◆まえがき前の記事で、Arduino UNO R4 のCPUチップ内蔵の温度計の値が読める ようになったので今回は電源電圧を測定してみます。ADコンバーターの入力と基準電圧にはいろいろな個所の電圧が接続出来るようになっています。今回はこの機能を使い、入力電圧に内部基準電圧の1.45Vを接続。基準電圧(フルスケール電圧)にボードの Vcc(5V)もしくは AREF(3.3V)を接続して測定を行います。こうすることで、内部基準電圧に対す...
ものいじりの好きなじいさんの探求日誌。マイコンやアナログ回路などの電子工作をやっています。
マイコンやアナログ回路の自作をやっています。
◆まえがき以前フレキアーム付きのLEDルーペを作って便利に使っているのですが、その電源スイッチの調子が悪くて中途半端な明るさでしか光らないことが多くなってきました。・LED照明付きルーペ細かい物を見るのに重宝しています。スイッチはオルタネートのプッシュスイッチで、何度か操作を繰り返すと回復するのですが、毎回そんなことやってられません。・全体の外観LEDの数を増やしたりDCDCコンバーターを入れたりしているので、...
◆まえがき前回の記事に引き続きSMD部品のマーキングから型番を特定してみます。◆今回の対象部品 マーキングとパッケージは、左から22H (SOT-23, 0.95mmピッチ)、YB(SOT-523, 0.5mmピッチ)、36 86 (SOT-89, 1.5mmピッチ)です。以下順番に調べた結果です。◆22H・検索Marking SMDのサイトで22を調べると、SOT-23パッケージだとUTCの22Vのツェナーダイオードが該当します。しかし22Hというマーキングはヒットしません。Googleの...
◆まえがき部品箱に型番が判らないチップ部品が増えてきたので整理を始めました。チップ部品なのでメーカーや型番の表示は無く、簡単なマーキング表示だけの物が多いのですが、そのマーキング文字から型番を特定する作業を行ってみました。種類が多いので少しずつその様子を紹介したいと思います。今回はその1です。なお、記事に取り上げた部品のほとんどはMFT2018の秋月のブースで売られていたお楽しみ袋に入っていた物だったと思...
◆まえがき久しぶりの記事の更新です。前に作ったLED曳光弾では弾丸が光りっぱなしでしたが、その発展形として飛行中に点滅する曳光弾を作ってみます。その準備として前回の記事で点滅回路の検討が終わっているので、いよいよ実際にコイルガンの弾丸に組み込んで発射実験を行います。◆回路図L1で発射コイルの磁界を使って発電し、D1を経由してC1に充電。Q1, Q2で構成する弛張発振回路を動かしています。LEDは表面実装用の1Wクラスの...
◆まえがき少し前にコイルガン用のLED曳光弾を作りましたが、このLEDを高速で点滅させることが出来れば弾道が点線に見えるはずです。点滅させる回路は小さな弾丸の中に入れなかればいけないので、出来るだけ簡単なものにする必要があります。そうなるとトランジスタ2個で作る弛張発振回路が良さそうです。そんなことを考えて、具体的な回路の検討を始めてみました。◆弛張発振回路ネットにいろいろ解説があるのですが、読んでみると...
◆まえがき車で使うUSBチャージャーの新しいのを買ったのでその性能を測定してみました。◆カーUSBチャージャー・商品のページこの商品のAliExpressのページ各種のコネクタの組み合わせがあるのですが、購入したのはUSBが3つ、QC3.0が1つの物で、値段は何と307円。・外観販売のページの写真はシャープな印象で格好良いのですが、届いた現物はプラスチッキーな外観でびっくり。ツイッターで嘆いたら、AliExpressではよくあることで、3...
◆まえがき先月にジャンクのサブウーファーをテレビで使えるように改造しましたが、アンプが入っていたプラスチックケースは外さないで残していました。しかし、そのままでは容積がもったいないのでこのケースを撤去することにしました。また、接続端子も埋め込み型にして出っ張らないように改良することにしました。・今回の改造前の状態灰色の箱がアンプが入っていたプラスチックのケースです。この箱の容積だけスピーカーボック...
◆まえがきおもちゃ病院に持ち込まれたミニドローンのバッテリーの容量測定を行ったので、その結果を記録しておきます。◆LiPo電池ミニドローンの機体に取り付ける電池です。表示されている容量は450mAh。サイズは752042、つまりセルの厚さ7.5mm、幅20mm、長さ42mm。保護回路が付くので長さは少し増え、ドローン用のためか少し丈夫な外装が施されている感じです。◆容量測定写真のようにメスのコネクタが付いているので、これに挿さ...
ダイソーの30SMD LED自撮りライトを改造(電池切れ対策)
◆まえがきダイソーの自撮りライト(セルフィ― ライト)を買ったのですが、あまり使っていないのに数日で電池切れになってしまいました。調べてみると、OFFにしているのに電池から結構な電流が流れ続けていました。クレームを入れて返金してもらえば良いのでしょうが、ライト自体は良く出来ているので、自分で改造して使えるようにすることにしました。以下はその顛末です。◆外観画像はダイソーのネットストアから転載。この商品の...
◆まえがき12月に電池タブ溶接機を使ったコイルガンの実験を行いましたが、その仕掛けを使って光る弾、つまり曳光弾を作ってみました。なお、コイルガン関係の記事が増えたので、ブログにコイルガンのカテゴリを作りました。◆原理本物の曳光弾は火薬を使うようですが、そんなことするといろいろ厄介な問題が起こります。ということ、熱も煙も出ないLEDでやることにしました。LEDをどうやって光らせるかが問題ですが、コイルガンを発...
ジャンクのサブウーファー (DENON DSW-33XG) をテレビ用に改造
◆まえがき以前、テレビにサブウーファーを追加したのですがその音に不満を感じるようになってきました。具体的には低音の特定のピッチの音が強く出るのが気になってきました。もちろんサブウーファーが有るのと無いのとでは迫力が全然違うのですが、気になりだすと何とかしたくなります。そんなことを考えていたら、ハードオフで手頃なスピーカーのジャンクが売られていたのを発見。こりゃ良さそうだと考えて買ってきました。◆ハー...
◆まえがき先月にはコイルガンを作りましたが、その記事の最後にちょっと触れた誘導電流を使って金属を飛ばすことをやってみました。なお、途中経過はツイッターに書いているのでこの記事はそのまとめを兼ねています。◆原理以前の記事では磁界による吸引力を利用しましたが、今回は誘導電流による反発力を利用します。吸引力を使う場合は、弾の飽和磁束密度を超える磁界を加えても力は増えなくなります。つまり1段の加速能力には限...
◆まえがき 電源周波数モニタ(50Hz)の時差測定結果にオフセットが目立つようになってきたので、原因調査と対策を行いました。◆時差測定結果の状況2022年の8月の終わり頃からGPSの1PPSパルスを基準とした時差測定を開始しました。快調に動いていると思っていたのですが、最近の時差の平均値は+2秒付近になっていて負の値になることはめったに無くなっていてちょっと様子が変です。時差の値がゼロの状態は電力会社でないと判らないの...
◆まえがきArduinoを使ってモーターを回す実験のたぶん最終回になると思います。前回はDVDのスピンドルモーターを低速回転させましたが、今回は思いっきり高速で回転させてみます。◆回路図ずっと同じ回路なのですが、再度掲載しておきます。NANOをUSB電源で動かす場合は、VINに繋がっている線を外します。同時にモーターの2つのコイルに通電しているので、2Aくらいの容量の電源が必要になります。◆外観◆プログラムちょっと長いです...
◆まえがきモーターいじりの話の続きです。おもちゃなどによく使われている3極のブラシモーターで出来ることは前回の記事でやりつくした感があるので、今度はブラシレスモーターをいじってみたいと思います。素材はDVDのドライブを分解した時に回収しておいたスピンドル用のブラシレスモーターです。◆DVDのスピンドル用のブラシレスモーターこれはたぶん8倍速くらいまで書けるドライブのスピンドルモーターだったと思います。アウタ...
◆まえがきDCブラシモーターの回転子を使ってかご型誘導モーターの原理説明モデルを作りましたが、その時に作った3相のフルブリッジの駆動回路でもう少し遊んでみることにします。と言うか実はこっちを最初に始めてたりします。◆セルシンセルシン レゾルバとも呼ばれていて、現在のように電子回路が発達していなかった時代に回転角度を遠方に伝達するために使われた仕掛けです。・原理図図のよう固定された二次巻き線に発生する電圧...
本年もよろしくお願いいたします。適当な出し物が無いので今年の新年のご挨拶は省略するしか無いなー、と思ってたのですが。計測器に2023と表示させている方を見掛けたので早速真似をしました。【裏話】うちの機材でこんなに精密な電圧の発生は出来ないので、安定化電源の出力を適当に分圧し、最後は可変抵抗で電圧を微調整して2023mV付近を発生させました。ノイズ消しにコンデンサを入れているのですがそれでも末尾の値はふらつい...
◆まえがき外側のカゴが回転するモーターを作ってみました。ただ回るだけでパワーはほとんどありませんが、回転磁界によって発生する渦電流でトルクが発生することを実感できると思います。模型用のDCブラシモーターの回転子を磁界の発生源として使っているのですが、このアイディアはいわんごさん @iwango_systemさんのツイートから頂きました、ありがとうございます。◆全景Arduino NANOで駆動パルスを発生させ。右側のカゴ型モー...
◆まえがきコイルガンの話の続きです。前回の記事で作ったコイルガンの弾速の測定などを行います。◆コイルB・外観(前の記事と同じ写真です)・弾速測定結果これはコイルの通電時間(パルス幅)に対する弾速の変化を表わしたグラフで、弾の装填位置を変えた時の弾速の変化を表しています。パルス幅が小さいと加速不足、長くなり過ぎると弾が引き戻されて弾速が落ちるので、最適なパルス幅が存在するということになります。装弾位置の...
◆まえがき電池タブ溶接機を制御回路に使ったコイルガンを作ってその性能を確かめてみました。なお、先にお断りしておきますが、たいした弾速は出ていません。◆駆動方式コイルガンの多くは大容量のコンデンサを高電圧でチャージし、サイリスタで一気に放電させることで強力な磁界を発生させています。このやり方が作り易いということなんだと思いますが、瞬間的に大電流を流すのだったら鉛バッテリーを使った溶接機でも出来ます。ま...
◆まえがき電池タブの溶接器を使ったコイルガンの実験を始めたのですが、性能を比較するためには弾速計が必要です。そんなことで手持ちの部品を組み合わせて簡単な弾速計を作ってみました。◆センサーと光源の選定こういう時はフォトトラをセンサーとして使うのが定番ですが手持ちがありません。そこでLEDを光センサーとして使うことにしました。センサーとして使うLEDは、バンドギャップが小さい方が広い波長範囲に感度があるので有...
◆まえがきダイソーで買った300円のモバイルバッテリーの容量がほとんど無くなってしまったので、中の電池を交換しました。◆モバイルバッテリー5年くらい前にダイソーで買った物で値段は300円で、2000mAhと表示がある物です。最近出力の容量測定を行うと583mAhしか容量がありませんでした。表示容量の2000mAhは電池容量を表わしているので、出力にはその2/3の1300mAhくらいは出て欲しいのですが、もう全然ダメです。中身は保護回路...
◆まえがきクリスマスが近付いてきたのでここ数年の定番になっている、LEDクリスマスツリーの改造作業を行いました。具体的には去年は72LEDだったのを132LEDに増強しました。なお、使っているCPUはArduino NANOで、LEDの点灯はチャーリープレクシングで行っています。このツリーに関しては過去記事がいっぱいありますが、主なものは下記です。・Arduinoを使った72LEDクリスマスツリー(操作解説編) (72LEDバージョン)・Arduino...
◆まえがき昨夜(2022年11月8日)の月食と天王星の掩蔽を撮影したので、リアルタイムでツイッターに呟いているのですが、撮影条件など細かい状況が判る様に記事にまとめておきます。ツイート1、ツイート2、ツイート3◆使用機材、撮影条件カメラ:EOS-70D、レンズ: EF 70-200 F4L、オートフォーカス、マニュアル露出もちろん三脚使用で、レリーズケーブル使いました。なお、このカメラにはライブビュー機能があるのですが、なぜかシ...
◆まえがき前の記事で紹介した電池タブ溶接器の制御回路を壊してしまったので修理を行いました。◆回路図オリジナルはマイコン制御だったのですが、その部分を壊してしまいました。幸いパワーFETとそのドライブ回路は無事だったので、NE555を使ったハードウエアタイマを追加し、ここから起動パルスを送ることにしました。上半分が元の溶接器の回路で、不要な(壊してしまった)部品を取り外した状態です。下半分が今回追加した回路で...
◆まえがき18650のリチウムイオン電池を使った機器で電池の寿命が尽きかかっているものが増えてきました。そんなことで自分で電池を交換したくなったので電池タブの溶接機を買ってみました。一応動いたのですが、すぐに壊してしまい修理出来るか可能性を探る羽目に陥りました。この記事ではそのあたりの顛末について順番に説明したいと思います。なお、記事中の資料はクリックで別窓に拡大表示します。◆販売ページこの商品の販売ペ...
◆まえがき半月前に簡単な歯車研削機を作りましたが、スリットを入れる機能しか無いので最終的な歯車の形はヤスリを使って削り出す必要がありました。やってみると、この作業が結構大変で、特に歯幅を精度良く削り出すことは難しかったです。そんなことで砥石で二度加工することで歯底の幅を切り出してしまうことにしました。◆加工中の様子歯の幅を正しいサイズで加工することが出来るようになりました。歯車の寸法精度を上げるため...
◆まえがき前の記事に、月曜日に時差が少なくなる傾向があるけど、ひょっとしたら月曜日では無くて休日の翌日と考えた方が良いかも知れない、という話を書きました。ということで実際にどうなっているのか調べてみました。◆調査対象期間8月21日~10月11日まで。(この期間で月曜日が休日となったのは9月19日と10月10日の2回あります。)◆時差変化・月曜日の時差変化月曜日の時差変化のグラフで8日分あります。9月19日と10月10日は月...
◆まえがき商用電源の周波数に加え、8月終わりころから時差も記録出来るようになりました。その時差のデーターがかなり集まってきたので挙動を分析してみました。・電源周波数モニタESP32を使って測定を行っています。これ以外にGPSのレシーバーを使っています。測定結果は、Ambientのこのページでリルタイムで公開中◆時系列の変化8月21日から10月9日までの時差のデーターです。・グラフの読み方グラフの上が時差がプラス(進み)、...
◆まえがきおもちゃ病院で修理する時に新しい歯車が必要になることがあります。標準的な歯車なら在庫があるのですが、モジュールが大きな物などは手持ちが無くて困ってしまうことがあります。仕方が無いので金ノコとヤスリで削り出したりしているのですが、あまり精度よく作ることが出来ません。そんなことで歯車を削り出すメカを作ってみることにしました。ただインボリュートの歯形を削り出すことまでは難しいので、正確な割り出...
◆まえがきえらく容量が少なくなったモバイルバッテリーが増えてきたので、まとめて容量を測定してみました。◆測定方法Arduinoと負荷抵抗都パワーFETを組み合わせて自動測定、なんて考えて配線してプログラムを作り始めたのですが、これ以前にやった気がするよなー、てことで部品箱を漁ってみると、出て来ました。・電池容量測定セット電池容量測定セットです。使い方の説明を兼ねて自分の記事をプリントしたものと一緒に出て来まし...
◆まえがきLPS25Hを使ったアナログ表示の気圧計が故障してしまったので、センサーを交換して修理しました。この気圧計は:アナログ気圧計(LPS25H)のカテゴリ に記事をまとめています。最初のバージョンの完成は2017年4月・外観◆台風14号この気圧計は5年前に作ったものでずっと問題無く動いていたのですが、今年になって時々少し高い値を示すことがあって気になっていました。それでも気圧は何とか測れていると思っていたので、...
◆まえがき今年もタマムシの羽根をあしらったスマホケースを作ったので、記録を兼ねて製作過程を紹介します。◆去年の作品 (製作記事:玉虫厨子にインスパイアされてタマムシのスマホケースを作った)羽根を小さく刻んでモザイク状に貼り付けています。羽根は立体形状で平らな面に貼ることが難しいのでこのようなデザインにしました。これはこれで面白いと思うのですが、やはり羽根の形を残した方が印象的な物になったはずです。と...
Arduinoで作るパルスジェネレーターを「居酒屋ガレージ日記」バージョンに改造
◆まえがき「居酒屋ガレージ日記」さんがArduinoで動かすパルジェネの新しいソフトを公開されていて、その性能が凄いのでうちのパルジェネも改造することにしました。該当記事はこちら→ パルスジェネレータを作ってみた:箱に入れた・改造後の外観◆過去のバージョンこのパルジェネは以下のような順で改版しています。1)最初のバージョンArduinoを使ったパルスジェネレーターの製作、(ソフト解説編)(2016/03/13)ソフトで割...
◆まえがきGPSを使って商用電源(50Hz)の時差が測定出来るようになりました。その結果は Ambient 経由で公開していますが、1日単位のグラフしか出していないので数日間の変化をまとめて見ることが出来ません。ということで、この測定がうまく行っていることの確認を兼ねて、データーをダウンロードして数日間の挙動を見てみました。◆Ambient のグラフ(一部) (Ambientの最新ページはこちら)上が10分毎の平均周波数、下が時差...
◆まえがき前回の記事でGPSを使った商用電源の時差測定機能が出来たので、連続モニタをやっているシステムにその機能を追加しました。これで電源の時差の値をグラフとしてAmbientのページから参照することが出来ます。なお、この記事の改造を行う前の状態は、電源周波数モニターの記録に10分平均と標準偏差の値を追加、の記事になります。◆回路図ESP32のD33ピンにGPSの1PPS信号を入力する回路を追加しています。◆外観右下のケーブル...
◆まえがき久しぶりに電源周波数監視の話です。過去のデーターを見ると電力需給が苦しい時に周波数を少し下げた運用が行われているようです。下げると言っても49.95Hz程度で、通常でもこれくらいの値になることはありますが長時間続くのは何らかの意図があって行われているのだと思います。参考:遅れていた50Hzの電源周波数の位相が回復その意図を詮索しても仕方がありませんが、通常とは違う運転状態になっていることは想像できま...
◆まえがきRaspberry Pi Pico(ラズピコ) でFFTアナライザーを作る話のたぶん最終回。Picoのボードの電源ノイズ対策が出来たので、いよいよケースに組み込みます。◆仕様帯域:100, 200, 500, 1k, 2k, 5k, 10k, 20k, 50k, 100k,180kHz感度:-80db (1Vpp=0dB)入力インピーダンス:約120kΩFFTの仕様 サンプル数:256、窓関数:ハニング、ライブラリ:ArduinoFFT.h波形表示:128x16画素(上部)、スペクトル表示:128x48画素(下部)◆...
◆まえがきRaspberry Pi Pico(以下ラズピコ)はADコンバーターのノイズが大きいので精密な測定を行う時に問題になりがちです。その原因はボード内に実装されている昇降圧コンバーターで、特にインダクタが周囲に磁界を撒き散らしているので、アナログ入力ピンが影響を受け易いようです。その対策として、ラムさんは搭載されているコンバーターのチップを外してシリーズレギュレーターに交換するという荒技を使われていますが、これ...
◆まえがき今回の一連のおもちゃ修理の話の最終回になります。故障の原因はスライドスイッチの端子折れで、比較的ありがちな故障モードだと思います。なお、対象のおもちゃはちょっと珍しい物なので、依頼された方が特定されないようにおもちゃ全体の写真は掲載しません。◆故障の状態赤い線が外れていますが、この線は電源スイッチへの配線です。スイッチの根元から端子が折れてしまったようです。ちなみにスイッチの端子の金属部で...
◆まえがきおもちゃ修理の話の2回目、今回はアンパンマンのクレーンゲームです。◆外観動かないということで持ち込まれたものです。電源を入れると効果音は出ますが動きません、ただモーターが回っている音はするのでメカニカルな問題のようです。クレーンゲームは構造が複雑で、ギアボックスまで分解して元に戻すのに30分以上はかかります。またメカに問題があった場合の修理はかなり厄介なことになりがちです。そんなことで、おも...
◆まえがきコロナの影響で中止が続いていたおもちゃ病院が久しぶりに開催されました。ということで、私が担当したおもちゃの中からいくつか修理事例を紹介したいと思います。最初はアンパンマンのキーボードです。◆外観アンパンマンのキーボードにはいろんなタイプがありますが、これが一番多い気がします。音が出ないという症状で持ち込まれたのですが、スピーカーに耳を近付けるとかすかに音が出ていました。となるとスピーカーア...
◆まえがきRaspberry Pi Pico(ラズピコ)で作るFFTアナライザの話の続きです。今回は、前回の記事の状態をベースに、ソフトを修正してDMAを使ってADコンバーターを読むようにします。狙いはもちろん高速化ですが、サンプリングのタイミングジッタが減るので、周波数の高いレンジで発生していたSNの悪化が防止できるはずです。と言うことで今回のバージョン(V0.6)では、最大周波数を50kHzから180kHzに拡大。また、SNが良くなったの...
◆まえがき6月末の電力需給の逼迫に伴う周波数低下の状況については以前の記事に書きましたが、その影響で遅れていた位相が7月11日に回復したのでその様子を整理しておきます。なお、この話は先日ツイートした内容の詳しい説明になります。◆位相の変化以前の記事に掲載したグラフの続きです。7月11日の朝に遅れがほぼ解消していました。位相が遅れる時は一気に遅れますが、回復はゆっくりやる必要があるようです。ただ、7月8日, 9日...
◆まえがきシャオミンの体重・体組成計の mi scale2 を使っているのですが、体組成の測定が出来なくなってしまったの修理しました。◆外観 (Photo-1)◆情報収集ネットを調べると、前の機種の mi scale は体組成測定用の電極と本体側の回路を接続しているスプリングコンタクトの接触不良が発生し易いようで、その修理方法について解説している記事がいくつかありました。しかし、今回故障したのは mi scale 2 で構造がかなり違っていま...
2022年6月末の電力需給逼迫に伴う電源周波 (50Hz) の低下
◆まえがき2022年6月27日、29日、30日に50Hzの電源周波数が大きく低下しました。電力需給の逼迫が原因でその状況については多くのサイトで解説されているのでここでは触れませんが、実際にどれくらいの周波数変化があったのか、データーで確認してみたいと思います。なお、このデーターの収集方法については電源周波数の測定・監視のカテゴリに記事をまとめています。また、データーの保存とグラフ化はIOTデーター可視化サービスのa...
◆まえがき6月末頃に発生した50Hzの商用電源の位相ズレ(遅れ)はなかなか回復しません。この位相差を見るには電源周波数のデーターをサーバー(ambient)からダウンロードしてエクセルで加工する必要があるのですが、この作業が結構面倒です。そんなことで手っ取り早く電源の位相差を知るために、電源周波数同期型の時計を作りました。◆回路図CPUのATmega328Pのロジック入力はシュミットトリガなので、U1,U2は省略して直結してもたぶ...
◆まえがきこの間からやっているRaspberry Pi Pico(ラズピコ)を使ったFFTアナライザ作りですが、とりあえず今できることはやりつくしたので、内容をまとめておきます。◆回路図◆外観この写真はOLEDにSH1106(1.3inch)を使っていますが、定番のSD1306(0.96inch)もプログラムを修正すれば使えます。◆プログラム20220702_PiPicoFftAnalyzerV04.ino (BOM付きutf-8)主な修正点:1) FFT画面の縦軸を-60dBまで拡大(従来は-50dB)。...
◆まえがきタイトルは一般化した表現になっていますが、やったのは arduino のライブラリの arduinoFFT.h でFFTの計算を行った時の入出力の振幅の関係はどうなるか?という確認を行ったものです。こんな話はFFTの計算の常識なのかも知れません。あるいは arduinoFFT.h のマニュアルに書かれているのかも知れません。でも調べているより実際のプログラムを動かして確認した方が手っ取り早くて確実なのでやってみました。なお、C...
RP2040のADCの誤差の確認と簡単な補正プログラムのテスト
◆まえがきRaspberry Pi pico のCPUのRP2040 のADコンバーターは12ビットですが、バグ(エラッタ RP2040-E11)があるため実力は 7-8ビットくらいしかありません。この記事ではその状況を確認すると共に、簡単な補正プログラムを作って効果を確認してみます。なお、この問題は現時点のもので、エラッタが修正されればこの記事は意味の無いものになるはず、と言うかそうなって欲しいと思います。◆ADコンバーターの誤差RP2040のデーター...
◆まえがき前の記事でオーディオ用のスペクトラムアナライザを作りました。それをベースに、チャンネルを一つにすることで帯域幅を拡大し、更に周波数をレンジ切り替え機能を付けました。これってFFTアナライザーが出来たことになると思いますが、その内容を解説ます。。◆機能概要・Raspberry Pi pico (以下パイピコ)のボードを使い、出来るだけ少ない外付け部品で作ることを目指しました。そんなことでアンチエイリアシングフィル...
Arduinoとラズピコで作るオーディオ用スペクトラムアナライザが完成
◆まえがきラズピコを使ったオーディオ用スペクトラムアナライザの話の続きです。前回の記事で周波数の上限を20kHzに変更しましたが、今回は残った課題を片付けて完成形に持って行きます。なお、完成形と言ってもまだブレッドボードの状態です。適当なケースが見つかれば基板に組んで本当の完成形に持って行きたいと考えています。◆概要主な改良項目は、1) ノイズ対策 入力バイアス電圧作成回路の改良(C3を入れた回路に変更) ラ...
iPod classic (160GB) のイヤフォンジャックの修理
◆まえがきiPad classic の右側のイヤフォンの音が出なくなったということで、ダメ元でいいから修理出来ないかと頼まれました。◆iPod classiciPadではなく、iPodです。今どき音楽はスマホで聴けば良さそうなものですが、こっちの方が良いんだそうです。なお容量は160GBもあります。◆分解ネットに分解方法の解説がいっぱいあるのでそれらを見ながら分解していきます。以下自分なりのポイントを書いておきます。・ケースこじ開けあま...
スペクトラムアナライザの上限周波数を20kHzに拡大、ESP32にも対応
◆まえがき前回の記事の続きです。今回は周波数範囲を20kHz(25.6kHz)まで拡大します。また、ESP32でも動かしてみました。◆背景前回作った物の上限周波数は10kHzで、これくらいの帯域があれば十分と考えました。しかし、CDなら22kHzまでの成分がある訳で、これを帯域幅10kHz(12.8kHz)のスペアナで観察すると、上限を超えた部分がエイリアスとなって混ざって表示されてしまいます。もちろんアンチエイリアシングフィルタを入れれば良...
◆まえがきRaspberry Pi Pico (以下ラズピコ)を使って0.96インチOLED(SSD1306インターフェイス)に表示する、オーディオススペクトラムナナライザーを作ってみました。◆概要FFTをやってみたくなってArduino UNOを使ってキャラクタ液晶に表示するタイプの物を作ったりしていたのですが、もう少し本格的な物を作りたくなりました。最初はUNOでやっていたのですが、メモリーの制限が厳しいので断念しラズピコで作ることにしました。◆...
◆まえがきGPSの1PPS信号を使ったルビジウムオシレーターの周波数調整が完了したのでその内容のまとめです。なお詳しい調整方法は前回の記事を参照ください。◆設定値と調整結果3回の調整を経て誤差を-7.64E-13まで追い込みました。以下にその様子をグラフで振り返ってみます。なお最初の2つのグラフは前回の記事に掲載したものと同じです。・初期状態この時の設定値は、0737(0x02E1)で、誤差は 1.06E-11でした。前回(2019年9月)に校...
まえがき前の記事で測定ツールの準備が出来たのでいよいよルビジウムの校正を行います。◆外観何度か記事に登場していますがこんな外観の物です中には中国の携帯基地局の更新に伴って大量に放出されたルビジウムオシレーターモジュール(FE-5680)が入っています。なお、このオシレーターについてはルビジウム FE-5680A のカテゴリに関連記事をまとめています。興味のある方はご覧ください。◆測定回路回路図は前回の記事にありますが...
Arduino のタイマー1 インプットキャプチャでパルス幅を測定
◆まえがきそろそろルビジウムオシレーター(以下ルビジウムと略します)の校正をやりたい時期です。前回(2年半前)校正を行った時は、ユニバーサルカウンタを使いその値を手書きのメモに残すという形で行いましたが、今回はもう少し自動化したいと考えました。ルビジウムの誤差を確認するにはGPSの1PPSパルスとの位相差を測定するのが一番簡単だと思います。その方法としてはインターフェイスに出力が出せるカウンターを使うのが...
◆まえがきパソコンの液晶モニタが壊れたので修理しました。壊れたのはマルチディスプレイのサブ側で使っていて物だったので、無くても何とかなります。でもデスクトップがいきなり狭くなるとえらく使い難くなります。そんなことで、ダメ元で分解して調べてみたら意外と簡単に修理出来ちゃったという話です。◆液晶モニタ20インチの1680x1050画素と言う変なサイズのディスプレイです。なお画面は修理後にノートPCからVGAサイズの画...
Raspberry Pi Picoで72LEDのクリスマスツリーイルミネーションを作る
◆まえがきRaspberry Pi Pico(ラズパイ Pico)を使った72LEDクリスマスツリーイルミネーションの回路図とプログラムです。なお、これは以前Arduino NANO用に作ったプログラムをPico用に書き直したものです。ツリーの部分の配線や構造などは以前の記事などご覧ください。Arduinoで作る72LEDクリスマスツリー(ハード製作編)◆ツイートラズパイPicoでチャーリープレクシングを使って72個のLEDを光らせるプログラムが出来た。Arduino ...
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◆まえがき前の記事で、Arduino UNO R4 のCPUチップ内蔵の温度計の値が読める ようになったので今回は電源電圧を測定してみます。ADコンバーターの入力と基準電圧にはいろいろな個所の電圧が接続出来るようになっています。今回はこの機能を使い、入力電圧に内部基準電圧の1.45Vを接続。基準電圧(フルスケール電圧)にボードの Vcc(5V)もしくは AREF(3.3V)を接続して測定を行います。こうすることで、内部基準電圧に対す...
◆まえがきArduino UNO R4 MINIMA の CPU チップに内蔵されている温度センサ (TSN) の値を読み、OLED に値を表示するプログラムを作りました。UNO R4 の CPU である RA4M1 チップの温度センサと ADコンバーターの使い方を理解するための読み物としても面白いと思います。◆外観互換品のR4 MINIMA を使い、小さなブレッドボードを使って0.96インチの OLED を接続しました。なお、バックアップ電池などが付いていますが、今回の記事に...
◆まえがきオーブントースター(日立製、HMO-F100)を修理しました。症状としては、使用中に電源が切れて全く電源が入らなくなってしまったというものです。修理することでとりあえず使えるようなったのですが、温度過昇防止機能を本来の設計とは違ったものにしてしまったようです。そんなことで、推奨できる修理方法では無い可能性が高いのですが、一連の情報が何かのお役に立つかもしれないので、記事にまとめておきます。・外観...
◆まえがきArduino UNO R4 MINIMA(互換品)で時計を作る話の続きです。今回は、前の記事で宿題にしていた 時計の時刻合わせ機能を追加しました。UNO R4 MINIMA の RTC で時計を作る方法はあちこちに事例の紹介がありますが、時刻合わせの方法として、ソースコードに埋め込まれた時刻を使用、あるいはコンパイル時の時刻を使用するものが多いようです。RTCの動作確認ならそれで良いのでしょうが、時計の時刻を合わせるためには...
◆まえがきArduino UNO R4 の RTC についていろいろ調べて来ましたが、そのまとめとして OLED の画面に時計を表示する物を作ってみました。本当は、市販のデジタル時計のように、ボタン操作で時刻の設定が出来るようにしたかったのですが、今回は最小限の機能の物を作ることにしました。時計の機能としては最小限の物ですが、これまでの記事でいろいろ検討してきた RTC のクロックソースを簡単に切り替えることが出来るようにしてあ...
◆まえがき3月末開催のおもちゃ病院の修理事例紹介の最終回、今回はR/Cショベルカー RT-01(EXT)の修理です。修理内容としては、ラジコンのコントローラーのアンテナが取れたというものです。◆外観この写真は修理後なのでアンテナが付いていますが、緑矢印部にあるアンテナ無くなってしまったので修理して欲しいという依頼です。同時に、ラジコンの感度が悪いというコメントも付いています。◆分解に手こずった修理のためにはコントロ...
◆まえがきおもちゃ修理の話の2回目、今回は「すみっこぐらしパソコン」というおもちゃのノートパソコンです。症状はマウスが動かないというもの。いつまで存在するか判りませんが、この商品のメーカー(SEGA)のサイト→ すみっこ暮らしパソコンのページ◆外観パソコンの画面を開いた写真を撮り忘れました。液晶画面は小さいですがフルキー付きのノートパソコンです。大昔のパソコンに比べたら、あらゆる性能が上回っていそうです。本...
◆まえがき先日開催された稲城市主催のおもちゃ病院で、私が担当したおもちゃの修理の事例を紹介します。最初はジャイロコプターです。症状はリモコン操作を受け付けないというもので、外れてしまった部品も添付されていました。◆外観赤外線ヘリコプター (GYRO FALCON III) ジャイロファルコン3という名前です。二重反転プロペラのラジコンヘリです。ジャイロという名前が付いているのは、たぶんローターのピッチをジャイロ効果を...
◆まえがきArduino UNO R4 のRTCの話をしつこく続けます。前回は 外付けした水晶の周波数を調整 することでRTCの誤差を補正しました。補正の効果は素晴らしいのですが、ハードの改造が必要なので実際にやるのは大変です。RTC の時刻源である LOCO の周波数を精密に調整出来れば、ハード改造無しで対策出来るのですが、トリムレジスタの調整感度は 3.77%/LSBとものすごく粗く、これでは精密な調整は出来ません。そん...
◆まえがき前の記事では RTCのクロックソースを外部水晶に切替え ましたが、今回はその水晶に補正を行って更に精度を上げてみます。◆追加したRTC用の水晶チップの7-9ピンにはんだ付けしました。R4と互換性のあるボードには、RTC用の水晶が最初から実装されている物があるようなので、そういう物を使えばこんな面倒なことはやらなくても済むと思います。ところで、話が少し脱線しますが、CPUチップ(RA4M1)のマニュアルでは...
◆まえがきプラレールいじりをやっていたので中断していましたが、再び Arduino UNO R4 の話です。中断前の最後の記事では、内蔵クロックの周波数を調整してみました 。その結果で一番残念だったのがRTCの時刻源として使われているLOCO(チップ内蔵のCRオシレーター)の誤差がとても大きかったことです。詳しくは前の記事を見て頂くとして、対策としては外部に32.768kHzの水晶を外付けするしか無さそうなので実際にやってみま...
◆まえがきプラレールいじりも 前回の記事の速度のPID制御 で一段落したので、途中で取得したデーターを整理して特性などを再確認してみたいと思います。◆誘導電圧とモーター回転数の関係モーターの通電を短時間止め、その間に回転子から発生する誘導電圧を測定することでモーターの回転数を推定しています。そのためには誘導電圧と回転数の関係を把握しておく必要があるので、実際に測定を行いました。結果は以下の通り...
◆まえがきプラレールいじりの話の続きです。前回は単純なON/OFFとPWM制御を行い、Arduinoからモーターパワーを調整する機能の動作確認を行いました。この記事ではこれを発展させ、モーターの電機子誘導電圧を検出して回転速度を検出し、PID制御により、指定した速度で走行できるようにしてみます。・走行している様子一定の速度になるようにパワーを自動調整しているので、上り坂でも平坦路と同じスピードで上ります。◆回路図(ク...
◆まえがきこのところソフトばかりいじっていたので、物理的に動く物を触りたくなってきました。ということで、前からやってみたかったプラレールのモーターを Arduino で制御、というのを実際に試してみました。◆素材新しく買うのは勿体無いので、ハードオフで中古を買ってきました。プラレールのジャンク箱で、車両は一両で100円、レールは5本で100円という価格で売られていました。そこで、新幹線1編成(3両)と曲線レール8本に...
◆まえがきArduino UNO R4 MINIMA の記事がまだ続きます。前回の記事では UNO R4 のクロックを IOピンに出して周波数を正確に測定 出来るようになりました。そうやって測定してみると、UNO R4 のクロック周波数の誤差はかなり大きいことが判りました。UNO R4 のクロック発生回路に水晶やセラミック振動子は使われておらず、チップに内蔵されたCRオシレーターなので仕方ないのですが、もう少し何とかしたくなります。この...
◆まえがき前の記事で、CPUのレジスタの設定方法を理解した のでその使用例として、チップのクロックをIOピンに出す設定を行ってみます。実はこれをやりたかったので、レジスタの操作方法を調べていました。◆効果クロックの信号をIOピンに出せば、周波数カウンタを使った周波数測定が可能になるので、その誤差を正確に測定することが可能となります。また、いろいろな信号源として使えるので便利だと思います。◆CLKOUT信号マニ...
◆まえがきArduino UNO R4 いじりの話の3回目。前回は アナログポートの挙動を詳しく調査 しましたが、今回はCPUのレジスタの操作方法についてまとめます。CPUのIO機能の細かい設定を行うには、内部の各種レジスタを操作する必要があります。ソフトからはレジスタの名前でアクセスする訳ですが、その指定方法が UNO R3 とは少し違っていたので、そのあたりを整理しておきたいと思います。なお、C言語をちゃんと習った方に...
◆まえがき前の記事に Arduino UNO R4 のアナログ入力特性 というのを書いて、UNO R4のアナログ入力はゼロボルト付近から使えるので素晴らしいと褒めたばかりなのですが、その記事への居酒屋ガレージ日記(JH3DBO)さんからのコメント で「入力に直列に入れた抵抗の値を変えた時の挙動を調べておいた方が良い」とのアドバイスを頂きました。確かにその通りなので実際に測定してみたところ、予想外の挙動が現れました。...
◆まえがきArduino UNO R4 の性能の調査の2回目、前回はCPUの実行速度を測定しましたが、今回はアナログ入力の特性を調べます。ボードはR4 MINIMA の互換品で調べましたが、実質的にはルネサスの RA4M1 のADC特性を測定していることになると思います。・調査したチップチップのマーキングは R7FA4M1AB3CFM でロット番号?は222AZ00 です。格安の互換ボードに搭載されていたチップなので本物かどうか判断出来ません。真贋判定できる...
◆まえがき遅まきながら Arduino UNO R4 MINIMA を買いました。買ったと言っても中華な互換品なのであまり偉そうな顔は出来ないのですが、いじってみるとこの CPU は面白いです。そんなことで、私なりに気になった部分を調べてみたいと思います。なお、この調査はまだ続いているのですが、とりあえず現時点で判っていることを順に記事でまとめて行きたいと思います。初回の記事は CPU の速度測定です。◆調査した基板Arduino UNO R4 ...
◆まえがき以前フレキアーム付きのLEDルーペを作って便利に使っているのですが、その電源スイッチの調子が悪くて中途半端な明るさでしか光らないことが多くなってきました。・LED照明付きルーペ細かい物を見るのに重宝しています。スイッチはオルタネートのプッシュスイッチで、何度か操作を繰り返すと回復するのですが、毎回そんなことやってられません。・全体の外観LEDの数を増やしたりDCDCコンバーターを入れたりしているので、...
◆まえがき前回の記事に引き続きSMD部品のマーキングから型番を特定してみます。◆今回の対象部品 マーキングとパッケージは、左から22H (SOT-23, 0.95mmピッチ)、YB(SOT-523, 0.5mmピッチ)、36 86 (SOT-89, 1.5mmピッチ)です。以下順番に調べた結果です。◆22H・検索Marking SMDのサイトで22を調べると、SOT-23パッケージだとUTCの22Vのツェナーダイオードが該当します。しかし22Hというマーキングはヒットしません。Googleの...
◆まえがき部品箱に型番が判らないチップ部品が増えてきたので整理を始めました。チップ部品なのでメーカーや型番の表示は無く、簡単なマーキング表示だけの物が多いのですが、そのマーキング文字から型番を特定する作業を行ってみました。種類が多いので少しずつその様子を紹介したいと思います。今回はその1です。なお、記事に取り上げた部品のほとんどはMFT2018の秋月のブースで売られていたお楽しみ袋に入っていた物だったと思...
◆まえがき久しぶりの記事の更新です。前に作ったLED曳光弾では弾丸が光りっぱなしでしたが、その発展形として飛行中に点滅する曳光弾を作ってみます。その準備として前回の記事で点滅回路の検討が終わっているので、いよいよ実際にコイルガンの弾丸に組み込んで発射実験を行います。◆回路図L1で発射コイルの磁界を使って発電し、D1を経由してC1に充電。Q1, Q2で構成する弛張発振回路を動かしています。LEDは表面実装用の1Wクラスの...
◆まえがき少し前にコイルガン用のLED曳光弾を作りましたが、このLEDを高速で点滅させることが出来れば弾道が点線に見えるはずです。点滅させる回路は小さな弾丸の中に入れなかればいけないので、出来るだけ簡単なものにする必要があります。そうなるとトランジスタ2個で作る弛張発振回路が良さそうです。そんなことを考えて、具体的な回路の検討を始めてみました。◆弛張発振回路ネットにいろいろ解説があるのですが、読んでみると...
◆まえがき車で使うUSBチャージャーの新しいのを買ったのでその性能を測定してみました。◆カーUSBチャージャー・商品のページこの商品のAliExpressのページ各種のコネクタの組み合わせがあるのですが、購入したのはUSBが3つ、QC3.0が1つの物で、値段は何と307円。・外観販売のページの写真はシャープな印象で格好良いのですが、届いた現物はプラスチッキーな外観でびっくり。ツイッターで嘆いたら、AliExpressではよくあることで、3...
◆まえがき先月にジャンクのサブウーファーをテレビで使えるように改造しましたが、アンプが入っていたプラスチックケースは外さないで残していました。しかし、そのままでは容積がもったいないのでこのケースを撤去することにしました。また、接続端子も埋め込み型にして出っ張らないように改良することにしました。・今回の改造前の状態灰色の箱がアンプが入っていたプラスチックのケースです。この箱の容積だけスピーカーボック...
◆まえがきおもちゃ病院に持ち込まれたミニドローンのバッテリーの容量測定を行ったので、その結果を記録しておきます。◆LiPo電池ミニドローンの機体に取り付ける電池です。表示されている容量は450mAh。サイズは752042、つまりセルの厚さ7.5mm、幅20mm、長さ42mm。保護回路が付くので長さは少し増え、ドローン用のためか少し丈夫な外装が施されている感じです。◆容量測定写真のようにメスのコネクタが付いているので、これに挿さ...
◆まえがきダイソーの自撮りライト(セルフィ― ライト)を買ったのですが、あまり使っていないのに数日で電池切れになってしまいました。調べてみると、OFFにしているのに電池から結構な電流が流れ続けていました。クレームを入れて返金してもらえば良いのでしょうが、ライト自体は良く出来ているので、自分で改造して使えるようにすることにしました。以下はその顛末です。◆外観画像はダイソーのネットストアから転載。この商品の...
◆まえがき12月に電池タブ溶接機を使ったコイルガンの実験を行いましたが、その仕掛けを使って光る弾、つまり曳光弾を作ってみました。なお、コイルガン関係の記事が増えたので、ブログにコイルガンのカテゴリを作りました。◆原理本物の曳光弾は火薬を使うようですが、そんなことするといろいろ厄介な問題が起こります。ということ、熱も煙も出ないLEDでやることにしました。LEDをどうやって光らせるかが問題ですが、コイルガンを発...
◆まえがき以前、テレビにサブウーファーを追加したのですがその音に不満を感じるようになってきました。具体的には低音の特定のピッチの音が強く出るのが気になってきました。もちろんサブウーファーが有るのと無いのとでは迫力が全然違うのですが、気になりだすと何とかしたくなります。そんなことを考えていたら、ハードオフで手頃なスピーカーのジャンクが売られていたのを発見。こりゃ良さそうだと考えて買ってきました。◆ハー...
◆まえがき先月にはコイルガンを作りましたが、その記事の最後にちょっと触れた誘導電流を使って金属を飛ばすことをやってみました。なお、途中経過はツイッターに書いているのでこの記事はそのまとめを兼ねています。◆原理以前の記事では磁界による吸引力を利用しましたが、今回は誘導電流による反発力を利用します。吸引力を使う場合は、弾の飽和磁束密度を超える磁界を加えても力は増えなくなります。つまり1段の加速能力には限...
◆まえがき 電源周波数モニタ(50Hz)の時差測定結果にオフセットが目立つようになってきたので、原因調査と対策を行いました。◆時差測定結果の状況2022年の8月の終わり頃からGPSの1PPSパルスを基準とした時差測定を開始しました。快調に動いていると思っていたのですが、最近の時差の平均値は+2秒付近になっていて負の値になることはめったに無くなっていてちょっと様子が変です。時差の値がゼロの状態は電力会社でないと判らないの...
◆まえがきArduinoを使ってモーターを回す実験のたぶん最終回になると思います。前回はDVDのスピンドルモーターを低速回転させましたが、今回は思いっきり高速で回転させてみます。◆回路図ずっと同じ回路なのですが、再度掲載しておきます。NANOをUSB電源で動かす場合は、VINに繋がっている線を外します。同時にモーターの2つのコイルに通電しているので、2Aくらいの容量の電源が必要になります。◆外観◆プログラムちょっと長いです...
◆まえがきモーターいじりの話の続きです。おもちゃなどによく使われている3極のブラシモーターで出来ることは前回の記事でやりつくした感があるので、今度はブラシレスモーターをいじってみたいと思います。素材はDVDのドライブを分解した時に回収しておいたスピンドル用のブラシレスモーターです。◆DVDのスピンドル用のブラシレスモーターこれはたぶん8倍速くらいまで書けるドライブのスピンドルモーターだったと思います。アウタ...
◆まえがきDCブラシモーターの回転子を使ってかご型誘導モーターの原理説明モデルを作りましたが、その時に作った3相のフルブリッジの駆動回路でもう少し遊んでみることにします。と言うか実はこっちを最初に始めてたりします。◆セルシンセルシン レゾルバとも呼ばれていて、現在のように電子回路が発達していなかった時代に回転角度を遠方に伝達するために使われた仕掛けです。・原理図図のよう固定された二次巻き線に発生する電圧...
本年もよろしくお願いいたします。適当な出し物が無いので今年の新年のご挨拶は省略するしか無いなー、と思ってたのですが。計測器に2023と表示させている方を見掛けたので早速真似をしました。【裏話】うちの機材でこんなに精密な電圧の発生は出来ないので、安定化電源の出力を適当に分圧し、最後は可変抵抗で電圧を微調整して2023mV付近を発生させました。ノイズ消しにコンデンサを入れているのですがそれでも末尾の値はふらつい...
◆まえがき外側のカゴが回転するモーターを作ってみました。ただ回るだけでパワーはほとんどありませんが、回転磁界によって発生する渦電流でトルクが発生することを実感できると思います。模型用のDCブラシモーターの回転子を磁界の発生源として使っているのですが、このアイディアはいわんごさん @iwango_systemさんのツイートから頂きました、ありがとうございます。◆全景Arduino NANOで駆動パルスを発生させ。右側のカゴ型モー...
◆まえがきコイルガンの話の続きです。前回の記事で作ったコイルガンの弾速の測定などを行います。◆コイルB・外観(前の記事と同じ写真です)・弾速測定結果これはコイルの通電時間(パルス幅)に対する弾速の変化を表わしたグラフで、弾の装填位置を変えた時の弾速の変化を表しています。パルス幅が小さいと加速不足、長くなり過ぎると弾が引き戻されて弾速が落ちるので、最適なパルス幅が存在するということになります。装弾位置の...
◆まえがき電池タブ溶接機を制御回路に使ったコイルガンを作ってその性能を確かめてみました。なお、先にお断りしておきますが、たいした弾速は出ていません。◆駆動方式コイルガンの多くは大容量のコンデンサを高電圧でチャージし、サイリスタで一気に放電させることで強力な磁界を発生させています。このやり方が作り易いということなんだと思いますが、瞬間的に大電流を流すのだったら鉛バッテリーを使った溶接機でも出来ます。ま...