南家の「黒父さん」 ⑤
翌日「黒父さん」をキャリーバッグに入れ広い公園に向かいました。本当は帰したくはなかった、けれども我が家の「黒父さん」を置いていた部屋は我が家に隣接する会社の駐車場があり車がバックしてくると我が家にぶつかるのではと思える音がします、隣と我が家の間には雨が降った時だけ水の流れる二メートル幅の溝がありますし、敷地の高さが我が家の方が一メートル程高いしどちらもフェンスがありますので絶対に車が突っ込んでくることは無いのですが、車の近づいてくる音は「黒父さん」にとっては恐怖だったのでしょう。一度だけ怖がっている姿を見ましたから。車のほとんど通らない広い公園で生活していたのですから無理はありません。その上我が家の家の中にも外にも知らない猫の声や気配がしたはずですから怖かったのでしょう。広い公園が近づいて来たとき「黒父さ...南家の「黒父さん」⑤
2023/04/29 16:03