他者は皆教師
何十年も昔、大学で教え始めた頃、教育関係の本を求めて大阪梅田にあった「旭屋書店」にあしげく通った時期があった。その頃に手に入れた一冊の本の一文が自分の教師生活を何度も支えてくれた。“私は何も学ぶべきものを持たない人に出会ったことがない”という一文だ。現在、山のように増えた本の整理をする時は必ずというほどその文が書かれた本を探すのであるがどうしても見つけることができない。どこかの箱に仕舞い込んでいるのだろう。誰か昔の偉い人が言った名言なのだと思うがそれすら思い出せないので、本の整理をするときには少しイライラを感じてしまう。いずれ何かの拍子に見つかるだろうと今はあまり必死に探すことをやめている。この名言のことだが、要するにどんな人からも一つや二つ教えてもらえることが必ず存在するということだ。自分に不足していることに...他者は皆教師
2021/01/29 15:56