時を待つことの意味(後編)
(忍耐は寛容を生み、寛容は徳を生む)これは、今、抽象的に話をしてみました。理想が実現しないこの間、「単に天を恨(うら)むでなく、人を恨むでなく、自分としてできるだけのことをやっていく」という心構えが大切です。それが結局、蓄積になっていくと思います。それは、その時点では人は分からないのです。「自分の時が来ているかどうか」は分からないのです。ところが、あとになってから振り返ってみると、「やっぱり、その時期というのはちょうどいいタイミングだったな。前は焦(あせ)っていたな」ということが多いのです。焦りによって悩みをつくっていたということなのです。若くて優秀な方は、だいたいみな性急です。急ぎます。焦ります。それゆえに、角が立っていろいろなところでぶつかります。彼らを本当に磨いているのは何かというと、やはり、この「...時を待つことの意味(後編)
2022/05/31 07:00