斯くの如く「霊覚」は虚空のように当処を離れていませんから、之を外から取り入れようとしても、取り入れることも出来なければ、捨てようと思ったところで捨てられもしないのです。 それなら如何するかというと、「不可得の中(うち)只麼(しも)に得たり」なのです。 「不可得」とは手が着けられない、得ようと思っても得られない、捨てようと思っても捨てられない、どうすることも出来ないということです。 足らないから取るのです。 常に足りているから取らないのです。 余るから捨てるのです。 余すことなく欠くることなきが故に捨てる手続きもないのです。 「不可得」とは満足ということです。 何時も得ているから、得る必要がない…