鹿教湯温泉 ふぢや旅館(長野県)p.177
長野県中部、上田と松本のほぼ中間地点の内村川沿いの里山に湯煙をあげる温泉は、鹿に姿を変えた文殊菩薩が、湯を湧き出る場所を猟師に教えたという伝説から「鹿教湯」の名が ついたといわれています。 温泉街のメインストリート「湯端通り」沿い、文殊堂に向かう途中に建つ老舗の湯宿「ふぢや旅館」のお湯を立ち寄り湯で頂きました。 現在では大小異なる湯宿30軒ほどある鹿教湯温泉ですが、昭和初期までは、ふぢや旅館のある湯端通りにしか湯宿が無かったそうです。ふぢやさんの看板には「内湯開祖」という表記もあり、恐らく鹿教湯温泉で初めて内湯を持った宿ということなのでしょう。 ふぢやさんのロビー。湯治場風情を残す趣でありますが、建物奥には、鉄骨4階建ての宿泊棟もそびえ立っています。 立ち寄り湯で利用できたのは、右側の共同大浴場(混浴)。他にも宿泊客専用の露天風呂もあります。 ブルー系のタイル張りの大浴槽にクリアな湯がなみなみと注がれる光景が清々しい湯殿であります。 ウシの湯口、いや、鹿の湯口からとうとうと注がれながらも、槽内は絶妙な湯温に仕上がっています。ほぼ無臭のアルカリ性の単純泉はサラッとした湯触りですが、あたた
2022/06/22 16:42