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2017/03/26

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  • 『朽ちないサクラ』 柚月 裕子 本 読書メーター

    朽ちないサクラ (徳間文庫) 作者: 柚月裕子 出版社/メーカー: 徳間書店 発売日: 2018/03/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 不祥事に関するスクープ記事による警察署の騒動から始まる出だしは、非常に魅力的だった。警察の総務系職員の視点と言う王道とはすこしずらした構成に、期待は高まった。 しかし残念ながら、その期待には充分に答えてくれる読書体験ではなかった。三人称多数視点の構成の悪い部分が、物語や登場人物への共感を薄めさせていると感じた。泉の決意が最終的に希望を表すものであるならば、物語の中心は常に泉の視点であるべきで、解決の中心が他の人間の視点になるので…

  • 『汝、コンピューターの夢 (〈八世界〉全短編1)』 ジョン・ヴァーリイ 本 読書メーター

    汝、コンピューターの夢 (〈八世界〉全短編1) (創元SF文庫) 作者: ジョン・ヴァーリイ,山岸真,大野万紀 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2015/10/11 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (9件) を見る 想像の矢の射程の長さに驚く。70年代に放たれた著者の想いとイマジネーションは充分に現代にも鋭さと優しさを失わず、読者である私の胸に届いた。表題作のVRと意識の関係は今だからこそ尚更意味を深めているし、「歌えや踊れ」のフィジカルとメンタルの脈動と融合が織り成す音楽の豊かさは永遠に人の心に響き、美しさと隠微な快楽を感じさせる。一編いっぺんが、豊かな想像力とセクシャルで…

  • 『ガラパゴス 上・下』 相場 英雄 本 読書メーター

    ガラパゴス 上 (上) (小学館文庫) 作者: 相場英雄 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2018/07/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る ガラパゴス 下 (下) (小学館文庫) 作者: 相場英雄 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2018/07/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 『震える牛』に痺れたのは、食肉業界と言う禁忌に正面から向き合い物語を構築していたからだ。今作もタイトル『ガラパゴス』から製造業のタブーに斬り込んでいく物語を期待していたが、良い意味で想像を裏切られた。企業の利益追順が生んだ悲劇の話だった。事件を追う中で浮かび上がってくる日…

  • 『宇宙ヴァンパイアー』 コリン ウィルソン 本 読書メーター

    宇宙ヴァンパイアー (新潮文庫) 作者: コリンウィルソン,Colin Wilson,中村保男 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/06/26 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 非Aのヴォークトや初期のディックを読んでいるかのような感触。ガジェットやSF的設定や展開は両者の方が強いけれど、肌触りがなんとも似ている。語りたい何かがあるようでなくて、ないようであって、理論的なようでいてどこか大雑把な所などだろうか。思想的、哲学的な何かを深く共有や共鳴するわけではないけれど、エンターテイメントとして最後まで飽きさせない、B級の勢いが面白い。精神のヴァンパイアーが暗…

  • 『キッド』 木内 一裕 本 読書メーター

    キッド (講談社文庫) 作者: 木内一裕 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/08/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 「まったく敵わねぇやあの野郎には‥」とクールでプロフェッショナルな敵役がニヤリと笑いながら呟く様に、最高にタフで飄々とした軽快な主人公の活躍が楽しい。リアルでシリアスな重い物語ではなく、軽妙なエンタメ噺として、ワクワクする時間を愉しめた。主人公の麒一、ヒロインのドド子(圭子)や、敵役の山田ジローのキャラクターが魅力的で最後まで頁を捲る手を止めさせない。逆境になればなるほど、軽口を叩き最後まで諦めない、一見軽薄そうに見えながら柳のような強…

  • 『機巧のイヴ: 新世界覚醒篇』 乾 緑郎 本 読書メーター

    機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 (新潮文庫) 作者: 乾緑郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/05/27 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 日の本スチームパンクの世界観が、独特の魅力だった前作と、つい比較してしまい独自性が薄れた様に感じるが、それでも伊武の美しさとちょっと天然な魅力は変わらず、読み終えれば伊武の世界だった。覚醒篇とある様に、これから広がっていくだろう物語の展開が楽しみ。鯨さんがどうなるのか、天帝と伊武がどう対立していくのか。 それにしても、巨大観覧車の登場にもしかしたらと思ったが、まさかの映画『1945』で来たか!!スペクタクルだよね。それだ…

  • 『キッド』 木内 一裕 本 読書メーター

    キッド (講談社文庫) 作者: 木内一裕 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/08/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 「まったく敵わねぇやあの野郎には‥」とクールでプロフェッショナルな敵役がニヤリと笑いながら呟く様に、最高にタフで飄々とした軽快な主人公の活躍が楽しい。リアルでシリアスな重い物語ではなく、軽妙なエンタメ噺として、ワクワクする時間を愉しめた。主人公の麒一、ヒロインのドド子(圭子)や、敵役の山田ジローのキャラクターが魅力的で最後まで頁を捲る手を止めさせない。逆境になればなるほど、軽口を叩き最後まで諦めない、一見軽薄そうに見えながら柳のような強…

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