃうかもね(-_-;) でもオシャレな部屋に入ってみたい。 「部屋見てみたいな^^」 サクライくんは最初 「今日はちょっと…」 と言って…
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