読書案内「慈雨」 柚月裕子著
読書紹介「慈雨」柚月裕子著悔恨と再生。「自分は人生で二度逃げた」一度目は子供の頃、親友が陰湿ないじめに遭い神場は彼を救うことができなかった。いじめのリーダーは地域の有力者の息子だった。普段から道徳や友情について口煩く注意している担任に相談しようと決心する。が、神場が相談する以前に担任はいじめを知っていて、見て見ぬふりをしていたことを知り、神場は「親友のいじめ」から逃げた。二度目は16年前少女殺害事件だった。定年と同時に、妻香代子と一緒に四国八十八カ所を巡る巡礼の旅に出かけた元刑事神場(じんば)。警察官として自分が関係した事件の被害者を供養するための巡礼の旅であり、同時に自分の生き方を考える旅でもあった。「慈雨」というタイトルと表紙のデザインに惹きつけられ購入した(私の悪い癖です)。「慈雨」=やさしく、ものを慈し...読書案内「慈雨」柚月裕子著
2020/12/23 06:30