人里離れた魔法の村 ここは森に囲まれし閉ざされた村里。そして私はここで生まれ育った15歳、いわゆる大人というやつだ。閉ざされた村里と言っても不自由を感じたことはない。病気や怪我をしても魔法使いが治してくれるし、食糧なんかは錬金術師が用意してくれる。私は出ようと思ったことがないので実際に目にしたことはないが、村人が森から抜けようにも森の外はすごい嵐でとてもじゃないが抜けれないとの噂だ。そんな村で15年生きてきた私だが、昨日生まれて初めて旅人が訪ねてきた。旅人は疲れ果てた様子で、私の目の前で倒れてしまったので看病をしているのが今の状況だ。 初めての旅人 「…ん、ここは…?」旅人が起き上がり呟く。「…