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男性不妊診療で日本社会の活性化を目指す! https://blog.goo.ne.jp/skanto

無精子症、精索静脈瘤など男性不妊の最前線の治療を男性不妊専門医が患者目線にたって解説します。

東北地方で唯一人男性不妊専門医として男性不妊診療に打ち込んで10年の節目を迎えました。東日本大震災も経験しました。男性不妊診療を通じて地方と日本社会の活性化にいかに貢献できるかを発信していきます。

名実自他共に認める男性不妊専門医によるブログ
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2015/06/11

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  • 政府が打ち出した体外受精の保険適応 その真意とは?

    先日、菅総理大臣が体外受精を保険適応とするとの政策を表明しました。この表明に賛否両論とともに業界に激震が走りました。テレビに出演した都内の男性不妊が専門で体外受精施設を運営する医師は、体外受精を保険適応で行った場合は自院のレベルを維持できなくなると発言し、巷では金持ち優遇の発言と非難が渦巻いた模様です。NHKのニュースでは都内の大手体外受精施設の理事長が政府から専門医ヒアリングを受けた際の内容について記者に問われると、困っている患者さんたちの現状をお伝えしましたと答えていましたが、その理事長の顔が一番困っているように見えました。何故ならばこの政府の方針に困っているのは都心や一等地で体外受精をしているクリニックの経営者だからです。保険診療で地方でも都心でも体外受精が同じ料金となると、集患のため一等商業地で馬鹿高い...政府が打ち出した体外受精の保険適応その真意とは?

  • micro TESE助成金が4月からアップ!しかしその弊害とは?

    microTESEの助成金が4月から現在の15万円から30万円にアップされることになりました。これから手術を受けられる方々にとって自己負担が減ることになりますので、一見すると朗報と言えるかもしれません。これまで体外受精や顕微授精にも助成金が支出され、地方自治体によっては初回の治療で30万円を支給するところも出てきました。しかし以前のブログでお伝えしてきた通り、体外受精や顕微授精の採卵あたりの妊娠率は年々下がる一方で、以前のブログで掲載した5%台だった採卵あたりの顕微授精の妊娠率はさらに下がり4%台となったことが日本産婦人科学会から公表されましたが、一般の方々はこうした数値を目にすることはありません。そしてこうした助成金支出の副作用として不妊治療の治療成績の低下があると考えるのは果たして小生だけでしょうか?バブル...microTESE助成金が4月からアップ!しかしその弊害とは?

  • 商業主義に染まった日本の体外受精と世界最低の妊娠率ーついに学会のトップが苦言ー

    9月18日放映されたNHKのクローズアップ“精子クライシス”で日本の生殖医療(体外受精)は商業主義(利益追求)が強まったのと同時に、世界最低の妊娠率となったことが、初めて生殖医学会の権威ある立場の先生から公にされました。本ブログを読まれていた方々にすれば今更の感が強いのではと思われます。世界で最も人口当たりの体外受精施設数が多い日本において、さらに新たな体外受精施設の新設が続いており、さらに妊娠に結びつかない体外受精の採卵周期数が増加するのではと危惧されます。しかしついにSNSやメディアそして生殖医療専門医の中で一部の良識のある方々が、不妊で悩む方々の意識を目覚めさせつつあります。そして国内の体外受精施設での採卵周期数はついに減少に転じ始めました。中には閉鎖や廃業に追い込まれる施設も出ているようです。体外受精施...商業主義に染まった日本の体外受精と世界最低の妊娠率ーついに学会のトップが苦言ー

  • 顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術の顕微鏡加算保険適応の弊害とは?

    2018年4月より顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術が顕微鏡加算保険適応となり、手術自体に12万円ほどの診療報酬がつくようになりました。その以前は保険診療で行うには開腹手術である高位結紮術の点数である2万円ほどの診療報酬しか得られませんでした。そのため以前は開腹手術に準じて全身麻酔、2泊3日入院していただいても採算性に乏しく、顕微鏡加算が得られないことから手術用顕微鏡も専用で使えないため、脳外科や整形外科の顕微鏡を空いている時に使用させてもらうなど、かなり肩見狭い思いをしながらも1000例以上の手術をこなしました。精索静脈瘤の手術でもっとも重要なポイントは2点あります。それは正しい手術適応と正確な手術手技です。これらがきちんとクリアされていれば、術後の妊娠率は極めて高く、その昔、手術を受けられた患者さん全員の追跡調査...顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術の顕微鏡加算保険適応の弊害とは?

  • どうしてここまでmicro TESEを受けて救われない患者が増えてしまったのか!?

    今年5月からFNAMappingを本邦で初めて本格的に開始し、これまでのmicroTESEと異なり、陰嚢を切開することなく精子の存在部位を明らかにできるようになりました。中には他院で両方の精巣に対してmicroTESEを受けられて精子が見つからなかったにもかかわらず、当院でのFNAMappingで初めて精子の存在が明らかとなった方もおられます。その結果日本中からmicroTESEを受けられて精子が見つからなかった方々が当院を受診されるようになりました。そしてこれまで明らかにされてなかったいろいろな問題が浮かび上がってきました。その中で最大の問題はmicroTESEを両方の精巣に受けた方々は例外なく血液中の男性ホルモンの濃度が手術前より下がっており、大半の方が手術前の約半分の値となっていたことです。そのため精子が...どうしてここまでmicroTESEを受けて救われない患者が増えてしまったのか!?

  • micro TESE vs FNA Mapping その知られざる真実とは!?

    男性不妊専門クリニックを開院して早1年が過ぎ、日本各地でmicroTESEで精子回収不可であった方々から問い合わせと受診が増えてきました。それは米国からmicroTESEで精子回収不可だった症例の29%でFNAMappingで精子確認可能であったとする報告がなされたためです。特に非閉塞性無精子症のうち最も重症とされるセルトリオンリー症候群においては31%で精子確認可能でした。セルトリオンリー症候群においてはmicroTESEの技術が最も要求されるとされ、本邦でmicroTESEを数多く行っている施設でも精子回収率はせいぜい20%台にとどまっていることから、FNAMappingの有用性がどれだけ高いかが伺えます。その研究では米国20カ所の都市、米国以外の20か国の計40施設の40人の専門医による施術の結果が集計さ...microTESEvsFNAMappingその知られざる真実とは!?

  • 増え続ける体外受精による出生児ーその裏側にある事実ー

    9月16日の読売新聞に赤ちゃん19人に1人、体外受精で誕生という記事が掲載されました。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170916-00050079-yom-sociこの数字を見ると体外受精がもはや特殊な治療でななく、一般的な治療であるような印象を覚えます。またこれから不妊治療をされる方々の目には体外受精はもはやトレンディと写り、いざとなったら体外受精をすれば誰でもすぐに妊娠できるという先入観を招かないでしょうか?ここで注目すべきは記事で掲載している日本産婦人科学会が公表した体外受精治療件数と出生児数の年次折れ線グラフです。2015年の集計では治療件数は42万4151件で出生児数は5万1001人となっています。すなわち体外受精を8回以上やってやっと1人赤ちゃんが生まれて...増え続ける体外受精による出生児ーその裏側にある事実ー

  • ここまであてにならない高度生殖医療施設の自主公表妊娠率

    体外受精や顕微授精などの高度生殖医療を実施している施設では自身の施設における妊娠率をホームページなどで公表しているところが多く見受けられます。しかしこうした数字にはほとんど意味が無く、治療成績を比較することもできません。一方でそれらをご覧になった一般の方々は多少お金がかかっても高度生殖医療さえ繰り返せば、待望の妊娠から出産に至るものと思い込んでしまわないでしょうか?特に治療周期数の多い施設では、巧みな母集団の操作により、治療の実態にそぐわない高い数字を公表しているところがある可能性は否定できません。その一方でこうした妊娠率の公表に学術的或は道義的な疑問を持つまっとうな産婦人科医師であっても、一応数字を公表しないと一般の方々に成績が悪いからではないかとあらぬ疑いを抱かれかねないことから、不本意にも横並びの数字を公...ここまであてにならない高度生殖医療施設の自主公表妊娠率

  • ここまで急成長した無精子症ビジネス

    男性の1%に存在とする無精子症、その8割は精巣の中で精子が正常に造られていない非閉塞性無精子症と言われています。非閉塞性無精子症に対する究極の治療法がmicro/MD-TESEです。手術用顕微鏡で精巣の中から精子を造っているところを選択的に採取する術式は、非配偶者間人工授精しか選択肢が無かった無精子症カップルに父親と遺伝学的に繋がった児の出生のチャンスを生み出すことに成功しました。この術式を最初に考案して発表したのがコーネル大学のシュレーゲル教授という高名な男性不妊専門医です。その先生の論文によれば、非閉塞性無精子症の中で最も重症とされるセルトリオンリー症候群ですら50%を超える精子回収率で、まさに非閉塞性無精子症のカップルにとっては福音となる治療法と思われました。そのため小生は本邦で最初にfreshTESEと...ここまで急成長した無精子症ビジネス

  • それでもあなたは不妊治療雑誌や不妊治療ネットを見て治療施設を決めますか?

    小生が東北地方で初めて男性不妊専門施設を開設して来月で半年になります。開院日から連日男性不妊顕微鏡手術をこなしているのですが、口コミや医師からのご紹介で手術待ちは2ヶ月半以上になってしまいました。医院広告は一切出しておらず、ホームページのSEO対策なるものにも一切お金はかけていません。そのため自費診療の手術費用は他の施設に比べて相当安くなっています。一方で開業してから、いろいろな広告代理店や不妊雑誌編集者から広告を出しませんかとお誘いが来るようになりました。診療時間中に電話で勧誘されたりすると本当に迷惑です。中には有名タレントと一緒に座談会の企画などもあり、話をついつい聞くと、最後には雑誌掲載料として、目玉が飛び出るような広告料を支払うよう言われます。先日もある不妊治療雑誌編集者より、男性不妊特集を組むので掲載...それでもあなたは不妊治療雑誌や不妊治療ネットを見て治療施設を決めますか?

  • なぜ無精子症に対するmicro /MD-TESEに助成金が支給されるのに精索静脈瘤低位結紮術には支給されないのか?

    micro/MD-TESEに日本全国で助成金が支給されることになりました。手術代は自費で30~40万円くらいかかりますが、最大で15万円ほど支給されることもあるようです。精子が凍結保存できた場合、その後の顕微授精1回あたり50~70万円くらいかかりますが、micro/MD-TESEとは別に改めて助成金が支払われます。そのためダブルで助成金を受けられることになりますので、カップルにとって実質の負担はかなり軽減されます。しかしそれは同時に、micro/MD-TESEと顕微授精の双方を行う生殖医療施設においては大変おいしい政策なのです。男性不妊も女性不妊も同じ生殖医療施設でできるというプロパガンダは一見して患者の立場にたっているような印象を与えますが、実のところ利益の大きい顕微授精の実施数を上げるための戦略であるのは...なぜ無精子症に対するmicro/MD-TESEに助成金が支給されるのに精索静脈瘤低位結紮術には支給されないのか?

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