ポケットの中で映画を温めて
住所
愛知県
出身
愛知県
ハンドル名
ツカヤスさん
ブログタイトル
ポケットの中で映画を温めて
ブログURL
https://blog.goo.ne.jp/yasutu_1949
ブログ紹介文
今までに観た映画などを振り返ったり、最近の映画の感想や、本その他も綴っていきます。
自由文
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ツカヤスさんのブログ記事

  • ジュリアン・デュヴィヴィエ・18〜『リディアと四人の恋人』

    『リディアと四人の恋人』(ジュリアン・デュヴィヴィエ監督、1941年)を観た。障害児孤児院を設立したリディア・マクミランを讃えるラジオ放送を聴いていたマイケルは、リディアを訪ねて行き、再会を喜ぶ彼女に水曜日に来てくれるよう申し出る。リディアがマイケルの家を訪ねると、そこにはナイトクラブの支配人のボブ、盲目の音楽家フランクもいた。マイケルは、あと一人リチャードにも声を掛けてあると言う。この男性4人は40年前、それぞれがリディアを愛していた相手だった。リディアは、ここにいる3人が愛してくれているのを知っていながら、なぜ結婚しなかったのか。そして、今現在もなぜ独身なのか・・・回想が始まる。ボストンの名家の娘リディアは祖母に育てられている。リディアは、執事の息子で医者になっているマイケルと、初めての舞踏会に行く。その舞...ジュリアン・デュヴィヴィエ・18〜『リディアと四人の恋人』

  • ジュリアン・デュヴィヴィエ・17〜『運命の饗宴』

    デュヴィヴィエがアメリカに渡り、ハリウッドで監督した第二作目作品、『運命の饗宴』(1942年)を観た。燕尾服。この服が、奇妙な因縁から持ち主が変わって渡り歩いていく。その運命を6つのエピソードに描いたオムニバス映画である。第1話。人気舞台俳優は、新調した燕尾服を着て舞台を成功させ、その足で元恋人の屋敷に走る。結婚している彼女は、彼と駆落ちすることをやっと承諾するが、そこへ夫が現れ、猟銃をもてあそんで俳優を射ってしまう。動揺する夫婦に、俳優は立ち上がり「芝居ですよ」と立ち去るが、車の中で倒れる。第2話。男は、結婚に燕尾服が必要で、それを手に入れる。ところがその服にはラブレターが入っていて、婚約者が読んでしまう。男は親友に応援を頼み、燕尾服を昨晩取り違えたと言わせる。だが、婚約者は親友の方に興味が行ってしまい、とう...ジュリアン・デュヴィヴィエ・17〜『運命の饗宴』

  • 『秋津温泉』を観て

    『秋津温泉』(吉田喜重監督、1962年)を観た。昭和20年の夏。東京の学生、河本周作は、岡山の叔母を頼って来たが、家が空襲でやられたために鳥取まで行こうとする。列車の中で県北の秋津温泉の女中と知り合い、彼女の案内で“秋津荘”に着いていく。周作は結核を患っていて、何かと気を遣ってくれたのは、この旅館の娘である新子だった。そして、終戦が来て・・・3年後、ふたたび秋津を訪れた周作は、作家をめざしているが芽も出ず、やけになって死のうとし新子に心中を頼む。だが、いざと言う時、屈託のない新子の心持ちを知って、周作は死を断念する。また3年後、周作が“秋津荘”に訪れた時は、周作本人は結婚してした。そして、翌年訪れた時、二人は初めて肉体の関係を持つ。最初の出会いから17年が過ぎた昭和37年。“秋津荘”は売られ、結核の周作を介抱し...『秋津温泉』を観て

  • 『アメリカの影』を再度観て

    ジョン・カサヴェテス監督(1929年-1989年)の作品は、『グロリア』(1980年)に刺激されて、随分と以前にミニシアターでまとめて鑑賞している。今では、題名と内容の記憶が噛み合わなくなっていて、それでも気になる映画監督の一人だから、いずれはある程度観直そうと思っている。そんな訳で、今回ひとまず『アメリカの影』(1959年)を観てみた。ニューヨークのマンハッタン。20ドルを手にしたベニーは、仲間2人と連れだってバーに入り、ボックス席にいた女の子たちと飲む。その後で、ベニーは兄のヒューがいるコーラスガールの練習場を訪ね、使ってしまった20ドルを借りる。歌手のヒューは、経営者からコーラスガールの司会も頼まれるが、フライドが許さない。が、金のためやむなくフィラデルフィアに行くことにする。毎日ぶらついているベニーと仲...『アメリカの影』を再度観て

  • 『ファントマ/ミサイル作戦』を再度観て

    『ファントマ/ミサイル作戦』(アンドレ・ユヌベル監督、1967年)を観てみた。スコットランド。ロールスロイスに乗ったブラウン卿が、ネス湖近くの城の主で友人のマクラシュリー卿を訪れる。だが実際は、ファントマが変装していて、世界の富豪の一人マクラシュリー卿に次のことを言う。「金持ちの生存権、つまり命の保証に600万ドルの課税をする。1ヶ月以内に払えなければ増税し、それもダメな時は処刑する」と。そして、迎えのヘリコプターの乗ったファントマは、ブラウン卿の遺体を投げ落として行く。マクラシュリー卿からパリのジューヴ警視に電話があり、警視は部下のベルトランとスコットランドへ飛ぶ。そして、ファンドール記者と恋人でカメラマンのエレーヌも行くことになる。マクラシュリー卿が世界の富豪を集めて会議をする。彼は、ファントマをこの城にお...『ファントマ/ミサイル作戦』を再度観て

  • 『5時から7時までのクレオ』を観て

    ここのところ、ジャック・ドゥミとアニエス・ヴァルダ夫妻の作品が続き、今回は『5時から7時までのクレオ』(アニエス・ヴァルダ監督、1961年)である。パリの午後5時。占い師の所から出てきた歌手のクレオは、イヤな占いの結果で落ち込む。自分が癌ではないかと疑っているクレオは、今夜、先生に電話して精密検査の結果を聞くことになっている。カフェで、クレオは付き人のアンジェールに不安を訴える。二人はそこを出て帽子屋に入り、クレオは気休めに気に入った帽子を買う。家に着いて休みかけたところへ、恋人のジョゼが「近くに来た」と言い、立ち寄る。仕事が忙しいジョゼは、クレオが重大な病気かもしれないのに、ちっとも心配してくれない。ジョゼが帰った後で、クレオの歌の練習のために作曲家のボブが来る。ボブは、「恋の叫び」を歌うよう勧める。<ミシェ...『5時から7時までのクレオ』を観て

  • 『天使の入江』を観て

    『天使の入江』(ジャック・ドゥミ監督、1963年)を観た。パリ。銀行員のジャンは、ギャンブル好きの同僚キャロンに連れられて、市営カジノに行く。ギャンブルに興味のないジャンが、ルーレットで少額を賭けると運よく当たり続け、大金を手にする。気をよくしたジャンは、今までの消極的な人生とはおさらばしてもっと儲けようと、ニースへ行こうとする。それを聞いた父親は、賭けで身を滅ぼした人間をたくさん見てきているため、意見を聞こうとしないジャンを勘当する。ニースに着いたジャンは、“天使の入江”(アンジェ湾)の海岸通りで安ホテルに投宿し、カジノへ行く。ジャンが賭けるルーレットの数字に、そこにいたブロンド髪の女性、ジャッキーも乗り、それを機会に二人は意気投合する。二人は同じ数字を賭け、それが当たり続け・・・ジャッキーがジャンと知り合っ...『天使の入江』を観て

  • 『ジャック・ドゥミの少年期』を観て

    『ジャック・ドゥミの少年期』(アニエス・ヴァルダ監督、1991年)を観た。1939年、フランス西部の港町ナント。ここで生まれ育ったジャコ(ジャックの愛称)は8歳。兄弟には弟のイヴォンがいる。父は自動車修理工場を営み、母は髪結いをしていて、他に祖母もいる。家の中では母の歌声が流れ、家族は幸せに満ち、よく映画も観に行ったりする。ジャコは、「白雪姫」や「シンデレラ」に影響されて操り人形を作り、それを人形劇にして夢中になる。しかし、バレエを習っている向かいの家の少女レーヌは、一緒に曲芸ショーで世界巡業をしようと、踊れないジャコに言ったりする。第二次大戦が迫ってきて、ジャコの父にも徴用令がくる。街にはドイツ兵の姿が現れるようになり、ジャコとイヴォンも田舎へ疎開させられる・・・世の中がきな臭くなり、それでも基本的には少年ジ...『ジャック・ドゥミの少年期』を観て

  • 『ローラ』を観て

    ヌーヴェルヴァーグ左岸派の監督、ジャック・ドゥミと言っても『シェルブールの雨傘』(1964年)と『ロシュフォールの恋人たち』(1967年)しか知らず、今回初めて第一作目の『ローラ』(1961年)を観た。フランス西部の港町、ナント。ローランは、使用期間の身でありながら寝坊し、遅刻したために会社をクビになる。当てもないローランが本屋を覗いてみると、デノワイエ夫人と娘セシルが客としていた。セシルは仏英辞書を欲しがり、店に無いことを小耳に挟んだローランは、プレゼントすることを申し出る。彼は、セシルという名で、戦争以来15年間会っていない幼なじみを思い出していた。アメリカ人の水兵たちがキャバレー“エル・ドラド”に入っていく。その内の一人、フランキーとダンサーのローラは、一時的にできている。ローラはフランキーが、昔の男で水...『ローラ』を観て

  • イングマール・ベルイマン・2~『鏡の中にある如く』

    『鏡の中にある如く』(イングマール・ベルイマン監督、1961年)を観た。北欧の、海に面し他に誰もいない孤島の別荘。登場人物は4人。作家である父親のダヴィッド、その娘夫婦である医師のマッティンとカーリン、カーリンの弟で17歳のミーヌス。夕暮れ近く、4人が海から上がってくる。カーリンとミーヌスがミルクを取りに行っている間、マッティンは義父のダヴィッドにカーリンのことを打ち明ける。友人の精神科医によれば、カーリンの病状は再発する可能性があるかもしれない、と。夕方、庭での食事時間。夏の間は父親と過ごせると思っていたミーヌスだったが、また外国に出掛けなければならないと言う父親に失望する。ダヴィッドは、その場の気まずさを察し3人に土産を渡すが、4人の気持ちはギクシャクする。それを取り直すつもりで、ミーヌスが書いた戯曲を彼と...イングマール・ベルイマン・2~『鏡の中にある如く』

  • イングマール・ベルイマン・1~『沈黙』

    イングマール・ベルイマン監督の『沈黙』(1963年)を観た。スウェーデンに戻る国際列車の客室に三人の旅行者が乗っている。翻訳家のエステル、それに妹のアンナと子供ユーハン。蒸せるような暑さの中、エステルが身体の調子を崩し、三人は途中下車する。一行は、言葉も通じない、軍事的緊張下にあるらしい見知らぬ街の大きなホテルに入る。アンナはバスタブで入浴した後、ユーハンにローションを塗ってやり二人して眠ってしまう。中仕切りのある部屋の一方のベットに伏せっていたエステルは、多少元気になって飲みながら翻訳の続きを始める。目覚めたユーハンはホテルの廊下を歩き回り、こびと一座の部屋で、こびと達に女装されられて一緒に遊ぶ。このホテルには、他に誰ひとり客がいない。アンナは、止めようとするエステルを無視して、一人で街に出掛ける。部屋に取り...イングマール・ベルイマン・1~『沈黙』

  • 『COLD WAR あの歌、2つの心』を観て

    久し振りに映画館に行き、『COLDWAR』(パヴェウ・パヴリコフスキ監督、2018年)を観てきた。1949年、ポーランド。プロデューサーである音楽家のヴィクトルは、郷土音楽を広めるために合唱舞踊団の養成オーディションを行う。その中にズーラもいて、晴れて民族合唱舞踊団マズルカへの入団が実現する。ダンス、歌と練習を重ねて、合唱舞踊団マズルカは1951年、ワルシャワでの公演を成功させる。ヴィクトルとズーラは、その頃には愛する関係になっていた。片や政府は、スターリンや農業改革を称賛する歌を歌うように圧力をかけてくる。1952年、ベルリンでの公演。祖国での息苦しさを感じているヴィクトルは自由を求めて、二人でパリへ亡命しようとズーラを誘う。ズーラもその気だったが、ヴィクトルが待つ約束場所にはいつまで経っても現れなかった・・...『COLDWARあの歌、2つの心』を観て

  • 『ラ・ジュテ』を観て

    ヌーヴェル・ヴァーグの左岸派映画作家、クリス・マルケル監督の『ラ・ジュテ』(1962年)を観てみた。この作品が以前から気になっていた理由は、クリス・マルケルが製作した『ベトナムから遠く離れて』(1967年)を上映当時観ていたことに加え、あの『12モンキーズ』(テリー・ギリアム監督、1995年)がこれを原案にしているということに興味があったからである。作品は、30分弱の短編でSF仕立ての内容となっている。それを、モノクロの静止画像で繋いでいき、その画面にナレーションが無駄なく静かに被さっていく。これがラストまで続く中、一瞬だけの動画が目を引く。このような作品には、よかったとか良くないとかの評価はあまり意味がないのではないか。受け手がどのくらいのイマジネーションを感じるかによって、評価がそれぞれ分かれるかも知れない...『ラ・ジュテ』を観て

  • 『ファントマ/電光石火』を再度観て

    十代に観た映画は粗筋とかはぼけてしまっても、そこから受けた印象は何かの弾みで記憶の片隅から現れる。そんなファントマシリーズの第2作、『ファントマ/電光石火』(アンドレ・ユヌベル監督、1965年)。当然に、サスペンスコメディである。一年前、国民を恐怖に陥れたファントマを追い払った功績のジューヴ警視への勲章授与式。盛大に行われているその会場に、ファントマからの伝言が入る。「受勲おめでとうファントマまた会おう」場所は変わり、ファントマが部下を従え科学研究センターに乗り込み、マルシャン教授を拉致する。マルシャン教授と共同研究をしているルフェーヴル教授。二人とも催眠術の専門家で、他人の思考を制御し離れた場所から指令を送れるテレパシー光線の装置を開発中である。これが完成し、ファントマが手にすれば世界征服する可能性がある。だ...『ファントマ/電光石火』を再度観て

  • 高校生のころ・10~『ファントマ/危機脱出』

    中学生の頃から映画の魅力を覚えて観だしたが、それはほぼテレビでの鑑賞だった。高校になると、多少自由が利くようになり映画館に足を運び出した。だが、観る基準もなくあれこれ観ていると、随分とつまらない作品にも当たって失望したりする。なので、以前にも書いたようにキネマ旬報で評価されているシリアスな作品を意識して観るようになった。と言っても娯楽作品も好きで、面白くて単純に大喜び出来れば、それはそれで大満足の至福の時だった。そして、それに合致したのが『ファントマ/危機脱出』(アンドレ・ユヌベル監督、1964年)であった。鮮やかな手口で宝石を盗み出す怪盗ファントマがパリの街に出現。ファントマは好き勝手に暴れまわり、パリ警視庁も手を焼いていた。市民の不安を消すため、ジューヴ警視がテレビで「ファントマを必ず捕まえる」と宣言する。...高校生のころ・10~『ファントマ/危機脱出』

  • 忘れ得ぬ作品・11~『かくも長き不在』

    『かくも長き不在』(アンリ・コルピ監督、1961年)を観た。この作品は、世の中を映画によって知り始めた頃の高校の時、その印象が余りにも強烈で、今日に至っても忘れ得ない映画となっている。そして、前から再度観てみたいと思っていたら、偶然にも“GYAO”が無料放映していた。第2次世界大戦後、パリ郊外のうらびれた街角でカフェを営む女性経営者テレーズはある日、自分の店に立ち寄ったホームレスの男性を見て強く衝撃を受ける。彼が第2次世界大戦中、出征し、ナチスドイツに拉致されてから行方知れずとなっていた彼女の夫、アルベールにそっくりだったからだ。テレーズは、過去の記憶を失ったホームレスの男性と寄り添うように交流しながら、なんとか彼の記憶を蘇らせようと懸命に努力を続けるが・・・(GYAO!より)浮浪者がテレーズのカフェの前を通る...忘れ得ぬ作品・11~『かくも長き不在』

  • ブニュエルの『小間使の日記』

    ルイス・ブニュエル監督の『小間使の日記』(1964年)を観た。パリから小間使いとして田舎のサントーバン駅に降り立ったセレスティーヌ。出迎えた使用人のジョゼフの馬車で向かった先は豪華な屋敷だった。ここのモンテーユ家では夫人が全体を仕切っていて、夫はその陰で精力を持て余し何かと欲求不満の状態にある。また、夫人の父親は靴フェチで、早速セレスティーヌに自分の好みの靴で歩かせたりする。モンテーユ夫婦が出かけた日、セレスティーヌが庭に行くと隣人の元大尉が石を投げ入れてきた。それを切っ掛けにセレスティーヌは元大尉と親しくなるが、実はモンテーユ家とは犬猿の仲であった。ある日、モンテーユ家の父親がベットで婦人靴を抱かえた状態で急死する。そして丁度その日、使用人部屋に出入りしていた少女クレールが行方不明になって・・・セレスティーヌ...ブニュエルの『小間使の日記』

  • ジャン・ルノワール・16~『小間使の日記』

    『小間使の日記』(ジャン・ルノワール監督、1946年)を観た。パリからの汽車で、片田舎に降りたったセレスティーヌ。ランレール家の高慢な執事ジョゼフが出迎え、セレスティーヌは不器用なルイーズと共にメイドとして雇われる。セレスティーヌの望みはこれまでの経験から、愛はいらないから相手が金持ちであるかどうかだけ。館の主人ランレールは妻に実権を握られていて、金銭の持ち合わせがほとんどない。隣家には、ランレールと犬猿の仲の調子者モージェ大尉が住んでいる。モージェ大尉は一目でセレスティーヌを気にいるが、彼女にその気が起きない。そこへ、ランレールの息子で病弱なジョルジュが屋敷に戻ってくる。息子を溺愛する母親は、ジョルジュがまた家から出て行ってしまわないよう、セレスティーヌを着飾らせて気を引かせようとする。そしてセレスティーヌは...ジャン・ルノワール・16~『小間使の日記』

  • ロベール・ブレッソン・7~『ラルジャン』

    『ラルジャン』(ロベール・ブレッソン監督、1983年)を観た。現代のパリ。高校生のノルベールは、父親にお金をもらおうとして断られ、借金を返せなくなり、クラスメートの友人に相談。彼はノルベールに一枚の500フラン札を渡すがそれはニセ札で、カメラ店で安い額縁を買い女主人からツリを貰う。後にニセ札だと気づいた主人は妻をなじったが、ガソリンの集金に来た若い店員イヴォンに黙って支払った。それをカフェの昼食代に使おうとしたイヴォンは、カフェの店主と争って警察に通告された。イヴォンは刑事とともにカメラ店に行き、潔白を証明しようとするが、主人はイヴォンの顔に見おぼえがないという。幼い娘と妻エリーズがいるイヴォンは裁判に掛けられ、カメラ店の若い店員リュシアンも偽証して・・・(MovieWalkerより)その後、イヴォンは有罪には...ロベール・ブレッソン・7~『ラルジャン』

  • 『やさしくキスをして』を観て

    『やさしくキスをして』(ケン・ローチ監督、2004年)を観た。スコットランド・グラスゴー。カトリックの高校で音楽教師をする女性ロシーンはある日、パキスタン移民二世の女子生徒タハラの兄カシムと出会う。別居中の夫がいるロシーンだったが、クラブのDJをするカシムの誠実さに好感を抱き、ほどなく二人は恋に落ちる。しかし、敬虔なイスラム教徒であるカシムの両親は、子どもの結婚相手は同じイスラム教徒と決めており、カシムについてもすでに勝手に縁談話を進めていた。ロシーンにそのことを打ち明けられずにいたカシムは、二人でスペイン旅行へ出かけた際、ついに婚約者の存在を告白するのだが・・・(allcinemaより)男と女が愛し合う。どこにでもある話だが、しかし、ここに示される二人に対しての壁はとてつもなく大きく重い。スコットランド社会の...『やさしくキスをして』を観て

  • 『にがい米』を観て

    めずらしく、『にがい米』(ジュゼッペ・デ・サンティス監督、1949年)を観た。舞台は北イタリアのポー川流域の大水田地帯。毎年この地域へ、田植えの出稼ぎに大勢の女性がやってくる。今年も、ヴェルセリ行きの出稼ぎ専用列車がトリノ駅から出る。その駅の中に、宝石を盗んで手配されているワルターと愛人フランチェスカの姿があった。警察に見つかったワルターは逃げ、その間に、フランチェスカは出稼ぎ列車に飛び乗り、大勢の中に紛れる。それを一部始終見ていた若い女シルヴァナが、列車の中でフランチェスカに声をかける。シルヴァナは、失業しているフランチェスカのために交渉して、彼女も出稼ぎ仲間として扱ってもらう。だが農場に着いてから、正規に契約した者と契約なしで来た者との間で一騒動が起きる。それを軍曹のマルコが、どちらも共に働けるようにと地主...『にがい米』を観て

  • ジャック・ベッケル・2~『エドワールとキャロリーヌ』

    『エドワールとキャロリーヌ』(ジャック・ベッケル監督、1951年)を観た。パリのアパルトマンで、睦まじく暮らしている若夫婦のエドワールとキャロリーヌ。ある日の夜、無名のピアニストのエドワールを売り出すために、キャロリーヌの叔父クロードが屋敷でパーティーを開く。そのために、キャロリーヌはエドワールに花を買いに行かせ、自分は古いイブニング・ドレスを引っ張り出す。帰ってきたエドワールが、パーティーのためのタキシードを着ようとするとベストが見当たらない。そこでキャロリーヌが叔父の家に電話を掛け、その後で、叔父の息子アランのベストを借りにエドワールを行かせる。その間に、キャロリーヌはドレスを今風にするため、裾の前側をハサミで短かくしてしまう。帰ってきたエドワールは、喜ぶキャロリーヌのその姿を見て、大事なドレスを切ってしま...ジャック・ベッケル・2~『エドワールとキャロリーヌ』

  • 『幸福の設計』を観て

    『幸福の設計』(ジャック・ベッケル監督、1947年)を観た。パリの下町。製本工場に勤めるアントワーヌと、デパート店員の妻アントワネットは、洗面所もない安アパートに住みながらも夫婦仲がいい。アントワネットは、夫の仕事場からの乱丁本を店員仲間たちに貸したりしている。この日の帰りには、デパートの隣りにある宝くじ売り場のおばさんからも貸した本を返してもらった。この美人のアントワネットには何かと男が言い寄ってくる。仕事が終わりアントワネットが、アパートの向かいの食料品店に買い物に寄ると、店主のロランは缶詰をオマケにくれたりした。丁度その時、アントワーヌも帰ってくるが、止めた自転車をうっかり店の者にトラックで潰されてしまう。ロランは、自転車の持ち主の妻がアントワネットと分かると、下心丸出しで、自転車を直すことを請け負う。数...『幸福の設計』を観て

  • ロベール・ブレッソン・6~『少女ムシェット』

    『少女ムシェット』(ロベール・ブレッソン監督、1967年)を観た。フランスの寒村。鳥などを密猟しようとするアルセーヌを監視していた森番のマチューが、罠に掛かった鳥を逃がす。このアルセーヌとマチューは共に、カフェに勤めているルイザを好いている。同じ村で、道路沿いに住む少女のムシェットは、学校の音楽の時間に自分一人だけ歌わなかったり、学校の帰り、他の生徒たちに土の塊を投げつけたりして、ひとりひねくれて孤立している。そのムシェットがある日、学校を途中でサボって森に入っていく。森番のマチューは、ルイザを断念させるため、罠を仕掛けていたアルセーヌをやっつけようとする。しかし反対にアルセーヌに殴られ、その後は水筒の酒を二人して飲んで、両人とも記憶が定かでなくなる。やがて天気が急変し、嵐となって来る。木の下で雨宿りしていたム...ロベール・ブレッソン・6~『少女ムシェット』

  • ロベール・ブレッソン・5~『バルタザールどこへ行く』

    『バルタザールどこへ行く』(ロベール・ブレッソン監督、1966年)を観る。フランスの小村ピレネー。教師の娘マリーは、仲のいい農場の息子ジャックと、生れたばかりのロバを拾い、“バルタザール”と名付け可愛がる。しかし、ジャック家は農場と共にバルタザールも手放し、引っ越していく。それから何年か経ち、鍛冶屋で重労働させられていたバルタザールが逃げて、マリーの家にやって来る。マリーは、バルタザールとの久しぶりの再会を喜び夢中になる。マリーに思いを寄せているパン屋のジェラールは、それを見て面白くない。その頃、農場を手に入れていたマリーの父とジャック家との間で訴訟問題が起きる。マリー家はそのために家を手放し、バルタザールはジェラールの家に買われていく。マリーへのモヤモヤのために、ジェラールは不良仲間と一緒になってバルタザール...ロベール・ブレッソン・5~『バルタザールどこへ行く』

  • ロベール・ブレッソン・4~『抵抗 -死刑囚の手記より-』

    『抵抗-死刑囚の手記より-』(ロベール・ブレッソン監督、1956年)を再度観た。1943年独軍占領下のリヨン。レジスタンス派のフォンテーヌ中尉はドイツ軍にとらえられ拷問された上、モントリュックの監獄に投げ込まれた。独房で死刑の判決を待つうち、彼は脱出することに全力をつくす。まずスプーンをといでナイフを作り、何日もかかって扉のハメ板を外す。ベッドの毛布を裂いて綱を作る。朝の洗面のとき、収容者同士は秘かに連絡をとるが、脱出はすこぶる困難である。フォンテーヌの勇気と強い意志は、次第に人々を動かして行く。ところが、16歳のドイツ軍の服を着た脱走兵が彼の同室に投げ込まれて・・・(MovieWalkerより)この作品を劇場で観てから40年ほど経つだろうか。それ以上かも知れないが、当時観た画面、画面の映像が今だに鮮明に記憶と...ロベール・ブレッソン・4~『抵抗-死刑囚の手記より-』

  • ガルボの『アンナ・カレニナ』

    1935年版の『アンナ・カレニナ』(クラレンス・ブラウン監督)を観た。主演はグレタ・ガルボ。カレーニン夫妻には愛児セルゲイがいるが、アンナと夫の仲は冷めていた。ある時、モスクワの兄の家を訪れたアンナは、ヴロンスキー伯爵という若い士官と知り合いになる。二人はお互いに心惹かれる思いを抑えきれなかった。兄夫婦の家庭不和を取りなしたアンナは、ペテルベルグの我が家に向かう。その彼女が乗り込んだ汽車に、追いかけてきたヴロンスキーも乗っていた。それからペテルベルグでの恋の日々が始まった。クロッケー・ゲームとか、二人はいつも一緒で何かと人の目を引いた。ある日、障害レースにヴロンスキーが出場し、落馬する。それを見て動揺するアンナに、夫は公衆の面前で恥をかかせたと怒る。ヴロンスキーを愛していると打ち明けるアンナに対して、離婚はしな...ガルボの『アンナ・カレニナ』

  • ジュリアン・デュヴィヴィエ・14〜『アンナ・カレニナ』

    『アンナ・カレニナ』(ジュリアン・デュヴィヴィエ監督、1948年)を観た。アンナ・カレーニンは、ペテルブルグからモスクワへ向かう汽車の中で老夫人と一緒だった。駅に、アンナには兄のオブロンスキーが、老夫人は息子ヴロンスキー伯爵が迎えに来た。ヴロンスキー伯爵は、アンナを一目見るなり、その美貌に釘付けとなる。そもそもアンナがモスクワに来た理由は、兄の浮気がもとで妻のドリイが屋敷を出て行こうとしたためである。それをアンナが取りなす。ドリイには妹のキティがいて、キティはヴロンスキー伯爵を好いている。そのキティに対しては、リョーヴィンという領主が思いを寄せている。翌日、メシュコフ家で舞踏会が開かれる。ヴロンスキー伯爵はキティでなく、アンナを踊りに誘う。この会でキティの失望を察したアンナは、ペテルブルグに早々と帰ることにした...ジュリアン・デュヴィヴィエ・14〜『アンナ・カレニナ』

  • ロベール・ブレッソン・3~『スリ 〈掏摸〉』

    『スリ〈掏摸〉』(ロベール・ブレッソン監督、1959年)を久し振りに観てみた。一人暮らしの貧乏青年ミシェルは、競馬場で、観戦中の女性のバッグから金を掏る。スリは成功するが、帰り道、たちまち捕まり連行される。しかし証拠はなく、ミシェルは釈放された。翌日、その金を持って母親のアパートを訪ねると、隣室の若い女性ジャンヌが応対した。ミシェルはジャンヌにお金を預け、母親には会わずに帰った。ミシェルがカフェで、友人のジャックに仕事の世話を頼んでいると、そこへ逮捕された時の警部が来た。ミシェルは警部に、「優秀な才能のある人間は凡々と生きず、法も犯すことができる」と持論を吹聴する。その帰りの地下鉄の中で彼は、新聞紙を使ったスリを目撃する。そしてその方法を覚えたミシェルは、緊張しながらも試し、みごと成功する。スリで生きていけると...ロベール・ブレッソン・3~『スリ〈掏摸〉』

  • ロベール・ブレッソン・2~『田舎司祭の日記』

    『田舎司祭の日記』(ロベール・ブレッソン監督、1951年)を観た。北フランスの寒村、アンブリクールに若い司祭が赴任してくる。しかし村人たちはなぜか心を開かず、受け入れてもらえない。そこで司祭は、師の“トルシーの司祭”に会いに行く。師からは、人々を尊敬させて従わせることだ、と助言される。司祭は半年前から身体の調子が悪いため、医者のデルバンド先生のもとへ診察を受けに行く。後日、そのデルバンド先生が森の外れで銃によって死ぬ。友人だった“トルシーの司祭”は、「彼は信仰心をなくしていて、それが耐えられなかった」と決め付ける。領主の娘シャンタルが、家庭教師のルイーズが許せないし父も嫌い、と司祭に打ち明ける。そして、彼らの言いなりになっている母親も嫌だ、と言う。理由は、父親とルイーズが愛人関係にあり、シャンタルを追放しようと...ロベール・ブレッソン・2~『田舎司祭の日記』