【生き方といのち 北海道先住民の家焼き風習】
日本社会では家は「永続」的な概念が強い。それは「一所懸命」というコトバが示すとおり、家族がその私有の拡大を長い年月を掛けて追究し続ける社会を作ってきた。親から子、孫へと資産を受け継がせることが正義。家は永く持たせたい財産であるという認識が強くなっていった。したがって歴史的に放火ということへの罪業の重さは共通認識だった。一所懸命への最大の暴虐だと考えられたのだと思う。一方、上の写真は東京国立博物館所蔵の「蝦夷島奇観」(1810年)から。北海道の先住の人々の「住宅の風習」のひとつに死者の家を焼くというものがあると、先日の古代住宅セミナー発表。先住の人々には「火」に個人やその血統属性が認識されていて夫婦であっても、その炉の火については不可侵性があったとされる。炉や、擦文文化期までの「かまど」の火はその「主人」だけが管...【生き方といのち北海道先住民の家焼き風習】
2019/12/31 05:49