長岡弘樹の『殺人者の白い檻』
◇『殺人者の白い檻』作者:長岡弘樹2022.7㈱KADOKAWA刊東崎病院の脳外科医師尾木敦也は休職中なのに病院長に呼び出され、脳動脈瘤の外科手術を行った。患者は隣にある拘置所の死刑囚。手術の器械出しは敦也の妹、奈々穂。手術が失敗すれば期せずして復讐を遂げることができる。医師の倫理観を優先すれば手術を成功させなければならない。深刻なジレンマである。手術は成功した。しかし患者は右半身に麻痺が残るが、定永はリハビリに積極的で、順調に回復している。死刑囚は健康体でないと刑は執行しない。彼は死刑を望んでいるのかというと実は彼は盗みには入ったが殺人はしていないと否認しているのだが。定永が殺人を否定していることが気になって、敦也と奈々穂はとってあった報道記録等から改めて事件の見直しをする。はたして彼は殺人者なのか。奈...長岡弘樹の『殺人者の白い檻』
2023/04/29 07:09