『そこまでやるか!裏社会ビジネス 黒い欲望の掟』(丸山祐介・著)のレビュー
この間、とある出版社のマーケティング担当者の方に聞いた話なのですが、裏社会をテーマにした某マンガの売上をアップさせるため「パニックマンガとして描いてください」という要望を作者に伝えて内容を変更していってもらったところ、人気が出るようになったとういことでした。 アングラ(アンダーグラウンド)な世界というはなんとなく惹かれるものがありますが、それは一種のファンタジーというか、ホラー映画、パニック映画に似た要素があるように思います。 ホラー映画の怖さは「もしかしたら自分の身にも降りかかるかもしれない」と思うところにありますよね。 ヤクザとか闇金とか麻薬とか、そういう裏社会系の話も、一見すると自分とは…
伴名練(はんな・れん)という作家さんの名前を初めて知ったのは、『アステリズムに花束を』というアンソロジーを読んだときです。 アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー (ハヤカワ文庫JA) 発売日: 2019/06/20 メディア: Kindle版 ただ、そのときはとくにこの作家さんの作品がすごくよかったという印象は、正直な所ありませんでした。 本書に収録されていたのは『彼岸花』という、吸血鬼が登場する往復書簡形式の耽美的な作品だったのですが、あんまりSFっぽい感じがしなかったからです。 その後、『なめらかな世界と、その敵』が刊行されたことは知っていたし、SFの単行本としては異例の売れ行きを見…
私はホラーとかオカルト系の話が好きなんですが、ホラー映画やホラーゲーム、お化け屋敷は大の苦手です。 なんでかというと、「びっくりする」のがイヤだからです。 その意味では、『ジュラシックパーク』みたいなパニックムービーも苦手です。 観客をびっくりさせるシーンが多いからです。 ただ、じゃあ私が「びっくりするシーン」が怖い、恐れているのかというと、なんだかそれはちょっと違うような気がします。 「びっくりするシーン」について抱くのは、「怖い」というよりも「嫌い」「苦手」という感覚です。 たとえばホラー小説やホラーマンガを読むと、背すじがゾクゾクして「怖い」と感じますが、びっくりするのは、それとは違うん…
1万冊以上の本を読み、教養に関する知識が半端なく、現代の知の巨人のひとりであるライフネット生命の元会長・出口治明さんが、かつて恩師から言われたのは 「古典を読んで分からなければ、自分がアホやと思いなさい。現代に生きている人が書いた本を読んで分からなければ、著者がアホやと思いなさい。読むだけ時間の無駄です」 ということだそうです。 これはほかの読書術の本でもよくいわれることではありますが、古典としていまもタイトルが知られている、読み続けられている本というのは、時代を超えてなにか学ぶべきことがある本である証だから、ヘタな最近のヒット作を読むよりもよっぽどタメになるという考え方です。 これはたしかに…
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