私の争奪をめぐる朝の闘争 布団vs外部
ここしばらくの毎朝、わが家では、他ならぬこの私の争奪をめぐって激しい闘いが展開されている。私を奪い合うこの闘争の当事者たちというのは、布団とその外部である。目覚ましが鳴るやいなや、それがゴングであったかのようにその闘争は開始される。まず、外部が闘いの火蓋を切る。外部は私に告げる。「オイ、早く布団から出ろ!ただださえもう遅いのに、まだ布団のなかに居つづけるなんて許されない。」布団が反論する。「誰が許さないんだ。この男は、昨夜からず~っと俺が温め、必要な睡眠時間を快適に過ごさせてやって来たのだ」外部「それをもう切り上げるときだと言ってるんだ。世間では、もう多くの人達が働いている時間だ」布団「世間がなんだっていうんだ。どうせ、もうこの男は働いたりはしない。この歳で肉体を酷使するより、俺のなかで快楽をむさぼってい...私の争奪をめぐる朝の闘争布団vs外部
2023/01/31 11:28